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【 福島第一原発によって暮らしを築きあげ、福島第一原発に家庭を奪われた人々 】
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2014年4月9日 星の金貨プロジェクト
友人たちも近所の人々も、そして子供たちも、もう戻っては来ない
ロイター通信 / アメリカNBCニュース 4月1日
福島第一原子力発電所の事故発生からちょうど3年が経過した4月1日火曜日、これまで避難生活を強いられていた福島県内のごく一部の住民が、除染作業の完了とともに自宅への帰還を許されることになりました。
今回、福島第一原発の内陸側にある田村市都路町の住民たちが故郷に戻ることは、2011年に発生した巨大原子力発電所事故の復旧作業の中の、こぐ小さな一歩を進めることでしかありませんが、帰還を果たす357人のかつての都路町の住民にとっては、その人生におけるきわめて大きな出来事になります。
しかし帰還者の姿には、緑に囲まれた懐かしい村落に戻りたいという心からの願いと今後通常の生活を取り戻せるかどうかの不安、その相克に悩む様子が浮き彫りになっています。
「私たちの友人たちも、ご近所の方々も、その多くはもう戻ってこないでしょう。」
夫の俊夫さん(72歳)がテレビアンテナを屋根に取り付ける作業を行っている傍らで、69歳の小山君子さんが50年間農家を営んできた、大きな家屋に戻ってきた感想についてこう語りました。
「ここにはもう仕事がありません。本当に困った事です。若い人たちは放射線を恐れて戻ることをためらっています。」
「私たちの娘も放射線を恐れて、孫たちをここには連れてきません。」
何台ものテレビ局の取材車両が待ち構える中、町に入って来た車両は数台を数えるのみでした。
私たちも数名の初老の女性が道のそばに座っているのを見かけましたが、子供たちや家族連れの姿は見当たりませんでした。
学校は今週後半に再開する予定です。
地元の幼稚園には新たに7名が入園、年長組には4人の子供たちが通園することになっています。
この日に備え、東京電力職員のボランティアが園庭の除雪や地ならしをしてきました。
2月一カ月間の空間線量は、毎時0.11マイクロシーベルト〜0.48マイクロシーベルトの間でした。
この値は3月31日に東京都内の放射線量毎時0.034マイクロシーベルトよりは高い値ですが、アメリカコロラド州のデンバーの毎時約0.2マイクロシーベルトの空間放射線量とほぼ同じレベルです。
東京・ニューヨーク間の民間航空機に登場した場合、乗客は毎時約10マイクロシーベルトの被ばくをすることになります。
世界保健機構(WHO)は、一般的に累積被ばく線量が100ミリシーベルト(100,000マイクロシーベルト)を超えると、ガン発生の確率が高まる可能性があると報告しています。
福島第一原発の事故が発生する以前、都路町の人々に働く場所を提供し、安定した収入をもたらしていたのはほかならぬ東京電力であり、福島第一原発でした。
その事実は、今回の帰還の背景を複雑なものにしています。
「福島第一原発は私たちが外で働ける唯一の場所でしたし、私たちは仕事がある事に感謝していました。」
小山君子がこう振り返りました。
「私たちは3人の娘たちを食べさせるために、一生懸命に働きました。私たちは働いて働いて、この場所で自分たちの人生を作り上げてきたのです。」
小山さんたちもその建設のために懸命に働いた福島第一原子力発電所は、やがて巨大事故を引き起こし、小山さん一家全員を自宅にいられなくしてしまいました。
今福島は県を挙げて復旧と復興に取り組んでいますが、多くの場所が放射能に汚染されたがれきが散乱し、誰も住めない土地になってしまっているのです。
http://www.nbcnews.com/storyline/fukushima-anniversary/fukushima-families-return-homes-hot-zone-n68621
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短い記事であり、強い非難を込めたメッセージなどはありませんが、人間にとって原子力発電とは何なのか、その一端をえぐり出しています。
自分たちの生活を豊かにしてくれていたはずの原発、その原発が自宅も故郷も奪ってしまった。
皮肉というにはあまりに過酷な結末です。
放射線による『健康被害の実際』について、福島第一原発の作業員の方のような驚くべき報告が下記にあります。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201404/20140409_63009.html
記事中ではこの症状を放射線によるものとは断定していませんが、私個人はどう見ても放射線被害によるものとしか考えられません。
このシリーズの今後に注目したいと思います。
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