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東電、原発に「凍土壁」 寿命わずか7年に疑問の声:テンポラリーの土木技術で東京五輪までなんとか体裁を保とうという考え
http://www.asyura2.com/14/genpatu38/msg/635.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 6 月 09 日 15:04:23: Mo7ApAlflbQ6s
 


東電、原発に「凍土壁」 寿命わずか7年に疑問の声[日経新聞]
編集委員 滝順一
2014/6/9 7:00

 東京電力は福島第1原子力発電所の汚染水対策の一環として、「凍土遮水壁」の工事を2日から開始した。1〜4号機を囲むように地中に凍結管を埋め、冷却剤を循環させて土壌を凍らせる。氷の壁をつくって地下水が建屋に流れ込むのを抑えるのが狙いだ。ただ早い段階から有効性などに疑問を投げかける声が出ていた。着工にあたって課題や問題点を改めて指摘したい。


■土壌を凍らせて汚染水の流れを止める

 「もともと私は、凍土壁は反対です」。嘉門雅史・京都大学名誉教授(地盤工学)は、5月26日に開いた原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討部会でこう述べた。「特定原子力施設」とは福島第1原発を指す。「いまさら変えるわけにもいかないと思うが、凍結工法に限定したのは疑問だ」とした。
 こうした意見はあったものの規制委は同日、建屋の山側での凍土壁の着工を受け入れた。トレンチ(地下坑)などが多い海側については、工事でトレンチが損傷を受ける恐れがあるとして承諾していない。このため2日の着工は、1号機山側の場所からスタートした。来年3月末までに完工し凍結させる計画だ。

 凍土壁は総延長約1.5キロメートル。合計1550本の縦穴を1メートル間隔で掘り、そこに深さ30メートルまで凍結管を埋めてマイナス30度の冷却剤(塩化カルシウム水溶液)を循環させ、地下の土壌を凍らせる計画だ。
 隙間のない凍土壁が本当にでき水の浸入を防げるのかといった技術的な問題だけでない。そもそもなぜ凍土壁でなくてはならないのか、という根本的な問題が提示されていながら、十分に検討されないまま着工に至った。

 凍土壁の計画が浮上したのは、昨年春に貯水槽などから汚染水が漏れて大きな問題になったのが契機だ。経済産業省が汚染水処理対策委員会(委員長:大西有三・京都大学名誉教授)を設置し、汚染水への対処策を検討した。このとき委員会傘下のタスクフォースから上がってきた提案のひとつが凍土壁だった。委員会は昨年5月末に「前例のないチャレンジングな取り組み」としながらも、対策の目玉として凍土壁を取り上げ、その実現を国は支援すべきだとした。
 これを受ける形で安倍晋三首相は、9月3日の原子力災害対策本部の会議で「政府が一丸となって解決にあたる」と述べた。政府は汚染水対策に財政出動を決め、約320億円を支出することにした。ちなみに2020年の東京オリンピック開催決定は昨年9月8日。汚染水対策で「国が前面に出る」ことが国際的にも宣伝された時期だった。
 この間、凍土壁設置を提言した委員会の内部からも効果を疑問視する声があったほか、河川や地下水を研究する日本陸水学会も9月20日付で意見書を公表。「長期間にわたって地層を凍らせるのは正しい選択ではない」とした。

 専門家があげたのは、地下水に流れがある場所で凍結と遮水は可能か、凍結や融解によりタンクなど地上施設が傾く恐れはないかといった技術的な課題だ。また凍結の維持にはコスト(電気代)がかかるという金銭面の指摘もあった。技術的な課題については、今年4〜5月にかけて原子力規制委が入念にチェックする態勢を敷いた。
 ただ議論から見落とされがちなのは、凍土壁があくまで仮設の施設である点だ。計画では2020年度まで約7年間は凍結を維持するが、それまでに建屋に地下水が流れ込む場所を探し出して止水工事を施し、後に解凍するとしている。凍土壁は止水工事までの間、地下水流入を抑制するつなぎの対策なのだ。


■7年後までに止水できない可能性が指摘

 そうなると、問題は止水だ。「7年間で高レベルの汚染水がたまる4つの建屋を止水できるだろうか」と嘉門名誉教授は話す。
 仮に汚染水が抜けたとしても、建屋内部には放射能で汚染された泥がたまっており、容易に人が立ち入ることはできないだろう。福島第1は廃炉に30〜40年以上かかるとされる。壊れた原子炉本体と変わらぬほど汚れた建屋地下の除染には、廃炉にも相当するような長い年月がかかる可能性がある。

