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原子力発電所の全面再稼働、日本は本当に必要としているのか ニューヨークタイムズ(星の金貨プロジェクト)
http://www.asyura2.com/14/genpatu37/msg/266.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 4 月 01 日 10:03:27: igsppGRN/E9PQ
 

【 原子力発電所の全面再稼働、日本は本当に必要としているのか 】〈前篇〉
http://kobajun.chips.jp/?p=17418
2014年3月31日 星の金貨プロジェクト


思うようにならない地方財政、しかし再稼働には複雑な思い


故郷も自宅も奪われ避難を強いられた福島の人々、その悪夢の再来を恐れる


安倍政権の再稼働推進、市町村長や地元に対しては強力な政治的圧力


マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 3月20日



原子力発電の実施が公約した日本経済の復興の原動力と信じる日本の安倍首相は、3年前に発生した福島第一原発の事故以来すべて停止している国内の原子力発電所について、今すぐにでも再稼働させるつもりでいます。
しかしそのためには、東京から遠く離れた原子力発電所が立地する、市町村の首長の同意をとりつけなければなりません。


すべての事実は、安倍首相が各自治体の首長の同意を簡単に取り付けることが出来るだろうことを指し示しています。
日本の政治においては、地方の同意を取り付けるという事は、原発が立地する市町村長の同意を取り付けるという意味です。
これら遠隔地の市町村長のほとんどが、原発の停止により税収の途が絶たれた上に仕事の場も失われ、一度は原発関連の収入によって潤った町や村が、再び貧しい状態に追い込まれてしまったと不満を露わにしています。


1977年、瀬戸内海に面した細長い半島に建設された伊方原子力発電所が立地する伊方町長は、なにより地元の商店主たちが原子力発電所の再稼働を求めているのだと語りました。


伊方町の山下和彦町長は、原子力規制委員会が伊方原発の安全性を確認できた時点で、再稼働に同意するつもりだと、インタビューに答えました。


政治評論家はこうした地元自治体の協力的な姿勢が、現在停止中の48基の原子炉をできるだけ多く再稼働させるという安倍政権の方針を実行に移す際、最初に再稼働させる原子力発電所の中に伊方原発を含めた理由だと語っています。



伊方原発は早ければ今年の夏にも、再稼働する可能性があります。


しかしそれは伊方町住民10,700人全員が、日本全国の原子力発電所の再び本格的稼働に、もろ手を挙げて賛成しているという事を意味している訳ではありません。


多くの人々が町の中心部から北に数キロしか離れていない場所の、この町のもう一つの主要な収入源であるミカンの木が立ち並ぶ山の連なりの向こうにある伊方原発について、複雑な思いを抱いていることを認めています。
ほとんどの人はそうした思いについて公にはしませんが、原子力発電所の稼働を受け入れざるを得ないという気持ちと恐怖とが心の中でないまぜになっていることを暗に認めています。


町が原発に経済的に依存していることを認める一方、福島第一原子力発電所周辺の住民が故郷も自宅も奪われ避難を強いられたのと同じ悪夢に、自分たちも襲われる可能性がある事を恐れる気持ちも強いと語りました。


「再稼働の問題について、私たちは複雑な思いを抱いています。」
町役場に努める坂本明人氏がこう語りました。
「私たちの生活が原子力発電所の存在によって脅かされる一方、町の経済にとっては必要なのだとの認識も持っています。」



この町に存在する原子力発電所に対する複雑な思いは、日本全国の縮図といえるかもしれません。
福島第一原発の事故以降、すべての原発が停止していますが、一方ではエネルギー資源に恵まれない国土における重要な発電手段の一つが機能できないことについての懸念もあります。


安倍首相とその与党自由民主党は強い政治力を持つ日本の原子力産業界と緊密な関係を維持していますが、安価な電力を提供することにより日本の企業の採算性と雇用を守るため、数か所の原子力発電所を再稼働させることにより、日本の原子力発電の行き詰まり状態を解消すると誓っています。


この再稼働の方針に基づき、新たに組織された原子力規制委員会には、伊方原発の3基を含む国内最新の原子炉17基について、新たに設けられた安全基準に基づく審査を急ぐようにとの政治的圧力が増々強まることになったのです。


原子力発電問題に詳しい政治経済のアナリストや原子力発電関連企業の役員は、この夏の電力の最需要期に間に合うよう、今年5月か6月には最初の認可がおりるだろうと見ています。
最終的に安倍政権が再稼働を行うためには、地元の自治体の承認を得る必要があります。
政治家やアナリストは、このため地方住民がいかなる不安を抱こうとも自治体として再稼働を承認するよう、市町村長や地元に対しては強力な政治的圧力がかけられることになるだろうと語っています。



