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(Japan reverses its withdrawal from nuclear power: DW English)
http://www.dw.de/japan-reverses-its-withdrawal-from-nuclear-power/a-17563405
日本
日本は原子力エネルギーの段階的廃止を撤回する
日本政府は原子力の段階的廃止を取りやめる決定をした。それでも、原子炉の運転再開は3分の1にとどめたが、エネルギー政策の急速な転換はやはり不可能だ。
福島の大事故から原子力エネルギーからの段階的撤退という選択をしたドイツ政府と、日本の保守政府は異なる結論を出した。金曜日(2014年4月11日)、安倍晋三氏の自由民主党(LDP)内閣は新エネルギー計画を承認し、原子力を国の最重要なエネルギー源と位置づけた。
この計画では、2040年までに原子力エネルギーを段階的に廃止するとした、民主党・野田佳彦前政権の計画を撤回している。「この新エネルギー計画により、現実的でバランスの取れたエネルギー構造が可能になる」と、茂木敏充経産相は東京で語った。
しかし、原子力発電所は厳格化された安全要件を満たさなければならない。政府は、改革された原子力監督機関が安全であると分類した原発の運転を許可したいと考えている。最初の2基が夏前に承認を得る可能性がある。
世論調査によれば、日本国民の大部分は原子力に反対している。しかしこれも、福島の大事故以降の選挙に何1つ影響を及ぼさなかった。政府に新エネルギー計画により、原子力を信頼できるエネルギー源として使いたいという経済界の願いを叶えた。
出来る限り新しい原子炉を
2011年の福島の大事故による死者は1人もいなかった
この新方針では、原子炉の新規建設も許可された。原子力の必要量は政府が今後決めると、報告書は述べている。しかし、これで原子炉の新規建設を押し通すことが可能になったと、アナリストたちは疑念を抱く。一般国民は気乗りでないため、新しい原子炉は原発が既に立地する場所に建設せざるを得ないだろう。
エネルギー市場は2010年代の終わりまでに自由化されることになっているが、そうなれば新たな原子炉の建設は費用が高すぎる可能性が出る。また、廃炉となった原子炉の未来も寒々としている。
去年の夏以降、電気事業者8社が原子力監督当局に原子炉の運転再開許可を申請したが、件数は48基のうち17基にとどまった。他の14基は激しい政治的論争の対象となっている。福島第2原発の再開に向け事業者・東電はあらゆる努力をしているが、一般国民から幅広い拒否反応を受けている。浜岡原発の原子炉3基は地震地帯の人口密集区域に位置している。残り17基は、稼働年数が長いために安全設備の更新が費用的に見合わないため、運転再開はもうないだろう。
数値目標はまだない
安倍晋三・日本首相は原子力エネルギーの段階的廃止を撤回した
この不確実さのために、政府はエネルギー源の組み合わせをどうするかを述べようとしない。政府は今後2〜3年の間にこれを決めるつもりだ。原子力がエネルギー使用量の10%を上回ることについて、アナリストたちは否定的な見方だ。そのため、原子力が「主要な」エネルギー源と呼ぶことはできない。
そういったことから、エネルギー生産の80%を今後占めることになる高価な化石燃料の輸入を、日本は続けなければならない。しかし、日本政府はウラン−そして、プルトニウム−を再処理して燃料に使用する計画に固執している。高速実験炉もんじゅは廃止されるだろうが、その施設は核廃棄物削減の実験炉に変わるだろう。
六ヶ所再処理工場の運転は何度も遅れたが、秋に始まる予定だ。この施設は元々、日本が2100年までにエネルギー自給を達成するために、プルトニウムとウランのサイクルを完結させる中心的存在だった。しかし、高速炉がなければ、プルトニウムとウランを再処理する意味がない。
「この政策には、再処理してどうするかが述べられていないため、理に適っていない」と自民党内の反原発運動の代弁者・河野太郎氏は語った。中国などの隣国も、日本はなぜプルトニウムを生産しているのか尋ねていると、彼は語った。
再生可能エネルギーはどこに?
日本には300トンを上回る処理すべき放射能汚染水がまだある
安倍首相は再生可能エネルギーへの意欲を殆ど示していない。水面下では自民党と連立与党の仏教政党・公明党が「グリーン」エネルギー源の数値目標を要求していた。公明党は選挙運動で、再生エネルギーによる発電量の割合を、2030年までに水力を含めない場合は30%、含める場合は35%とすることを公約していた。
このエネルギー計画では今のところ、グリーン電力の割合は、以前に発表した計画の目標を上回るようにすると述べられているだけだ。その計画では、グリーンエネルギーの割合は2030年までに20%にすると述べられている。15年で2倍とは控え目な数字だ。
現在、日本のエネルギーの1.6%は風力・太陽・バイオマス由来であり、さらに、8.4%は水力由来だ。こうした低い数字から、ドイツのようなエネルギー政策の急速な転換は日本では不可能なことがわかる。
発表 2014年4月13日
記者 Martin Fritz / re
編集 Simon Bone
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(投稿者より)
ドイチェヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。同じテーマのドイツ語記事がドイチェヴェレのサイトにあります。
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