 元米ゼネラル・エレクトリック(GE)の技術者、佐藤暁氏は「水という遮蔽物がなくなると、建屋内は(透過力の強いガンマ線だけでなく)アルファ線を出す粉じんの飛散による被曝も心配する必要が生ずる」と話す。
 7年後までに止水ができなければどうするか。仮設施設のままで凍結を続けるか。あるいは「比較的高い遮水能力を持ち、維持・管理が容易な粘土による遮水壁への入れ替えを行うことも検討すべきである」と汚染水処理対策委員会の報告書にある。
 逆に、何らかの原因で凍土壁がうまく機能しなかったらどうするか。この場合も同報告書は「粘土による遮水壁の設置を検討すべきである」とする。
 つまり凍土壁がうまくいってもいかなくても、「賞味期限」は7年ほどしか見込まれていない。7年を超えて使うには、腐食が予想される凍結管の交換などが必要になる。そもそも維持コストなどからも半永久的に使える性格の設備ではない。さらに凍土壁を設置してからでは、施行スペースが狭くなり、恒久的な施設の建設が難しくなる恐れもある。
 東電は規制委への説明で、「現場の作業環境、放射線を含めて施行性をかなり重視した選択」(松本純・原子力・立地本部担当部長)とする。被曝や汚染を考えると、今すぐ施工するには粘土やコンクリートの恒久的な壁ではなく、ボーリングで穴をあけて管を埋め込むだけで済む凍土壁の方がよいとの立場だ。確かに作業員の安全対策は重要だ。

 ただそうした点を考慮しても、凍土壁でよかったのかとの疑問は残る。いずれは恒久的な壁をつくらざるをえないからだ。
 「凍土壁は結果的に汚染水問題の解決を先送りするもので、無駄なお金を投じることになる」と浅岡顕・元地盤工学会長(名古屋大学名誉教授)は指摘する。
 福島事故対策に深く関わってきた馬淵澄夫衆院議員(民主党)も昨秋の国会質疑の中で「第2壁の構築」を提言している。7年と言わず早い時期に恒久的な壁をつくり、凍土壁が失敗した場合の「次善の策」とせよという。恒久的な壁の構築は次善の策というより、「本命」というべきだろう。


■オリンピック招致対策だったのでは?

 こうしたことを、東電や建設を請け負う鹿島の技術者らが考えていないはずはない。
 凍土壁については、その決定時期や20年度までという耐用年数から、背景にオリンピックという要因をみるのはうがち過ぎだろうか。また政府の財政出動が東電の直接支援ではなく技術開発を名目にしており、あえて「チャレンジングな」対策でなくてはならなかったからとみる向きもある。
 7年後に恒久的施設への入れ替えが必要になった時、東電や政府の関係者はどう説明するのだろう。凍土壁がうまくいかないから恒久的な壁をつくるのか、うまくいってもつくらざるを得ないと説明するのか。
 凍土壁への期待が高いだけに、政府や東電は地域住民や国民に対し正確な情報を伝え、ていねいに説明すべきだろう。東電や政府は福島事故でこれまでもコミュニケーションの失敗を繰り返してきた。汚染水対策の切り札として期待が高い凍土壁だが、限界のある対策としてみておく必要がある。


http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0300W_U4A600C1000000/?dg=1

 

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コメント
 
01. taked4700 2014年6月09日 17:14:52 : 9XFNe/BiX575U : FjjEb6rYYQ
記事中にも書かれているが、凍土壁を採用したのは表向き以外の理由もあると思う。

そして、それは、地下の配管の損傷だろう。不同沈下が起こっていたはずで、原発建屋に接続する部分や岸壁につながる部分で各種配管やトレンチが壊れていることは容易に想像できる。1号機から4号機まですべてでそれが起こっているとは限らないが、少なくとも一つの原子炉ではそれが起こっているはず。


02. taked4700 2014年6月09日 18:47:59 : 9XFNe/BiX575U : 8WJxGoLS0w
http://www.asyura2.com/11/genpatu16/msg/550.html

に書かれているが、福島第一原発の原子炉建屋を建設したのは鹿島建設。

そして、今度凍土壁を担当しているのがやはり鹿島建設。

凍土壁の専門業者は本来別の会社があり、そこは従業員を被曝させたくないからと言って担当しなかった。しかし、どの会社も被曝などさせたいはずがない。

だから、鹿島が裏で手を回して自分(実際は鹿島の子会社)が担当すると話したはず。

ともかく、建設時にどんなことをやっていたか、それが本当は問題。セメントからしてアルカリ骨材反応があるものを使っていたという告発があり、いろいろなことが起こっていた可能性は高い。

