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東芝サイトに批判の声 星の王子さまが原発広報マン? 「作品と相いれない」
http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/570-c0aa.html
2014年5月19日 東京新聞朝刊 こちら特報部:[ニュースの追跡]より 俺的メモあれこれ
原子力をエコなエネルギーとして、風力や太陽光と同列で紹介するサイトがある。原子炉メーカーの一つ、東芝のサイトだ。世界的なベストセラー「星の王子さま」の王子さまを”広報”役に、原発のイメージアップを図る筋立て。作品に縁のある人たちからは憤りの声が上がっている。(川崎支局・山本哲正)
東芝のサイト「東芝と星の王子さまのスペシャルサイト」は、王子さまとエコロジーを学ぶという趣向。王子さまは地球のエネルギーとエコのため「私たちにできること」として、エネルギー資源について、風力、地熱、太陽光などとともに原子力も並べている。
サイトで取り上げる閲覧者のメッセージには、「子どもにも見せたい」「エコの知識が広まる」と好反応が目立つ。「クリーンな基幹電源としての原子力の役割をさらに強調することを強く望む」という年配の男性の投稿もある。
◆5年前開設
東芝広報・IR室によると、サイトは2009年にスタート。幅広い層に人気があり、「自分の星を大切にするというテーマが、社の考えに合致する」として「星の王子さま」を採用したという。
東芝は日立などと並ぶ原発メーカー。日本初の大型商用原発である敦賀原発のプラント建設に加わるなど、早くから日本の原子力産業に深く関わってきた。
海外の原発展開にも積極的だ。世界の市民団体などが原告となって、福島第一原発の原発メーカーを相手に起こした「原発メーカー訴訟」では、被告の1社となっている。
原発が王子さまに紹介される様子は、福島原発事故以前に、原子力が地球温暖化対策のクリーンエネルギーとして語られていた時代のままだ。東芝にとって原発は「社の環境課題に貢献する製品やサービスの一つ」という位置付けだ。
「星の王子さま」は、フランスの作家サンテグジュペリの代表作。原著の日本での著作権は2005年に切れている。不時着した飛行機のパイロットが、小さな王子と出会う。王子さまは自分の星や、今まで訪れた星で出会ったうぬぼれ男や大酒飲みらのことを話して聞かせる…。
◆科学の脅威
広島、長崎に原爆が投下される以前の1943年に出版された。原発についての直接的な記述はない。だが、作品中には抜くのが遅れると根絶やしにできなくなるという植物バオバブが登場する。この植物に、制御できない科学技術の脅威を重ねる読者もいる。
東芝のサイトについて、「星の王子さま」を音楽朗読劇にした作曲家の近藤浩章さんはこう言い切る。
「作品は大人たちの身勝手なエゴイズムへの警鐘であり、『大事なものは決して目に見えない』という言葉は、人の心の大切さを問うている。放射能の危険を伴う原発の奨励と相いれないことは至極当然だ」
「星の王子さまパーキングエリア」(埼玉県深谷市)や、関連グッズ販売を手掛けるセラム(東京都)の鳥居明希子社長は「原発以外の東芝のエコ活動には賛同するが、世界が脱原発に向かういま、王子さまもそちらを向いているのでは」と指摘する。「核廃棄物の処理が明確でなく、後始末を考えない原発を紹介するのに、王子さまを使わないでほしい」と訴える。
東芝のサイトでは、王子さまは黙々と星を掃除しつつ、原発を紹介する。「ちいさな王子」のタイトルで新訳書を出版した東京大の野崎歓教授(フランス文学)は、そもそも「広報」役を担わせていることに「違和感を感じる」と話す。
「東芝の意向とは別に、多くの人の目には原発を地球上から除去しようとする姿に映るのではないか」
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