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福島原発事故後 初の避難指示解除(田村市都路)、どこまで安全か(National Geographic) 大規模除染で”正常化”を演出 依然高い放射能水準
http://financegreenwatch.org/jp/?p=42849
4月 9th, 2014 Finance GreenWatch
(Patrick J. Kiger)3年前に発生した日本の福島第1原子力発電所の事故以来初めて、周辺の警戒区域の一部で避難指示が解除され、住民が再び自宅で暮らせるようになった。ただし、環境中の放射線量は事故前のレベルに戻ったわけではない。
日本政府は、福島第1原発から内陸に約20キロ離れた福島県田村市都路地区の一部区域の避難指示を、4月1日午前0時に正式に解除した。同区域の住民約360人は自宅に戻ってよいことになった。避難指示は、周辺市町村の住民約8万人に出されたが、大半はまだ帰宅を許されていない。
ハーバード大学医学部のサイトのブログによると、都路地区の事故後の正確な放射線量は不明だが、周辺地区の線量は、事故の約1週間後で1時間当たり80〜170マイクロシーベルトもあったという(胸部X線撮影1回の被ばく線量が約100マイクロシーベルト)。
◆大量の土壌を除去
都路地区では、今週の避難指示解除に先立ち、大規模な除染作業が行われた。
オレゴン州立大学の原子力工学・放射保健物理学教授キャスリン・ヒグリー(Cathryn Higley)氏は、除染作業では、原子炉の部分的メルトダウンと爆発で大気中に放出された放射性物質で汚染された大量の表土や植物を、作業員がはぎ取ってきたと説明する。
汚染された土や植物はプラスチックの容器に詰め、汚染物の貯蔵施設で保管する。その間に、放射能が低下していく。また、建物の外壁など、人が汚染物質に触れる可能性のある場所は、作業員が洗い流した。ヒグリー氏によると、通常、こうした作業で被ばく線量レベルは10分の1から100分の1になるという。
ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックの保健物理学者で放射線被ばくの専門家であるケリー・クラシック(Kelly Classic)氏は、除染したとはいえ、都路地区の放射線量は、まだおそらく事故前よりもはるかに高いはずだと言う。クラシック氏によると、都路地区の最新の放射線量測定値は1時間当たり0.1〜0.5マイクロシーベルト。年間被ばく線量にすると最大4.38ミリシーベルトで、これはこの地域の通常のバックグラウンドレベルの約10倍に相当するという。
この線量は、ただちに障害を引き起こすレベルよりははるかに低いが、低レベルの放射線を長期間浴び続けることのリスクは不明だ。世界保健機関(WHO)によると、放射線治療を受けている患者などのデータから、生涯被ばく量が100ミリシーベルトを越えると、発がんリスクが有意に高まる。都路地区で現在観測される最高レベルの放射線を毎日浴び続けたとすると、23年ほどでこの生涯被ばく量に達する。
◆予算削減目的?
クラシック氏ら専門家は、帰宅した住民が地域の帯水層からの水を飲んだり、地元産の野菜や肉を食べたりすれば、被ばく線量が1時間0.5マイクロシーベルトよりも高くなる可能性があるという点を懸念する。
メディアの報道によると、避難指示の解除に対する住民の感情は複雑なようだ。
「憂慮する科学者同盟(UCS)」の上級科学者を務める物理学者エドウィン・ライマン(Edwin Lyman)氏は、日本政府が除染が完全に済む前に都路地区などの避難指示を解除し始めたのは、避難住民への賠償金の支払いを止めたいからではないかと疑念を抱いている。
政府が出資する原子力損害賠償支援機構からは、事故を起こした原発を運営する東京電力に対し、3月までに既に約4兆8000億円が貸し付けられているという。避難指示を解除すれば、こうした賠償金の支払いの終了が早まるだろう。
「家を失い、賠償金も受けられなくなることと、いまだに事故前よりも放射線量が高い場所に戻ることの、どちらかを選べ、などという選択を住民に強いてはならない」とライマン氏は話す。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140403001
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