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誰が避難者かわからない、震災から3年以上経過し、把握が困難、国が自治体に丸投げ(8/4 毎日新聞)
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Monday, August 04, 2014 東京江戸川放射線
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故による避難者数の把握が、埼玉県で極めてずさんだったことが判明した。応急仮設住宅の入居者のみを数える独自の集計により、最大約2400人が把握漏れとなっていた。支援施策を考えるうえで正確な人数把握は不可欠で、自治体によって避難者への住民サービスの格差を生み出している。把握を自治体に丸投げ、放置した国の姿勢が問われている。
◇国が指針示さず
将来の生活が見通せない避難者の多くは住民票を移しておらず、国による人数の把握は対応しきれていない。
総務省は震災直後の2011年4月、「全国避難者情報システム」の運用を始めた。避難者が名前や避難先住所、電話番号などの情報を避難先自治体に自己申告すると、都道府県を通じて避難元自治体に伝えられる仕組みだ。だが申告は避難者の任意で、すぐに実態との乖離(かいり)が指摘され、総務省は同年9月にシステムに基づく全国避難者数の集計を取りやめた。現在の運用は、避難者による転居や退去の申告があれば、システムに反映させるにとどまっている。
それ以降、全国避難者数として集計されているのは、復興庁(当初は復興対策本部)が11年8月から各都道府県の報告を基にまとめ、ホームページ上で各都道府県別に毎月公表している数字だけだ(7月10日現在で24万7233人)。だが避難者の定義、集計方法について国は指針を示さず、都道府県任せで、埼玉のようなずさんな集計の一因になっているとみられる。
一方、国は11年8月、原発避難者特例法を制定した。避難指示区域を中心とした福島県東部13市町村からの避難者に限定し、住民票を移さなくても避難先に届け出れば要介護認定や健康診断など住民サービスを避難先自治体から受けられると規定。避難先自治体への国の財政措置も定めた。
富岡町から東京都内に避難している40代の男性は「(東京電力の)賠償や義援金の情報も必要で、みんな届け出ている」。双葉町の担当者も「居場所を知らせたいという住民の意識は高い」と言い、特例法の届け出避難者数はほぼ正確とみられる。
これに対し、避難先で行政サービスを受ける法的な枠組みがない自主避難者数の正確な把握は難しい。各自治体は避難者に提供されている応急仮設住宅の入居者名簿とシステムの情報を中心に把握に努めるが、届け出ずに転居するケースもあり、避難当初の情報から新しい情報に更新するには、現在も住んでいるのか自治体がフォローし続けるしかないのが現状だ。
復興庁の担当者は「当初は都道府県に協力してもらって始め、統一的なやり方を決めるのが難しかった。今のタイミングで調査方法を変更すると自治体の事務負担が増えかねないので難しい」と話す。
一方、関西学院大災害復興制度研究所の松田曜子准教授は「このままでは当の避難者が知らないうちに行政が『避難者はいなくなりました』と言い出しかねない。国は広く自主避難者も含め、把握に努めるべきだ」と指摘する。
◇届かぬ支援情報
国から避難者数の把握を委ねられた自治体の集計方法はさまざまだ。埼玉県はこれまで、県や二十数市町が無償提供する応急仮設住宅の入居者のみを避難者として集計。毎月1回、この二十数市町にだけ変更があれば県に連絡するよう求めていた。しかし先月になって県内全63市町村に把握人数を照会し、回答を単純集計したところ5044人となり、最大で約2400人の漏れが判明した。
また千葉県は国が全国集計には使わなくなった避難者情報システムの人数を、数字を変えず国に報告している。13年10月に県議会で「データに正確性を感じない」と指摘を受け、全市町村に照会したところ、市町村が把握する避難者数とシステムの人数が異なるケースが大半で、一致したのは54市町村のうち10市町だったという。
それでも県は現在も同じ方法で復興庁に提出している。県の担当者は「市町村もどの程度把握しているか分からない。国から何の指示もない」と釈明する。
自治体による正確な把握がされないことで、必要な行政情報や支援情報が避難者に伝わらない恐れがある。福島県から埼玉県坂戸市へ家族で自主避難している40代の主婦は、避難から約2年間、水道代を減額する制度があるのを知らなかった。以前は市から定期的にかかってきた所在確認の電話が、この1年ほど途絶えている。主婦は「休日診療など必要な情報が届かないことがあるのが困る」と話す。
対照的なのが東京都と愛知県だ。東京都は毎月、都が提供した応急仮設住宅の入居者名簿を各区市町村に送り、それぞれが把握する最新情報を合わせて避難者数を都に回答させている。
愛知県は避難者支援のNPO法人に戸別訪問による所在確認を委託。NPO職員は避難先住所を定期的に訪れ、支援物資を届けると共に居住を確認している。事業を請け負うNPO法人「愛知県被災者支援センター」の栗田暢之センター長は「避難者に向き合うことで実態に近づくことができ、必要な支援も分かってくる」と話す。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140804ddm003040068000c.html
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