そして、元GE技術者だった日系二世の方が内部告発をされていたが、東電もGEも原子炉の重要機器が左右逆に取り付けられていてもそのことの報告を無視しろと言った会社。仮に、本社への報告に上げなくても秘密裏に修理せよというのが、少なくとも普通の対応。何が起こっていたか分かったものではない。



03. 佐助 2014年6月09日 20:57:14 : YZ1JBFFO77mpI : wpmCg8U5S6
塩化カルシウム水溶液の冷却は「火に油を注ぐ」と同じ,メチャクチャ
凍土壁は塩化カルシウム水溶液なのでイオン化が加速して穴があきます。

凍土壁に使われる冷却剤(塩化カルシウム水溶液)は真水ではない,イオン化すると強い共鳴振動数によって酸化または還元して、穴をあけたり、亀裂を発生させたり、腐食させる。この原因の75%は原子が分子化される時に発生させる現象である。そのためにイオン化された塩化カルシウムやマグネシウムやナトリウムやリチウムを共鳴共振する材料を使うべきでない、

福島原発が、自動停止したにもかかわらず、炉心が溶解したのはそのためだ。分子レベルにおける共鳴共振の原理を認めない限り、事故は繰り返される。凍土壁は簡単にイオン化して共鳴振動数によって穴があきます。

原発の冷却にマグネシウムを使っている。マグネシウムはリチウムなどと共に、イオン化しやすく、イオン化すると強い共鳴振動を増幅させる。そのために、パイプや容器に穴を開けたり、亀裂を発生させたり、腐食させたり、発火させたりさせたため、原発での放射能もれの事故を発生させてきたことを無視している。それが、今回の地震と津波で、炉心が溶解する大事故として現れたのです。

分子がイオン化しているのに塩化カルシウム水溶液や海水を冷却の注ぐのは、例えてみれば、火に油を注ぐようなものである。そしてメシの種がなくなると困る人は、どうしても、安全だということを証明したいと思って、数字を都合のよいように操作してしまもの。

次に原発を、石棺で密封しない,石棺でなく、穴の開いたバケツのような水棺する方針を採用しているため、高い放射能濃度は地球にバラ撒かれざるをえません。ようするに冷却水と高熱水を循環させるシステムに、穴や亀裂や腐食や火災が発生するため、放射能漏れが避けられない。放射能は大気や海中に放出されると薄まるので,希釈されないので大気に放出される。

日本と周辺各国に汚染をまき散らさない唯一の方法は、底の抜けたバケツを、一日でも早く石棺で封鎖し、大気と大海への漏出を停止する以外に方法はない。凍土壁では大気への放出は止められない。

冷水で冷やせば、絶対破壊されることのない容器の中で、使用ズミ核燃料棒の自己溶解(メルトダウン)は絶対発生しない、と断言していた原子物理学者を信じた政府とマスコミが、再び半分信じている。だが、メルトダウンした燃料棒は、絶対破壊されない容器の底に穴を開け地下の土台を数千度の高熱で破壊し、排水管や配線管は穴だらけだと想定していない。なぜなら、高い放射能と熱で、状況を測定把握することができないからだ!


04. 2014年6月10日 15:14:47 : e8DR1PZGZ2
凍土壁は東京五輪までの『ナニかやってます詐欺 & 業者利権』で、
業者からのバックの額も相当あることだろう。

東京五輪は、当事者達は本気で開催するつもりは全く無く、単に今後数年間、
関東の不動産価格大暴落を防ぐ口実が欲しいだけ。

地獄の沙汰も金次第と信じて日本国民の被曝を蓄財の手段としている国賊どもは、司法を経ず、
本当の地獄に送らなければならない。


05. 2014年6月10日 22:18:24 : FtorxBW5nE
デマ乙。塩化カルシウム水溶液は凍結管の中を循環するだけで土中に放散させるものではありません(凍結管が腐食して穴が開いたり、破損するなどして漏洩は有り得る)。

>イオン化すると強い共鳴振動数によって酸化または還元

>塩化カルシウムやマグネシウムやナトリウムやリチウムを共鳴共振する材料

>イオン化すると強い共鳴振動を増幅させる

共鳴振動数って何ですか?何と共鳴するのですか?意味不明です。テキトーにそれらしい言葉を羅列しただけでしょ。バカバカしい。おい佐助とやら、いいかげんなことを書くな。


ただし、私は凍土壁構想はバカだと思います。


06. 2014年6月11日 01:06:04 : e2dibpKq86
東京五倫まで持たせてその後は東京御臨終?
後世の人からはこう言われるよ。
「あれは東京オリンピックじゃない、東京オワリ(終わり)ンピックだった。」と

しょうがない。原発事故終息に金と人を最大・最速に使うところを祭典に使うのだから。


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