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美味しんぼ休載
ビッグコミックスピリッツに掲載され、被曝による鼻血があるということを描いて話題になっていた漫画「美味しんぼ」が、5月19日号を最後に休載するとのこと。休載は以前から決まっていたと編集部は言っているらしいが、それなら、もっと以前から休載予告があっていい。以前にそういったお知らせはあったのだろうか。
福島第一原発事故以降、ほぼ100%隠ぺいされているのがアルファ線やベータ線による被曝をもたらす微粒子の存在だ。3号機の爆発では、放射性ウランやプルトニウムのエアロゾルがある程度大気中に放出されたはずで、それらの影響はまったく調査されていない。
そもそも、今一般的に使われている計器でアルファ線やベータ線を測れるものはほぼない。また、そもそもシーベルトという単位では、アルファ線の微粒子を肺へ取り込んだ場合の被害を予測することが出来ない。
アルファ線微粒子を肺に取り込んでも、体外からは一切計測ができない。肺の最も外側の側面から体表の皮膚まで、1cm以上は確実にあるが、アルファ線は1mmも飛ばないからだ。問題は更に、例えば1秒に1回アルファ線を出す状態、つまり、1ベクレルの微粒子を吸い込んでしまうと、ほぼ確実にそれは一生、肺の中で一秒に一回放射線を出し続けるということだ。人間の一生を100年と仮定しても、例えば、プルトニウム239の半減期は約2万4000年。ほとんど変化せずに、1秒に一回アルファ線を出し続ける。ウランやプルトニウムは重金属で、それ自体が重金属毒性を持つ。空気中に拡散した場合、硫酸塩とか炭酸塩などになり、多くはほとんど水に溶けない化合物になる様子だ。だから、肺に取り込まれると、そのまま肺粘膜の表面にとどまり、その周辺の細胞にアルファ線を浴びせ続けることになる。ただし、気管や肺胞表面の細胞によるぜん動運動で食道へ排出されることもあるし、数年で溶けて体内へ吸収されて、尿として排出されるという話しもある。消化管へ入った場合、つまり、食べた場合は、ほとんど消化されずにそのまま排出されるとされている様子だ。
鼻スミアという、鼻腔の粘膜表面の放射性物質を綿棒のようなものでこすり取り、その綿棒の検査をする方法で放射性微粒子の肺への取り込み状況を検査できるが、ほとんど行われていない。
アルファ線微粒子による被害は、肺がんによる死者の数の推移を調べても分かるわけではない。なぜなら、被曝による発がんのほとんどは他の環境要因との区別が困難だからだ。喫煙によっても、または他の様々な要因にとっても肺がんを発症する。
だから、普通は疫学調査をするが、これも、現実にはなかなか被曝影響がどのぐらいあるかを評価できない。つまり、アルファ線微粒子を肺に取り込んでも、普通はがん細胞が発生するまでに何年もかかり、それが全体として1ミリ程度の大きさになっても症状として発見することは困難であること。そして、肺がん発症時には、既に体の他の部分が様々な形で健康被害を受けていることが多いからだ。この背景には、疫学調査をしようにも、非常に広範囲に放射線汚染が拡大していて、アルファ線微粒子を吸い込む以前に様々な被曝をしていたり、または長期的に何年も慢性的な低線量被曝をしてしまうことが多いからだ。肺がんで死亡するよりも、心筋梗塞や多臓器不全で亡くなることの方が多いだろう。
ただし、細胞レベルの実験でアルファ線微粒子の健康被害を確認することはできているはずで、培養したES細胞にどんな放射性物質を何ベクレル程度加えるとどの程度の染色体異常が出るかは確実に相当再現性のある結果が出るはずだ。
ただ、実際の健康被害については様々なものがあり、例えば被曝によるブラブラ病とか心筋梗塞にしても、それを人体実験するわけにはいかないし、亡くなった方の各臓器を計測してベクレル量を測るのは、日本ではなかなかできないと思う。
だからこそ、何ミリシーベルト以下の被ばくでは鼻血などの被曝症状が出ることは科学的に証明されていないなどというような、表面的な「科学的」という見地からの判断をするのではなくて、一定程度の放射線量のある地域には居住しないことや、少なくとも学童は居住しないようにするべきだと思う。そして、現状の行政の取り組みは明らかに本来防げる被曝を人びとに強いるものであり、将来の社会的コストを単に増加させていると思う。
なお、最も存在していると思われる放射性セシウムの微粒子が鼻の粘膜表面に相当程度付着していても、それをWBCで検知することはほぼできない。なぜなら、WBCのほとんどは体の背面を検知器が移動して線量を測っていくわけで、顔の前面の一部を占めているだけの鼻の部分にある放射性物質の計測はもともと計測の対象とされていない。更に、全身ベクレル量300ベクレル程度が検出限界とされていて、鼻に例えば10ベクレルの微粒子が10個程度あって、それがすべて完全に検知器によって測定されていても100ベクレルにしかならないので存在が明らかにならない。
初期被ばくされた方が3年経過後の今でも鼻血が出るのは、鼻粘膜自体が傷んでいるからのはず。例えばベータ線熱傷という被曝症状がある。http://ameblo.jp/sumomothankyou/entry-11009601357.html などにベータ線熱傷の写真が載っているが、皮膚が褐色になり、ひどい場合は皮膚がボロボロと剥げ落ちてくる。かゆみがあることが多い。この症状は、一過性ではなく、数年経過してもなかなか回復しない。鼻粘膜がこういった被害を受けると、何年経過しても粘膜が回復せず、鼻をかんだりして鼻血になる。
全体的に、日本の多くの医学者の方たちは現状を甘く見すぎていると思う。教科書的な知識で判断をされていて、実際の被害を見ようとしていない。背後には被曝被害を隠そうとする国際的な意思がある。ただ、日本は現実に被害を受けているのだから、それを見なければ却って深手を負うだけだ。ちゃんと現状を認めていく方が多少長期的に見れば誰にとっても良い結果につながるはずだと思う。
2014年05月17日23時55分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:48799
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