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除染線量「空間」から「個人」重視へ 環境省、早期帰還目指し新方針
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140706/dst14070600000002-n1.htm
2014.7.6 00:00 産経新聞
東京電力福島第1原発事故に伴う除染の放射線量の目安について、環境省は今月中旬にも、現行の推計値に基づく「空間線量」から実測値である「個人線量」を重視する新たな方針をまとめる。現行の目安である空間線量「毎時0・23マイクロシーベルト」の地域でも、実際の個人の年間追加被曝(ひばく)線量は長期目標の半分程度になるといった知見が得られたという。自治体からは「『0・23の呪縛』が除染や帰還を困難にしている」との指摘があり、方針転換で除染の加速化が見込まれる。
0・23マイクロシーベルトとは、国が国際基準に沿って放射線防護の長期目標に掲げる個人の追加被曝線量「年間1ミリシーベルト」を、1時間当たりの空気中の線量に換算した値。
環境省は「年間1ミリシーベルトはあくまで長期目標であり、除染だけで短期に達成できる数値ではない」と説明するが、この値が住民の多くに事実上の安全基準と受け止められており、数字が独り歩きしている。
その結果、除染の必要がない地域でも徹底的な除染を求める声が強くなり、「避難している被災者の帰還にも悪影響を及ぼしている」(福島県伊達市の仁志田昇司市長)という。
福島、郡山、相馬、伊達の県内4市は4月、環境省に対し「数値の意味が正しく伝えられていない」と改善を要望。その根拠は、伊達市が平成24年7月〜25年6月、市民5万2783人を対象に小型線量計のガラスバッジで実測したところ、空間線量が毎時0・23マイクロシーベルトの地域で個人の年間追加被曝線量は0・52〜0・57ミリシーベルトと、長期目標の1ミリシーベルトの半分程度だったとの知見が得られたためだ。相馬市でも同様の傾向だった。
環境省は「除染を始めた当初は、仮定に仮定を重ねて推計した空間線量しか、よりどころがなかった。実測データから個人線量の重要性が分かってきた」と説明する。昨年10月、国際原子力機関(IAEA)の除染調査団が来日した際も、訪れた伊達市でデータを入手。日本政府への助言で個人線量の活用を促した。
新方針によって、線量が低く除染効果が少ない地域の作業を減らせるなど除染の簡素化や迅速化が期待される一方、線量のリスクを住民へ分かりやすく伝えるリスクコミュニケーションのあり方も問われる。
環境省の井上信治副大臣は「個々の線量や健康影響を知りたいという住民の要望に応えられる方針を示したい」としている。
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除染と放射線量 国は放射線防護の長期目標として、個人の追加被曝線量が原発事故前の平常時と同じ年間1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)を掲げ、それを超える地域を対象に除染を実施。地域指定の基準には、年間1ミリシーベルトから、屋外にいる時間や遮蔽効果、自然由来の放射線量を仮定して換算した空間線量毎時0・23マイクロシーベルトを用いている。また線量に応じて避難指示区域を3区分、年間20ミリシーベルト以下を「避難指示解除準備区域」とし、条件が整い次第、住民の帰還を認める方針を取っている。
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