3号炉の爆発が問題だと思っています。原子炉建屋の鉄骨が飴のように曲がったことを考えると、やはり水素爆発ではなく、燃料棒のメルトダウンとその後の何らかの形の連続核反応があったようにしか思えません。

そして、そうであれば、ウランやプルトニウムが相当量、微粒子としてかなりの広範囲に拡散しているのが確実です。

現実には酸化物、または硫化物などとしてほとんど水溶性がない微粒子になっているはずなので、ウランやプルトニウムを食べた結果の内部被ばくを心配する必要はあまりないと思います。

しかし、問題は呼吸によって肺へ取り込んだ場合です。ヨウ素やキセノンで初期被ばくをされた方がウランやプルトニウムを肺へ取り込むと多分かなり早い段階でがんを発症します。しかも多くの場合、微粒子は相当に多数を吸い込んでしまっているので、肺全体が癌になるという状況になり、片肺全摘出とかまたは打つ手なしという状況になるはずです。

福島で甲状腺摘出をした児童は肺の摘出については、通常診療となってしまい、福島県の健康調査では調査対象になりません。

この問題は、福島県だけでなく、ほぼ全県の問題であり、少なくとも首都圏や東北地方で、今後ほぼ永遠に10代から30代ぐらいでの肺がん発症と死が一般化するはずです。

肺の被ばくについて、何らかの形できちんと調査をするべきです。

上に書いたことについて、誤解を招くといけないので補足をします。

関東地方から東北は日本の人口の約３分の２が居住をします。どの程度の割合で何時頃発症するかは分かりませんが、今の肺がんの発症率の数倍にはなるでしょう。当然、最初の5年とか10年ぐらいは表面的な社会的影響は出てこないはずです。しかし、本来60歳とか70歳ぐらいまで健康で活動できたはずの方が30代で病に倒れることが多くなれば、その損失と手当てのための社会的コストは相当なものになります。少なくとも日本に住んでいる限り、この影響をまのがれることはできません。

自分は関係がないと思うことは自由ですが、現実には、関係ない状態でいることはできません。ですから、なるべく、きちんと被曝被害について実態を明らかにし、対策をなるべく早期にとるように政府などへ迫る必要があるのです。

良く調べてみるんだな。