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飯館村のリスコミ「100ミリシーベルトの被ばくは野菜不足と同程度の影響」と安全神話で帰還促進
http://takumiuna.makusta.jp/e245495.html
2014年04月03日 子ども達を放射能から守るネットワーク@ちば
飯館村で行われてる健康リスクコミュニケーション推進委員会では以下のような発言を紹介して、安全神話を振りまいて帰還促進キャンペーンを展開してます。
12年12月発行の第3号では中川氏の講演内容を取り上げ、「原発事故前から放射線は宇宙から降り注いでおり、大地にも大気中にも食物にも放射性物質は含まれている」 「100ミリシーベルトの被ばくは野菜不足と同程度の影響」と紹介。
これに対して国学院大の菅井益郎教授(日本公害史)は「事故が収束せず、除染も遅れている現在、危険な状態があるのなら、住民にその現状を伝えないといけない。しかし、国は早期帰還を実現させて避難者の生活支援の費用や賠償を抑えたい。安全を装い、帰還を促そうというのがリスコミに込められた思惑だ」
「国がいくら安心だと主張しても、不安に思う福島の親たちは子どもを外出させようとは考えない。子どもは運動不足で転びやすくなったり、肥満になったりする。世の中への関心が薄れて無感動、無気力になる危険性すらある。原発は国策なのだから本来は国がやらなければいけないことだが、低線量被ばくのリスクが高い子どもは一定期間避難させて、のびのびと過ごさせるべきだろう。松本の留学制度をモデルケースとして、全国の自治体が支援する体制を整えていく必要がある」松本市の菅谷市長
安心一色の「リスコミ」 避難の子「県外留学」(東京新聞特報4/3)
福島の子どもたちが、長野県松本市にあるNPO法人運営の寮に入り、地元の学校に通う「まつもと子ども留学」が始まった。初年度の今年は中学生を中心に8人が入寮する。原発事故による被ばくを避ける試みのひとつだが、被災地では政府が後押しする放射線「リスクコミュニケーション」が加速している。子ども留学とリスコミ。どちらに理があるのだろうか。
「事故から3年以上。福島にはまだ、子どもを避難させたくてもできない人たちがいる。国が何もしないのなら、私たちが動かないといけないと思った」 松本市の四賀(しが)地区にある「松本子ども寮」で、NPO法人「まつもと子ども留学基金」理事長の植木宏さん(43)は力を込めた。 事故当時、福島県須賀川市に住んでいた植木さんは妻と幼い息子2人とともに2012年7月に松本市に自主避難。松本で他の子どもらを受け入れられないかと考えるようになった。
そこで、医師出身でチェルノブイリ事故後に現地で住民の治療に当たった同市の菅谷(すげのや)昭市長に相談。財政支援こそなかったが、寮として使える格安な物件の紹介などに協力してくれた。 福島では事故後、低線量被ばくの危険性が指摘されているが、国は原発周辺の一部地域を除いて、住民を早期に帰還させる姿勢を崩していない。避難の権利も認めず、郡山市の子どもが市に「集団疎開」を求めた仮処分の申請も、一審福島地裁郡山支部、二審仙台高裁とも却下されている。
ただ、不安を抱えている住民は少なくない。今回、長女を入寮させた40代の女性は「国がいくら安心だといっても信用できない。かといって、高齢の親や夫の仕事を考えると、福島を離れられない。娘と別れて暮らすのは寂しいし、家族が離れ離れになるのはよくないけれど、それよりも被ばくのリスクの方が怖かった」と打ち明ける。
松本子ども寮では、福島市や郡山市などに住んでいた中学2年4人、同1年3人、小学6年1人の計8人の女子生徒・児童が築約30年の2階建て家屋で共同生活を送り、新年度から地元の小中学校に通う。寮費は1人月3万円で、高校卒業まで暮らす予定だ。 寮には元教諭の同法人のスタッフ2人が住み込み、食事や身の回りの世話などをする。「子どもたちが将来『ここで暮らせてよかった』と思えるような場所にしていきたい」と根岸主門(しゅもん)さん(29)は意気込む。
中学2年の女子生徒(13)は「福島にいるときは親からあれこれ口うるさく言われたり、食べる物にも気を使わないといけなかった。こっちに来ていろんなストレスから解放され、ほっとしている」と話す。 同法人には留学したいという問い合わせが他にも数件来ているというが、課題は少なくない。寄付で賄う年間運営費1000万円余のうち、今のところめどがついているのは約500万円。