「原子力発電に関する国民的コンセンサスの欠落は、そのまま原子力発電所が立地する市町村に対し、決定に関する負担を強いることになります。」
安倍政権以前の民主党政権で経済・エネルギー戦略担当大臣を務めた古川元久氏がこう語りました。
「町は国益に関する問題をそのまま押しつけられたと感じるに違いありません。」


〈 後篇につづく 〉


http://www.nytimes.com/2014/03/21/world/asia/warily-leading-japans-nuclear-reawakening.html?_r=2
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先週末、私が勤める会社の屋上に350枚近くの太陽光パネルが運び上げられ、私の現実面での原子力発電との戦いが始まりました。
情報面での戦いであるこの【星の金貨】を始めてからすでに3年が過ぎていました。


私が考える現実面における原子力発電との戦いは、原子力発電を不要とする社会システムの構築です。
電気は必要とする場所で再生可能エネルギーで作り出す社会システムが出来上がれば、あんな莫大な金をかけて原発を建設・維持する必要は無くなるはずであり、現実的には処理不能の核廃棄物が増え続ける事もなくなります。


しかも太陽光発電システムを設備すれば、私たちが3.11で体験したようにライフラインが途絶しても、身の回りの必要な電気が無くなる事はありません。


この後大型蓄電池を設備するなどしてシステムは完成、2ヵ月後には電気を自前で作り出す会社になります。
しかし私の戦いはそこでは終わらせないつもりです。
点を面として広げていかなければなりません。
そのための準備はすでに始まっています。


これから先その成果をここでご紹介できるよう、現実面における戦いも着実に進めていきたいと考えています。


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【 原子力発電所の全面再稼働、日本は本当に必要としているのか 】〈後編〉
http://kobajun.chips.jp/?p=17437
2014年4月1日 星の金貨プロジェクト


心の中にある本当の思いを、表には出せない原発立地市町村の人びと


ふんだんにカネを使い、反対者の声を抑え込む原子力発電企業


マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 3月20日



日本の国土を構成する4つの大きな島の中で一番小さな四国の、その西の端にある伊方町は、直接の政治的圧力とは別の形で大きな圧力を感じています。
伊方原発の原子炉停止により、町の収入が大きく落ち込んでしまっているのです。
町の職員は、2年前に3基の原子炉がすべて停止したことにより、伊方町の年間の税収入が全体の3分の1、約3,500万円減少してしまったと語りました。
最大の理由は、原子炉に挿入する核燃料が運び込まれた際に課税する核燃料税の税収です。
原子炉の停止により、新たな核燃料の運び込みが完全に停止してしまったのです。


以来伊方町の山下町長は、ミカン狩りや瀬戸内海での海釣りを目玉に観光収入を拡大し、原発への依存からの脱却を訴えてきました。
しかしその政策が成功しても、原発関連の収入が可能にしてきた町の財政基盤の安定化にはつながらないことを認めています。
「私たちは原子力発電所には危険がついて回るという事を知っています。しかし、その危険は飛行機に乗ること、車を運転することにもついて回るのです。」
山下町長がこう語りました。


「日本政府はそうした危険を減らすために可能な限りの対策を全てとっている、私たちがそう信じることが出来るようにしてほしいのです。」
伊方町の財政が原子力発電所の存在に大きく依存していることを証拠立てるもの、それは立派な町役場の庁舎です。
建設予算のほとんどを賄ったのが、原発関連の収入でした。
小さな町には不釣り合いなほど大きな7階建ての庁舎は、隣接して建つ博物館形式の原子力発電所のプロモーション・センターとともに、町全体を見下ろして建っています。



この2つの建物は、高架歩道によって結ばれています。
日本の地方でよく見られるように、ここで暮らす人々も連帯意識が強く、他人が生計を依存している施設や組織を批判すれば相手を怒らせることになるため、そのような行為を敢えてするようなことはありません。
多数の人が経済的に依存している伊方原発への批判についても、町の人々は極力それを控えています。
彼らは時折不安そうなそぶりを見せるだけです。
具体的な話を聞こうとすれば、匿名が条件になります。


しかし限られたものではあっても、伊方原発の存在に反対する人々は存在します、
その証拠のひとつが、伊方原発の外に設置された立て看板であり、そこには黄色いペンキで大きな手が描かれ、『原発を完全に停止させよう』というメッセージが添えられています。
そしてもうひとつ、2011年の福島第一原子力発電所の事故の後に伊方原発の完全廃炉を求めて起こされ、現在審理が続いている訴訟においても、1,002人の原告のほとんどは近隣市町村の人びとですが、伊方町からも数名が加わっています。


