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小型渡り鳥、尾羽根の異常が急増 2011年秋から
http://www.asahi.com/articles/ASG5N56HZG5NUGTB00V.html
2014年5月24日03時00分 朝日新聞
異常な尾羽。長さがふぞろいで、虫食い状の欠損もある=いずれも山階鳥類研究所提供
正常な尾羽。12枚が左右対称に並んでいる=いずれも山階鳥類研究所提供
オオジュリン。水辺のアシ原などで種子や虫などを食べてくらす=山階鳥類研究所提供
オオジュリンという小型の渡り鳥の尾の羽根に、2011年秋から、虫食い状に欠けていたり長さがふぞろいだったりする異常が広がっていることが、山階(やましな)鳥類研究所の調査で確認された。原因はわかっていないが、寄生生物や未知の感染症、東京電力福島第一原発事故で放出された放射性物質の影響などを可能性としてあげている。
オオジュリンは生態や渡りの経路を知るため、いったん捕まえ、足輪をつけて放鳥する調査が1961年から各地で続けられている。調査チームによると、尾羽の異常は11年10月24日、新潟県の調査地で最初に確認された。このため、東北から九州まで14都県の17地点で緊急調査をした。
すると、すべての調査地で異常が確認された。12年3月までに調べた5541羽のうち、13・8%にあたる767羽に同様の尾羽の異常がみつかった。異常をもつ鳥の97・3%は、11年に生まれた幼鳥だった。
チームはこうした調査結果を昨年秋、日本鳥学会誌で報告。原因は「判断できなかった」としながら、全調査地で異常が確認されたことから、渡りの経路など共通して利用する地域の環境の変化が影響しているおそれを指摘した。可能性としては、@寄生生物A感染症B栄養不足C甲状腺異常D放射性物質の影響などが考えられるとした。
その後も調査を続けている尾崎清明・山階鳥研副所長によると、虫食い状の部分に寄生生物に食べられた形跡はなかった。全調査地のオオジュリンがいっせいに栄養不足に陥るとは考えにくく、既知の感染症の症状とも合致しなかった。
一方で、欠損した尾羽を抜いたら、同じ形の欠損がある羽根がはえてきた例が複数確認された。
尾崎さんは「鳥の体内で、なんらかの理由で遺伝子やホルモン分泌などに異常が起こり、羽根の発生や発育段階で誤った信号が送られているのかもしれない」と分析している。12、13年のデータは集計中だが、異常がある鳥の割合は減っていないという。
また、同じホオジロ科のアオジなどほかの鳥にも、少数だが同様の尾羽の異常が確認され始めているという。(編集委員・上田俊英)
■石田健・東京大大学院准教授(森林生態系管理学)の話
オオジュリンがすむアシ原は環境が変わりやすい。なにが起こっているのか現象を理解するには、変化をみつけて調査を積み重ねていくことが大事だ。
■山岸哲・兵庫県立コウノトリの郷公園長(鳥類生態学)の話
ホオジロ類に特異なのか、鳥類全般に生じているのかを明らかにする必要がある。調査チームの警鐘が当たっているとすると、渡りをしない鳥類で地域別の羽毛異常の発生率を比べることが有効だろう。
◇
〈オオジュリン〉 ホオジロ科でスズメほどの大きさ。水辺のアシ原などで種子や虫などを食べてくらす。5〜7月に青森県、北海道、ロシア・カムチャツカ半島などで繁殖。秋に越冬のため関東以南に移動し、翌年春に繁殖地に戻る。標識調査のため、1961〜2011年に計約48万羽が捕獲、放鳥されている。
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