http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/819.html
Tweet |
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201403165364.html
2014年03月16日(日)
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)が、原子力規制委員会の新規制基準に基づく審査に合格する見通しとなった。規制委は今後、他の原発に優先して審査を進める。
安倍晋三首相は、審査に合格した原発は安全が認められたとして順次再稼働する方針だ。早ければ夏にも再稼働する可能性がある。
言うまでもないが、審査合格イコール即再稼働、にはなり得ない。
規制委は「最も基本となる地震や津波など立地の問題について一応クリアできた」とする。しかし、新規制基準自体、地震津波対策を強化したといえども、約8カ月の突貫作業で作成されたものだ。
原子力規制庁職員の専門知識や態勢は、十分とは言い難く、問題の見落としがないか疑念が残る。そもそも、想定を覆す天災や人為ミスなど予期せぬアクシデントをなくすことなどできない。たとえ審査に合格しても、それだけで安全が担保されないことは明らかだ。
万が一の事態に命の保証もない。住民の避難計画さえ未整備だ。川内原発から5〜30キロ圏内には病院や福祉施設が約230カ所あり、入院患者や入所者は約1万人に上る。在宅の要援護者も少なくとも6千人近くいる。だが、避難のめどは全く立っていない。
災害弱者をどう守るかを後回しに再稼働へのプロセスだけを進めること自体、住民軽視の姿勢の現れだろう。拙速であり、看過できない。
東日本大震災から3年での全国世論調査では、安倍政権の原発再稼働の方針に対し、半数以上が安全対策の不備などを理由に反対している。
にもかかわらず、政権は、原発停止が経済再生の支障になるとして、再稼働を急ぐ。経営安定を求める電力業界や財界も背中を押す。ついには自民党の町村信孝元外相が規制委に迅速な判断を求めるなど、高い独立性を掲げる規制委に対して政治的圧力を強めている。なりふり構わぬ態度には言葉を失う。
原子力安全・保安院の政官業なれ合い体質の反省から生まれた規制委は、独立、透明を貫き、責任を全うしなければならない。
福島の重い教訓に立ち返りたい。東京電力福島第1原発では事故の原因もはっきりしないまま、汚染水の流出が続いている。人為ミスが繰り返され、収束への道は、全く見えない。住民はふるさとを追われ見えない放射能におびえて暮らす。補償も進まない。
事故は、まだ終わっていない。国は自らが進めてきた原発政策による「人災」の責任をとっていない。福島を置き去りに、あたかも過去のことのように目を背け、再稼働を急ぐことなど、決して認めるわけにはいかない。
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素36掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。