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汚染水「切り札」窮地 新型除染装置 全系統停止
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2014年5月23日 東京新聞:核心 俺的メモあれこれ
東京電力福島第一原発で試運転中の新型除染装置「ALPS(アルプス)」は相次ぐトラブルで、20日から全面的に処理が止まっている。敷地内に大量貯蔵されている高濃度汚染水の危険性を減らす「救い主」のはずだったが、逆に、作業員が対応に追われる事態に陥っている。汚染水対策の計画にも影を落とし、最終目標である廃炉作業の足さえ引っ張りかねない。(小倉貞俊)
■期待外れ
福島第一原発が直面する当面の大きなリスクは、放射性ストロンチウムなどが超高濃度で含まれる水が35万トンも貯蔵されていることだ。ストロンチウムは骨などにたまって健康被害が懸念される物質で、2014年度末には50万トンと、霞が関ビルに相当する量にまで膨れ上がることになる。
ALPSは、こうした汚染水対策の切り札として登場した。「液体のまま保管することはリスクが高く、固体ならリスクは下がる」(原子力規制委員会の更田<ふけた>豊志委員)。ALPSによってトリチウムを除く62種の放射性物質を除去し、取り除いた汚泥を頑丈な容器に閉じ込めてしまえば、仮にタンクから水漏れが起きても、影響は小さい。作業員の被ばくリスクも大幅に減る。
ところが、ALPSの3つある系統の全てで同じようなトラブルが起きて全面停止。東電は問題が起きた部品を別の種類にし、試運転を再開したい考えだが、いつから本格稼働できるか見通せる段階にはない。
■進まぬ計画
試運転を再開しても、壊れやすい装置の構造に変わりはない。トラブルを起こさないよう抜本的な対策を打たれないと、リスクは下がるどころか、上がり続けていくことになる。
本来の計画はこうだ。原子炉を冷やした後の高濃度汚染水を処理し、ほぼトリチウムを含むだけの水にした後、耐久性の高い溶接型タンクに移す。ALPSを増設・改良して、何度も水漏れを起こしてきたボルト締め型タンク内の水も処理し、溶接型に移送する─。
こうして空いたボルト締め型は解体し、どんどん溶接型タンクへの置き換えを進めていくはずだった。
しかし、ALPSの停止が長引いたり、またすぐに故障してしまうようでは、計画は進まず、不安を抱えるボルト締め型タンクで危険な高濃度汚染水が貯蔵され続けることになる。
■担い手不足
もうひとつ忘れてはならないのが、何十年も続く廃炉作業に欠かせない作業員へのしわ寄せだ。
そもそもALPSの不具合は、処理の途中にあるフィルターと配管の間に挟まっているフッ素樹脂製のパッキンが超高濃度の放射能によって劣化し、ぼろぼろになったのが原因だ。実験の結果、ひと月足らずの運転でパッキンをもろくさせてしまうほどの放射能だった。
それほど危険な場所にあるフィルターにもかかわらず、不具合が起きるたびに生身の作業員が分解、交換を手作業で行う。
たった1回の作業なのに被ばく線量(計画値)は約1ミリシーベルト以上に上る。一つ間違えれば、深刻な被ばくをする危険と隣り合わせだ。
作業員の被ばく線量限度は実質的に年間20ミリシーベルトもなく、これを超えると、作業現場を去らなくてはならない。貴重な「仕事の枠」を食いつぶすことになる。
仕事の補償は誰もしてくれない。不安定な職場から去っていくベテラン作業員も多い。現状は事故収束には遠く、汚染水問題さえ解決できないでいる。
2014年5月23日 東京新聞:核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014052302000104.html
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