http://www.asyura2.com/14/genpatu37/msg/813.html
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「原子力損害賠償支援機構から「賠償費用分」として交付された1兆6657億円である。東電はこの交付金を「特別利益」と計上して、最終損益の黒字額が4386億円」http://t.co/qLH3skB3QG
賠償費用が、特別利益なんだって。すごすぎないかこれは。
— onodekita (@onodekita) 2014, 5月 5
東京電力は4月30日に3年ぶりに「黒字」になったと発表した。ここでは、毎日新聞のネット配信記事をあげておく。東京電力:3年ぶり黒字 料金値上げとコスト削減で
この記事を読んでみると、電気料金値上げやコスト削減により経常損益は1014億円の黒字になったことがわかる。他方、それよりもはるかに大きな黒字を稼いでいるのが、原子力損害賠償支援機構から「賠償費用分」として交付された1兆6657億円である。東電はこの交付金を「特別利益」と計上して、最終損益の黒字額が4386億円にふくらんだのである。そして、そもそもこの「特別利益」は「賠償費用分」なのであり、福島第一原発事故の被害者に支払うべきもののはずなのである。最終的には被害者に支払う予定の資金を、一時的であれ東電の「利益」に計上するという「マジック」によって、ようやく「黒字」と称しているにすぎない。しかも、原子力損害賠償支援機構からの交付金は「借金」であり、返済されなくてはならないものなのである。
毎日新聞 2014年04月30日 20時47分(最終更新 04月30日 20時55分)
東京電力が30日発表した2014年3月期連結決算は、経常損益が1014億円と3年ぶりの黒字を確保した。電気料金値上げに伴う収入増やコスト削減効果が大きかった。しかし、今年1月に策定した新たな総合特別事業計画(再建計画)で前提とした柏崎刈羽原発(新潟県)の今夏の再稼働は見通せず、15年3月期の業績見通しは「未定」とした。原発の再稼働が進まなければ、火力燃料費の増大に伴う収支悪化は確実で、電気料金再値上げの検討も避けられない。
売上高は前年同期比11.0%増の6兆6314億円。電気料金の値上げで収入が約2430億円増えたことが主な要因だ。賠償費用分として原子力損害賠償支援機構から交付された1兆6657億円を特別利益に計上し、最終(当期)損益は4386億円の大幅な黒字となった。原子力損害賠償支援機構への返済に当たる特別負担金500億円も支払った。
14年3月期の経常黒字達成は、金融機関が東電に融資を継続する前提条件だった。東電は工事や点検の見直しなどの修繕費で1653億円、人件費の削減で1103億円など、ギリギリの経費削減を進め、3期連続の経常赤字を何とか回避した。東京都内で記者会見した広瀬直己社長は「社員全員が頑張ってきた結果だ」と述べた。
しかし、今後の再建計画達成の見通しは厳しい。計画では、今年度中に柏崎刈羽原発で最低4基が再稼働することを前提に、毎年1500億円程度の経常黒字を確保する青写真を描く。だが、原発の安全審査では原発直下の活断層調査が長引き、地元自治体の再稼働への反対も根強い。
一方、原発の再稼働をせずに東電の収益改善を維持するには、電気料金の再値上げ以外、抜本的な方法が見いだせないのが現状だ。すでに東電の電気料金は、過去の値上げや燃料費の高騰に伴い、震災前に比べて標準的世帯で3割以上値上がりしている。広瀬社長は「できれば値上げしないですむようコストダウンをしていく。できるところまで頑張る」と述べるにとどめ、再値上げに関する明言を避けた。【安藤大介】
http://mainichi.jp/select/news/20140501k0000m020069000c.html
結局、「14年3月期の経常黒字達成は、金融機関が東電に融資を継続する前提条件」とされており、この黒字は、銀行向けのものとしかいえないのである。
さて、東電の経常損益が「黒字」を達成したということは、銀行などにとってはよいニュースなのだろう。しかし、社会に対してはどうなのだろうか。資本主義社会において、それぞれの企業が公正さを前提にして利潤を獲得することは正当な行為である。しかし、福島第一原発事故を引き起こした東電は、利潤確保が許されるのだろうか。賠償金については原子力損害賠償機構から当面融資されるが、廃炉費用はどうなのか。福島第一原発の廃炉作業については、労働者が集まらないということを聞く。結局、非正規雇用で待遇もよくなければ、集まらないのも当然であろう。また、汚染水タンクにしても、安上がりにしようとして、結局、汚染水漏れを引き起こしている。黒字が出ているならば、本来は、廃炉費用や、十分とはいえない賠償費用に充当すべきであろう。
