http://www.asyura2.com/14/genpatu37/msg/752.html
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漫画「いちえふ」の作者竜田一人氏が、朝日新聞のインタビューで、次のように述べている。
「いま日本の原発は全部止まっていますが、私は原発作業の技量と人員を確保するために、当面、安全な原発の再稼働は必要だと感じています。稼働する原発が あれば、1Fで線量がいっぱいに近づいた技術者や作業員は線量が少ない他の原発で働いて食いつなげるし、若手を連れていって修業もさせられます」
「(耕論)廃炉の現実 山名元さん、佐藤暁さん、竜田一人さん」 (朝日新聞 2014/4/29)
http://www.asyura2.com/14/genpatu37/msg/734.html
これは明らかにおかしな発言である。
1Fでは原発作業経験者が不足して、他の原発から応援を頼んでいるが、その人たちも被ばく上限に達して
働けなくなっているのが現状である。
この上、他の原発を再稼動したら、ますます1Fで働ける原発熟練労働者が不足する。
この作者は、他の"健全な"原発では被ばくしないと思っているようだ。無知丸出しである。
1Fよりは線量は低くても、累積線量は確実に増えていく。
もし1Fで長く働きたいのなら、被ばく上限に達した後はリセットされるまで被ばくが全くない現場で働くしかない。
そもそも1F収束に必要な作業の大半は、建築あるいは解体現場で必要とされる一般的な技術、経験であり、
原発稼動、保守の経験など不要である。
「スパナーって何ですか?」と尋ねるような、全く経験のないド素人が1Fに送り込まれていることが問題なのだ。
建築現場作業者を養成することが急務であり、原発の再稼動などは全く不要である。
放射線に関する資格者、放射線取扱主任者なども足りなければ新たに養成すればよいわけで、
何も原発を再稼動する必要は全くない。
これでは原発を再稼動したくて仕方がない東電の主張を代弁していると批判されても仕方がないだろう。
漫画「いちえふ」に関しては、元東電社員で福島第二原発で働いた小野俊一医師も厳しく批判している。
「モーニング掲載『いちえふ』 -- 元原発技術者としての目から」(院長の独り言 2013/10/22)
http://onodekita.sblo.jp/article/78863252.html
現場で心筋梗塞で亡くなった作業員を、
「死因は心筋梗塞 もちろん被曝との関連はない。だったら俺たちは皆死んでいる」
と断じている。放射能や医学の知識のない末端の一作業員がなぜそんなことを断言できるのか。
周辺の動植物についても、詳細に調査する時間もないのに
「勿論奇形など見たことはない」
と書いている。
何のことはない、東電の主張そのものである。
要するに、これは政府・東電の世論誘導用の御用漫画である。
私も買って読もうと思ったが、アホらしくなってやめた。こんな御用作品はボイコットするに限る。
そもそも1F作業員には守秘義務があり、1Fでの体験は東電の許可なしには公にできないのだ。
以前、東電工作員と噂されるハッピー氏が、「福島第一原発収束作業日記」(河出書房新社)を出版したが、
この漫画も同じようなものだろう。
どちらもマスゴミは絶賛、絶賛の嵐である。
原発推進を唱えても、もはや誰も聞いてくれない。だから反原発のポーズを取りながら、巧みに再稼動へ
世論を誘導する原子力ムラの作戦である。
なめられたものである。そんな姦計に国民が騙されるとでも思っているのか。
そもそも講談社のような大出版社は、スポンサーの電力会社から莫大な広告費用をもらっているわけで、
政府・東電の意に沿わない作品を出版するわけがない。
ちょっとでも「不都合な真実」を書けば、雁屋哲氏の「美味しんぼ」(小学館)のように、
原子力ムラの御用学者、文化人、工作人が狂ったように叩きまくる。
残念ながら、これが現在の日本である。
もし1Fの実情を知りたかったら、これら御用本、御用漫画ではなく、
ウェブ上にアップされた作業員の手記やインタビューを読むべきだろう。(下のリンク参照)
これらは検閲されておらず、ピンハネ、事故隠し、高線量被曝、除染水垂れ流しなど、
東電が絶対に知られたくないヤバい現実、作業員の本音が述べられている。
(関連リンク)
「漫画いちえふ ホームページ」
http://morning.moae.jp/lineup/320
「磐城相馬さんの福島第一原発作業員日誌」 (阿修羅・拙稿 2014/1/13)
http://www.asyura2.com/13/genpatu35/msg/757.html
(元ブログ)
http://blog.livedoor.jp/fukushima1f/archives/2014-02.html
「福島第一原発・収束作業の現場から 原発労働者が実状を語る」 (阿修羅・拙稿 2014/3/01)
http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/558.html
(元ブログ)
http://fukushima20110311.blog.fc2.com/
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