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東電福島第一原発 来年3月末の汚染水浄化完了困難に ALPSトラブル続きで 増大する「浄化できない汚染水」(共同)
http://financegreenwatch.org/jp/?p=42401
3月 25th, 2014 Finance GreenWatch
試運転中の東京電力福島第1原発の汚染水処理設備「多核種除去設備(ALPS)」が、汚染水から放射性物質を取り除けないトラブルで停止、東電が目指す4月中の本格運転は厳しい状況になった。敷地内の地上タンクにたまり続ける汚染水の浄化を来年3月までに完了するとの目標達成も一層困難になってきた。
ALPSはトリチウム以外の62種類の放射性物質を除去でき、汚染水対策の切り札とされる。18日に発覚したトラブルでは、3系統のうち1系統の出口で17日に採取した水から、ベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり最高1400万ベクレル検出。本来なら、数億ベクレル程度の汚染水が数百ベクレル程度まで浄化されるはずだった。
水の採取が週3回だけだったため異常の把握が遅れ、浄化できなかった約2500トンの汚染水が「J1」と呼ばれるタンク群に流れ込み、浄化済みの水と混じって汚染が拡大。タンク21基に計約1万5千トンが入っており、東電は汚染状況の確認に追われている。
敷地内の汚染水を来年3月までに浄化するとの目標は、昨年9月に安倍晋三首相が第1原発を視察した際に、東電の 広瀬直己 (ひろせ・なおみ) 社長が表明した。達成には汚染水を1日当たり1960トン処理しなければならない計算で、ハードルは極めて高い。
試運転中のALPSは3系統がフルに運転すると1日で約750トンを処理できるとされ、東電は同規模の設備を増設する方針。さらに国の補助を受けて整備する「高性能ALPS」も導入し、今年10月以降、計3設備で処理量を増やす計画だ。
尾野昌之 (おの・まさゆき) 原子力・立地本部長代理は「改善点を新しい設備に反映させる。今回の件が、ただちに計画に影響を与えるとは思わない」とする。だが今回のトラブルの原因究明や、設備の洗浄などにかかる時間は不明で、本格運転の見通しは立たない。
3設備を合わせても処理量は1日約2千トンで、1960トンを維持するには綱渡りが続く。いったん今回のようなトラブルが起きれば、計画は破綻しかねない。
http://www.47news.jp/47topics/e/251668.php
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