もちろん、東電に融資している銀行や、最終的には融資していることになるはずの原子力損害賠償支援機構に返済する関係上、利潤を出す必要が経営上あるだろう。しかし、そもそもの問題は、賠償費用にせよ廃炉費用にせよ、到底東京電力では支払うことができなくなったのに、破綻処理もされずに、この会社が存続しているということなのだ。その結果、無理に黒字を出さなければ営利会社としては存立しないが、そのことは、この会社が社会的に背負っているはずの責務と相反するのである。東電は黒字が許される会社ではないのだ。
これは、たぶん、東電だけのことではない。営利会社として「黒字」経営を行うことは当然である。しかし、そのために、いわゆるコスト削減として、労働者の待遇を著しく悪化させたり、修理などを先送りしたりすることは、社会的な意味で許されなくなってきているといえよう。東電は、ある意味で、先端的に、そのことを示しているのである。
東京電力は「黒字経営」が許される会社なのかー東日本大震災の歴史的位置
東京の「現在」から「歴史」=「過去」を読み解くーPast and Present
http://tokyopastpresent.wordpress.com/2014/05/05/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E3%81%AF%E3%80%8C%E9%BB%92%E5%AD%97%E7%B5%8C%E5%96%B6%E3%80%8D%E3%81%8C%E8%A8%B1%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%83%BC/
Wikiで原子力損害賠償支援機構を見ると、
2014年4月23日現在、東京電力への資金援助の総額は4兆9913億円(資金の交付: 3兆9913億円、株式の引受け: 1兆円)である。大部分は、国から交付を受けた交付国債(累計5兆円)の償還、市中からの政府保証付きの借り入れ、政府保証債券の発行により調達されてい る。 株式の引受け以外の資金援助(特別資金援助)は無利子の融資であり、仮に将来的に負担金として全額が返済されたとしても、国は数百億円の利払いを負担 することになる。
原子力損害賠償支援機構は、はっきりと、株式購入以外は無利子の融資であると言っています。 総額4兆円強のうちの1兆円を株の購入、それ以外は無利子の資金貸与です、と、この東電の取引先である原子力損害賠償支援機構が述べている以上、今見ている3兆円強は、東電にとり、無利子の融資以外何者でもありません。
会計制度は無利子の借入をした時、なされるべき正しい仕訳は
現預金 3兆円強 / 負債 3兆円強
であり、決して借入れた金は収益にはなりません。 つまり、この3兆円強の現金なり預金は、借入金という負債項目の一つで、経営を左右する当該年度における収益には決して当たらず、引用ブログが指摘している“マジック”どころか、適正でない仕訳によって導き出された、粉飾決算に当たるのではないのでしょうか。
さもなければ、借金返済時に行われる仕訳が、
収益 ○○円 / 現預金 ○○円
といった、今後、将来収益を減らす仕訳が発生し、3兆円強もの返済期間中のあるべき収益もおかしくなる。。。
ただ、銀行融資の条件クリアのためだけに平気で会計法則まで捻じ曲げる東電やそれを認める国家や銀行群、
>ギリギリの経費削減を進め、3期連続の経常赤字を何とか回避した。東京都内で記者会見した広瀬直己社長は「社員全員が頑張ってきた結果だ」と述べた。
よくもこんな嘘をつけるものだ。
まぁ、国民の健康被害や放射能禍を矮小化し続けているのを何とも思わない連中だから、紙の上の出来事の改竄なんてお手のものか。。。
いずれにしても正しい決算による今期の東電の赤字額は、
4386億 - 1兆6657億円 = 1兆2271億 の 赤字として、世間に発表するのが正解、これは、間違いなく、将来投資顧客を騙そうとする粉飾決算です。
最後に彼らの言い訳仕訳(私の予想、言い訳にもならないですが。)
現預金 3兆円強 / 特別収益 3兆円強
特別負担金 500億 / 現預金 500億
特別収益 500億 / 特別負担金 500億
めちゃくちゃ、支離滅裂
オリジナル
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