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「仮」仮置き場でしのぐ除染 福島・飯舘村 帰村宣言に影響
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2014年7月4日 東京新聞朝刊 こちら特報部:[話題の発掘]より 俺的メモあれこれ
福島県飯舘村で福島第一原発事故に伴う本格的な国直轄の除染が、帰還困難区域の長泥地区を除く19行政区で進んでいる。取り除かれた放射性廃棄物を保管する仮置き場の確保面積は目標のわずか約8%。暫定措置として「仮」仮置き場を設けてしのいでいる。
環境省は当初、同村の仮置き場の面積を約140ヘクタールと見込んだ。現在はその2倍程度が必要と判断している。造成済みの仮置き場は、牧草地約20ヘクタールと国有林2ヘクタールにすぎず、窮余の策として仮の仮置き場を設けた。同省は6月現在で仮置き場を「9割確保した」と発表したが、実態は、ほとんどが仮仮置き場だ。
仮置き場は土地を3年間借りる契約を結び、除染廃棄物を入れた専用の袋を保管する。一方、仮仮置き場は1年契約で更新可能。賃貸料は仮置き場と同額だ。70アールの水田を仮仮置き場として貸している男性(66)は「(除染廃棄物が入った袋が)家の庭に積まれるよりはましだ」と話す。
仮置き場は宅地から離れた平たんな場所が適地だが、同村は山林が75%を占め確保が難航。一方、仮仮置き場は搬入に便利な道路沿いの水田を埋め立てて使うことが多く、住宅に近い。目に付く場所にあるケースが多い。
福島環境再生事務所除染対策1課の加藤聖課長は「国有林は許可を取り造成するのに2、3年かかる。水田は2カ月程度で利用できる」と言う。
村は2016年3月の帰村を検討している。除染推進課の中川喜昭課長は「除染廃棄物が家の周囲に残ったままでは、帰村宣言は出しにくくなる」と指摘する。
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