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福島では放射線量を日々表示/(C)日刊ゲンダイ
茨城で2マイクロシーベルト 変わらない放射能汚染の実態
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151954
2014年7月18日 日刊ゲンダイ
福島原発事故から3年余り。放射能の恐怖は少しずつ薄れてきているようだ。安倍政権も再稼働に前のめりで、一日も早く川内原発を動かそうとしている。一方で新たなホットスポットも出現しているのだ。
最近になって問題になっているのは茨城県守谷市の遊技場だ。つくばエクスプレスの守谷駅から車で10分の場所にある。情報提供をもとに、本紙が敷地内にある倉庫の雨どいを計測すると、左側が毎時2・06マイクロシーベルトを示した。右側も1・99マイクロシーベルトである。放射線による障害を防止するために文科省が定めた基準の3倍以上の値だ。近隣住民は、「地元では犬の散歩コース。知らないで通っていたと思うと複雑です」と話す。そこから車で5分程度の常磐道・守谷SA(上り)も、地上1メートルの空間線量が0・14マイクロシーベルトあった。
11年の夏に本紙が調査したホットスポットも、ほとんど変わっていないことが分かった。例えば葛飾区の「都立水元公園」は、入り口の植え込みで0・2マイクロシーベルトを記録。11年6月の計測では0・28マイクロシーベルトだから深刻だ。
■半径100メートルは同じ状況
元立教大学理学部教授の佐々木研一氏(放射能に関わる無機・放射化学)が言う。
「守谷の2マイクロシーベルトはとても高い数字です。草で覆われていたり、細かい砂がたまっている場所はセシウムが残りやすい。半径100メートルは同じような状態でしょう。散歩している方はコースから外した方がいい」
天然放射性物質などを考慮すれば、関東なら0・05〜0・1マイクロシーベルトの間であればひとまず安心という。水元公園の0・2マイクロシーベルトは、それを大きく上回っている。
「水が流れない植え込みなどは、セシウムが移動しにくいし、チリやホコリとくっついて積もっている可能性がある。近くにいると吸い込んでしまうから、小さい子は遊ばせない方がいいですね。福島原発事故後、放射能は北西に双葉、飯舘、二本松と流れた。その後、二本松を起点に集中的に南下し東北新幹線沿いに飛んでいます。茨城・守谷や千葉・柏、松戸で高い値が出たのもそのため。盲点になっているホットスポットは、ほかにもあると思います」
最近も、ガレキ撤去で大量の放射性物質が飛散し問題になっている。ホットスポットを見つけても、汚染土を持って行く場所がないのも現実。原発事故の被害は今も風化していない。
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