「伊方町の人々の心の奥底にも、原子力発電に反対する気持ちがあると思います。しかし原発を止めれば町が大きな経済的な損失を被ると解っている上、人々の恐怖を抑えるために金が使われており、反対意見をなかなか口に出せずにいるのだと思います。」
訴訟団の代表のひとりで、隣接する市で暮らす、機械メーカーを退職した68歳の松浦秀人さんがこう語りました。



伊方原発を運営する四国電力は、住民のこうした不安を和らげるため、厳しくなった新しい安全基準に適合させるため、4年の年月と840億円をかけて改修を進めてきました。
全電源停止を引き起こし、最も重要な冷却システムを停止させたしまった巨大津波が襲っても、水没しない高い場所に非常用電源装置と排水ポンプの設備、およびそれを運び上げるための複数台数のトラックなどがこの対策には含まれています。


四国電力は伊方原発が停止している間、無理にでも火力発電所をフル稼働させ、追加分の燃料を輸入するため毎年70億円の赤字を毎年計上せざるを得なかったと語りました。
四国電力の西崎広報担当がこう語りました。
「日本政府が原子力発電所の再稼働を決定できなければ、地方経済は停滞を余儀なくされることになります。」


〈 完 〉


http://www.nytimes.com/2014/03/21/world/asia/warily-leading-japans-nuclear-reawakening.html?_r=2
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「経済が停滞する」そのようにお考えの方には、ぜひ、下記URLの新聞記事に掲載されている、福島第一原発事故の被災者の方々の声を置き聞いただきたいと思います。
http://www.kahoku.co.jp/special/spe1134/20140327_01.html
「親と離れ生活 我慢もう無理」などの見出しに、心が痛みます。
原発再稼働の先に本当にあるもの、それは何であるのか、福島の人々の声を一人でも多くの方に真摯な気持ちで聴いていただきたいと願うばかりです。


尚記事中最後の写真は『伊方原発をとめる会』のホームページ( http://www.ikata-tomeru.jp/ )より借用しました。


 

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コメント
 
01. 2014年4月01日 13:17:21 : J5ZuZVvBq2
火力燃料費は毎年70億円

ではなく

毎月70億円だね。


02. 茶色のうさぎ 2014年4月01日 15:44:10 : qtmOTsgWNIsK2 : XFvaIKI2yo

原発を稼動させることは毎年、必ず汚染廃液で周辺の海を汚すことです。
それらは累積して行きます、つまり何時かは限度がくると云う事です。
脱原発に向かえば廃止関連の仕事も生まれ数十年の税収を期待できますね。
それと原発に変る新しいエネルギー産業も生まれますね。あとは政治的手腕ですね!
お金で自分や子供の命を売るのは・・? 胸をはって、貧しくて貧乏でいいじゃないですかね!

(原発の汚染廃液の参考:2500億Bq/年/ケ所です。日本全体で400兆Bq/年間です。)



[12削除理由]:アラシ

03. furuto 2014年4月01日 20:34:08 : nUEgMcpQTl16U : 3baEfAZzLI
福島の現状を直視するならこんな怖いものは幾ら金を積まれても子孫のためにも止めようと思うのが筋だと思います。
それを飛行機事故と同レベルで考えるとは信じられません、飛行機や自動車の事故で日本人すべてが被害を蒙ることはあり得ません、しかも末代まで祟る。
自分たちが良い思いをしたいからリスクには目をつぶる、そういう事に日本国民全員を巻き込まないで欲しい。
散々今まで補助金とか助成金で良い思いをして、さらに金が欲しいと言っているようなものです、他人の命より自分らの金の方が大事なんでしょう。
身勝手だと思います。

04. 2014年4月02日 04:03:43 : 8z0JTJjQpY
日本は本当は必要としていない
政権がゲンパツバカだから・・・

05. 2014年4月02日 14:13:36 : YxpFguEt7k
「民主、原子力協定で賛成へ 採決時に造反者出る可能性も」
http://www.asahi.com/articles/ASG415DYYG41UTFK00C.html

有田芳生氏
「「消極的賛成」など犯罪的な言葉遊びだ。いまだ「3・11」を経験していない議員がいることに驚くばかりである。」
https://twitter.com/aritayoshifu/status/451105173918605312

神話づくりとか、消極的な印象操作とか…
いつまで言葉で遊んでいるつもりか…
国民は真剣に怒りましょう。



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