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福島原発避難地区の「林業」地域 年間被ばく線量最高値2.3ミリシーベルト 住民帰還地域でも屋外作業不適(福島民友)
http://financegreenwatch.org/jp/?p=43095
4月 18th, 2014 Finance GreenWatch
東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域(一部は解除)がある田村市都路地区、川内、飯舘両村について、政府が帰還住民の生活行動パターンを想定して算出した年間追加被ばく線量推計値の概要が17日分かった。
避難指示が1日に解除された都路地区では、屋内にいる時間が長い場合は除染の長期目標とする年間1ミリシーベルトを下回ったが、屋外で働く林業は最も高い年間2.3ミリシーベルトと推定された。林業は川内、飯舘両村でも最高値となった。
算出は、昨年9月に測定した空間放射線量の実測値を用いて行った。測定地点は、3市村とも面積の広い山間部を選定した。特に林業は放射線量が比較的高い森林に長時間入るため、推計値が高くなった。都路地区では基幹産業の農業でも年間0.9〜1.2ミリシーベルトと年間1ミリシーベルト前後に上った。住民帰還を進めるには、森林を含む働く場の線量低減に向けて森林除染や、必要に応じた追加除染が求められる実態が浮き彫りになった。
生活行動パターンごとの年間被ばく線量の推計は、避難住民の帰還に備え、被ばく線量の事前把握に役立てる狙いがある。しかし都路地区の避難指示解除に間に合わず、内閣府は「学術的な検証に時間を要した。住民説明会では行動パターンを加味せず、空間線量だけを基にした被ばく線量の目安を示した」と釈明した。政府は18日に正式発表する。
「線量ここまで高いとは」 推計値に林業関係者ため息
「高いと思っていたがここまでとは」。政府が算出を進めてきた住民の年間追加被ばく線量推計値の概要が明らかとなった17日、調査地点となった飯舘、川内両村と田村市都路地区の屋外で仕事をすることが多い農林業者は予想を超える推計値に驚き、一様に表情を曇らせた。
「山林の線量を下げてほしい」。農林業を続けるため業者は対策を求めた。
福島市内の仮設住宅で生活する飯舘村蕨平(わらびだいら)地区の志賀福明(よしあき)さん(76)は「ここまで高い数値とは」と驚いた。同地区で居住、小宮地区の山林で林業を営む人の推計値は17.0ミリシーベルト。志賀さんは林業会社を営み、鳥獣保護員を務めるなど山林を仕事場としてきた。東京電力福島第1原発事故の影響で家業は休業状態となったが、村の鳥獣被害対策実施隊の一員としてイノシシ駆除に参加。昨年も何度も山に入った。「この数値では戻ることができないと感じてしまう」とため息をついた。
川内村で農林業の会社を営む河原修一さん(53)は、農林業を仕事とする人の推計値が高い傾向にあることに「社員の健康が心配」と打ち明けた。作業前、線量を測るよう社員に指導している。線量が比較的高い場所で作業をすることもあるといい「線量を下げようと伐採すれば土砂崩れの恐れが出てくる」と説明する。「帰村に影響が出ないといいが」と話した。
http://www.minyu-net.com/news/news/0418/news1.html
http://www.minyu-net.com/news/news/0418/news9.html
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