植木さんは「楽な事業ではないが、安全だ、危険だと議論しているうちに、どんどん被ばくが進んでしまう。少しでもリスクを減らすために、国は今からでも住民に避難する権利を認めてほしい」と訴えた。
福島原発事故の収束にめどが立たない。除染も難航し、住民らは放射線の影響を懸念している。そこで行政が熱を注ぐのが「リスクコミュニケーション(リスコミ)」という強引な「安心神話」の押しつけだ。 福島第一原発から30キロ近く離れながら、事故直後に大量の放射性物質が降り注ぎ、全村避難している飯舘村も例外ではない。 村は12年6月に「健康リスクコミュニケーション推進委員会」を設けた。
委員は17人。住民代表や学校関係者たちのほか、東京大附属病院の中川恵一准教授、国際放射線防護委員会(ICRP)委員を務める東京医療保険大の伴信彦教授、県民健康調査を請け負う県立医科大の宮崎真氏らも加わる。
リスコミ推進委は少人数の車座集会や講演会を繰り返し開くほか、一時帰宅や除染、健康調査等の話題を扱う広報誌「かわら版道しるべ」を3200ある全世帯に配っている。 「かわら版」は既に11回発行されているが、内容は「安心神話」一色だ。
12年12月発行の第3号では中川氏の講演内容を取り上げ、「原発事故前から放射線は宇宙から降り注いでおり、大地にも大気中にも食物にも放射性物質は含まれている」 「100ミリシーベルトの被ばくは野菜不足と同程度の影響」と紹介。昨年2月の第4号では村民向け放射線勉強会で「被ばくで子どもの甲状腺がんが増えることがあっても少なくとも4、5年かかる」と述べた伴氏の言葉を扱った。
昨年9月の第8号では、甲状腺検査の説明会で宮崎氏が「がんの原因は放射線だけではない。たばこや肥満、職場環境やストレスも関係がある」と述べた様子を扱い、今年1月の第10号では「100ミリシーベルト以下の被ばくによって、がんなどの影響が引き起こされるという明白な証拠はない」と強調する記事を載せている。 こうした飯舘村でのリスコミには国が深く関わっている。そもそも推進委の取り組みは復興庁の委託事業「福島原子力災害避難区域等帰還・再生加速事業」の一環で、同庁が2月に示したリスコミ施策集でも飯舘村の実践が先進例として紹介されている。
リスコミに躍起になる国の真意はどこにあるのか。国学院大の菅井益郎教授(日本公害史)は「事故が収束せず、除染も遅れている現在、危険な状態があるのなら、住民にその現状を伝えないといけない。しかし、国は早期帰還を実現させて避難者の生活支援の費用や賠償を抑えたい。安全を装い、帰還を促そうというのがリスコミに込められた思惑だ」と指摘する。
ただ、避難生活を送る飯舘村住民はそうした国の姿勢に冷ややかだ。伊達市の仮設住宅で暮らす60代の女性は「国の言うことを真に受ける人なんているか。いままでさんざんだまされてきた」と憤慨した。
松本市の菅谷市長は「国がいくら安心だと主張しても、不安に思う福島の親たちは子どもを外出させようとは考えない。子どもは運動不足で転びやすくなったり、肥満になったりする。世の中への関心が薄れて無感動、無気力になる危険性すらある」と心配する。 「原発は国策なのだから本来は国がやらなければいけないことだが、低線量被ばくのリスクが高い子どもは一定期間避難させて、のびのびと過ごさせるべきだろう。松本の留学制度をモデルケースとして、全国の自治体が支援する体制を整えていく必要がある」
[デスクメモ]
誇りある日本人を取り戻そうと、アジア侵略の歴史を「自虐」と決めつけて消そうとする。住民の懸念をぬぐおうと、原発事故による放射能汚染の影響を「リスコミ」で軽く見せかける。ともに事実を直視する勇気に欠ける。そして責任を雲散させる。だから誤りを克服できない。世界からは笑いものになる。(牧)
見えない恐怖への二つの対応 「まつもと子ども留学」と飯舘村のリスコミ
http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/518-29a5.html
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