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ストロンチウム90の危険性から目を背けさせようとする人々
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2014.03.22 カレイドスコープ
ICRP自身は「ICRPのリスクモデルが科学である」などと一言も言っていません。それは政策なのです。
だから、ストロンチウム90の恐ろしさから私たちの目を背けさせようとする人々は科学を語っているのではなく、原子力政策を語っているのです。
彼らは「未来の核災害」を世界中にばら撒こうとしている安倍政権の隠れ支持者なのです。ここを間違えないように。
ICRP勧告を使って合理的な説明ができる人間は、ただの一人もいない
またまた、出てきました。
Sr90の預託実効線量は同一ベクレルのCs137のたかだか2倍くらいなので、微量のSr90を気にするよりはCs137を気にするほうがずっと意味があるね “@ryoFC: おおぅ⇒ 鎌仲ひとみ監督「ストロンチウムの脅威について」 http://t.co/HjYZ8oHNV3”
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 3月 21
ホワイトフード提供の鎌仲ひとみ監督による「ストロンチウム90の危険性」についての動画リンクを貼ったところ、案の定、一匹面白いのが釣れました。久しぶりに大笑いさせてもらった。
普段なら、この手のデタラメには好きに言わせておくのですが、閲覧者にとって有害であること、そして、ストロンチウム90の正しい理解を進める上で役に立ちそうなので取り上げることにします。
まず先に、鎌仲ひとみ氏の動画の中で誤解されやすいと感じたところがあります。閲覧者が混乱しないように、6分程度の短編にした上、仕方なくはしょっているので、そうなるでしょう。
それは魚のストロンチウム90の計測に触れている4分10秒あたりから。
「日本のいままでの検査のように、魚の魚肉だけを検査するのではなく、ストロンチウム90は、骨に溜まっていく一方なので骨も検査するべきだ」と言っているのですが、何も知識がない人が聴くと、これは魚の原形のまま計測するものだと受け取ってしまうかも知れません。
もちろん、鎌仲氏が言っているのはそうではなく、魚をほぐして細かく砕いて、検査器が飛程距離の短いベータ線も計測できるようにした上で、と言っているのです。
この記事に書いたように、アメリカ、カナダの漁業企業は、細かく砕いて骨までストロンチウム90を正確に計測しているのです。
日本の場合は、あらゆる口実を作って、ストロンチウム90がないことにしたいので、骨は検査対象から外しているのです。
鎌仲氏の短編解説動画は初心者向けですが、正しいので観てください。
さて、このお笑いツイート。
この人は、放射能に関する知識を持っていないようなので、この人にも分かるように平易に書いてみたいと思います。
まず、ICRPの放射線被曝のリスクモデルでいうところの「損害」とは、寿命損失のことであり、経済損失のことである、とICRP自体が国際的に表明しています。
つまり、「われわれのモデルは人間の健康や生命への影響そのものより、被曝によって生じる考えうる損失をお金に換算した場合のことを言っているのですよ」とICRP自体が言っているのです。
そのために、どれくらいの経済的損失になるかを出すために考え出されたのが「実効線量」とか、「線量換算係数」とか、「組織加重係数」であって科学的な根拠など最初からありまっせん! とICRPが言っているのです。
本人が、そう言っているのだから尊重してあげましょう。
もうこの説明がすべてで「終わり」なのですが、それでも諦めそうもないので少し説明しましょう。
その必死さに思わず微笑む
菊池君は、「Sr90の預託実効線量は同一ベクレルのCs137のたかだか2倍くらいなので、微量のSr90を気にするよりはCs137を気にするほうがずっと意味があるね」と言っているのですが、こちらの頭がクラクラしてきそうです。
まず、預託実効線量については、このもっともらしいサイトに説明がありますが、間違いが多いので、こちらの説明の方がシンプルで良い。
なぜ、わざわざ「微量」と書いているのか意味不明。セシウム137と比較しての微量の定義は? ないんでしょうな、最初から。
このツイート主は、ストロンチウム90が骨形成部にどんどん蓄積していく一方で、生涯ほとんど体外に排泄されないという恐ろしい性質を悟らせないために、セシウム137との比較で誤魔化そうとしているわけです。
そもそもが人体のどの臓器に蓄積されるのかをまったく無視しているので、もう馬鹿らしくなってくるのです。
(預託)実効線量とは、臓器障害や将来の発ガンにつながる内部被曝線量が、各臓器ごとや骨によって異なるために、臓器ごとの補正係数=組織加重係数という科学とは無関係の係数を作って足したり、平均化したりできるようにした仮想の数字です。
実効線量などは、医学とは無関係で、ただ単に原子力を推進するため、放射線に無知な人々を説き伏せるために作られた道具に過ぎません。最初から意味がないのです。
不満があればICRPに「あなた方のモデルは人道的見地、科学的見地からつくられたものですか?」と問い合わせてみればいい。彼らは意外に正直ですから、「んっのうー」と答えてくれるはずです。
この表は、ICRP2007年勧告からのものです。
骨、各臓器ごとの組織加重係数です。
セシウムのように、人体の全体にまんべんなく広がる核種の場合でさえも、各臓器や骨に集まる放射能の量が違うということです。ICRPのモデルが対象としている全臓器(骨も含む)を合計すると1.00になります。
しかし、厳密に言うなら、これも「仮説」にすぎません。
だから、このツイート自体が、自ずとICRPのモデルを言いながら、ICRP勧告に背いてしまうのです。悲しくなるほど滑稽です。
第一、こうした臓器に蓄積されたセシウム137なり、ストロンチウム90なりが、確率的に影響を及ぼす発ガンや白血病と同列に論じることなどできないと、このICRPの2007年勧告が言っているのです。
さらに、この組織加重係数が、いったいどんな科学的根拠に基づく計算式から出てきたのか、ICRPは合理的な説明ができません。
つまり、次元が異なっているのだから、補正して足したり平均化するなど、そもそもできっこないのです。
彼らが説明できるとしたら、「原子力を推進するために損失を数値化するために考え出した架空の係数だ」ということです。
だから菊池君が「Cs137を気にするほうがずっと意味があるね」と言うのは、ストロンチウム90に人の注目が集まらないようにして、原子力を推進するためには「意味があるね」と言っているのです。
「ストロンチウムについて」鎌仲ひとみ映画監督 WHITE INTERVIEW VOL.4
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