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「「なぜ多くの人は「原子炉」と聞くと発電機だと思ってしまうのか?」:アーサー・ビナード氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/14055.html
2014/4/30 晴耕雨読
watanabe氏のツイートより。https://twitter.com/penewax
アーサー・ビナード(詩人):
「原爆と原子力(原発)の違いは核分裂の連鎖反応の速度。核分裂の連鎖反応を一気(0.01秒以内)に起こさせるものが原爆で,長い時間をかけてじわじわ起こさせるのが原発」
「ウラン235の原爆でプルトニウム238という,より強力な核兵器の材料ができることが解ったが,原爆として使ってしまうと,うまくプルトニウム238をつかまえられない」
「それで,うまくプルトニウム238をつかまえられるように,時間をかけてじわじわと核分裂反応を起こさせる装置を作る必要があった。それが(エンリコ・)フェルミが1942年に作り出した原子炉」
「したがって,原子炉はプルトニウム製造機として作られたものであり,マンハッタン計画とは"爆"抜きの原爆を作るという計画だった」
「広島で爆発したのはウラン原爆で,長崎で爆発したもはより強力なプルトニウム原爆だった」
「つまり,広島原爆は掘ってきた材料でできており,長崎原爆は原子炉で作った材料でできている。それ以後はどの国の核開発もプルトニウム原爆が作られるようになったので,今あるすべての原爆は原子炉で作られたものと言うことができる」
「因みに第5福竜丸を被曝させたペンタゴンの水爆実験に使われた水爆もプルトニウムがないと作れない」
「では,原子炉はプルトニウム作りのために開発されて以来,そのために使われてきて,今もそのために存在しているというのに,なぜ多くの人は「原子炉」と聞くと発電機だと思ってしまうのか?」
「それは,PRの力。言葉の力。広告代理店の力。世界で一番大きな広告代理店はぼくの母国のホワイトハウスというところ。そのホワイトハウスの下請けをやっているのが日本の永田町というところで,一緒にキャンペーンをやる」
「1953年に大キャンペーンをはった。それは,原子力の平和利用という大キャンペーン」
「プルトニウム原爆ができようとしていた時,日本はまだ降伏していなかった」
「原爆投下のない終戦にした場合,トルーマン大統領とフェルミを初めとするマンハッタン計画に携わった人達は皆,違法な使い込みプロジェクトを行なった犯罪者として刑務所に入らなければならなかった」
「しかし,原爆を日本に投下して終戦にしてしまえば,原爆は戦争を終わらせるのに必要だったと正当化することができる。それで,必要性を主張するために戦争をわざと長引かせて,」
「広島と長崎に原爆を投下し,「Atomのおかげてみなさんの子どもたちが帰ってきた」と,アメリカのお母さんたちに言った」
「「Atomが戦争を終わらせた。それは原爆のおかげですよ。原爆のおかげでみなさんの息子たちや恋人たちが助かって,嫌な戦争が終わって,アメリカが世界一の国になったんだ」という一大キャンペーンをはった」
「それと同時にソ連に対するネガティブキャンペーンもはった。それは,節分型キャンペーンという。「鬼はソ連,福はAtom」というキャンペーン。このキャンペーンにはソ連も乗り気で,一緒に核開発を始め,ソ連は1949年に長崎型原爆そっくりのプルトニウム爆弾を作った」
「その後,今度は米国がプルトニウム水爆を作った。さらにその後,ソ連も協力して水爆を作った。すると,米国民はいつ戦争が起きてもおかしくないというPRを長い間聞かされていたので,」
「「よく考えたら両方の国が水爆を使ったら世界が終わってしまうじゃないか」ということに気付くようになった。それで,アイゼンハワー大統領はAtomを売り込むキャンペーンが行き詰ったことを悟り,1953年の暮れに新しい一大キャンペーンをはった」
「それが,原子力の平和利用 (Atoms for Peace),つまり原子力発電だ。プルトニウム作りの装置である原子炉を「発電機です。奥さん買ってください」と偽って国の内外に売り込み始めたのだ」
「偽って売り込むには"平和"が一番効果的な言葉だということがわかった。アイゼンハワー大統領は国連で「原子力の平和利用 (Atoms for Peace)」と題する演説を行ない,その言葉は見事,PRのペテンの最高峰となった」
「そして,ホワイトハウスの下請けの永田町も一緒にこのキャンペーンをはり,日本でも正力松太郎と中曽根康弘らが現在の原子力村の基礎を作り,1954年に原発の国家予算を通した」
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