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談合で価格を吊り上げる日本、太陽光発電を活用せず、火力ばかり使い、原発も再稼働、日本の常識は世界の「真逆」(7/31 日経ビジネス)
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Friday, August 01, 2014 東京江戸川放射線
世界では再生可能エネルギーは「安い」というのが常識だ。一方の日本での認識は、その真逆を行く。実際のコストにも大きな乖離が存在する。なぜ、これほどまでに再エネを取り巻く状況に差があるのだろうか。
「『なぜ日本は安価な再生可能エネルギーを活用せず、燃料費が高い火力発電ばかりを使うの?』。欧州へ行くと必ずこう聞かれます」
国内外で再生可能エネルギーに関する制度・政策の調査を手がける、トーマツ・エンタープライズリスクサービスの水野瑛己マネジャーは苦笑する。
この指摘の背景には、「太陽光発電の発電コストは、電力の小売料金よりも安く、風力発電の発電コストは火力発電並み」というのが欧米の常識になったことがある。
翻って日本。東京電力・福島第1原子力発電所事故に始まる原発停止による電力不足は、そのすべてを火力発電で賄ってきた。
火力発電は原価の約6割を天然ガスや石炭、石油といった燃料費が占める。資源に乏しい日本は火力燃料のほぼすべてを輸入に頼っている。だからこそ、日本向けの燃料価格は「ジャパンプレミアム」と呼ばれ、電力料金高騰の主要因となってきた。
2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度をようやく導入したものの、あくまで火力発電の方が安価で、再エネは高いというのが日本の常識だ。
実際、日本でのコスト計算によると、再エネの方が火力よりも相当、割高だ。
政府が2011年に公表した火力の発電コストは、石炭火力で1キロワット時当たり9.5円、天然ガス火力は同10.7円。一方、固定価格買い取り制度における2014年度の買い取り価格は、太陽光発電が1キロワット時当たり32円(税別)。風力発電は同22円だ。買い取り価格は、発電コストに適正利潤を上乗せしているとはいえ、価格差は2〜3倍もある。
ところが、米国エネルギー省によると、2013年末時点の米国における太陽光発電のコスト(発電事業者と購入者の契約価格)は1キロワット時当たり平均11セント(約11円)。風力に至っては、2012年の平均でわずか同3.83セント(約3.83円)だという。
日本と世界で再エネ価格が「雲泥の差」になる理由
日本と欧米の再エネ価格は、まさしく雲泥の差。なぜこれほどまでに、差があるのだろうか。
ある専門家はこう指摘する。「国内の太陽電池メーカーは、価格が急激に下落することを防ぐために、談合とも言えるような値付けをしている」。適正な競争が働けば、本来下がるはずの価格にまで下がっていないという見立てだ。
海外メーカーの安価な太陽電池は、「国内販売するために必要な認証などのハードルが高い」という声も漏れてくる。加えて、「電力網との接続工事などの料金が高止まりしていることが、コストを底上げしている」(電力業界関係者)。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140730/269437/
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