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「被ばく労働というのは、そういうある割合で死ぬのを前提とした労働なんです」なすびさん3/15さようなら原発 (文字起こし)
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2014-03-16(11:04) みんな楽しくHappy♡がいい♪
フクシマを忘れない!−さようなら原発 3・15脱原発集会
2014年3月15日 日比谷野外音楽堂
文字起こし部分のYoutube→http://youtu.be/59jT_fyfVoE?t=1h5m27s
次の方は本名ではありません。
「なすび」という方です。
被ばく労働を考えるネットワークからお越しいただきました。
被曝労働の報告 なすびさん(被ばく労働を考えるネットワーク)
みなさんこんにちは。
被ばく労働を考えるネットワークのなすびと申します。
私たち被ばくどうどうを考えるネットワークは福島原発事故のあと、
収束作業の労働者や除染作業の労働者の労働相談を受け、労働争議に取り組んでいます。
重層下請構造のもとで、これらの労働者は賃金や危険手当をピンハネされて、
そして、突然の一方的な解雇や使い捨てにされ、ひどい労働環境の中で仕事をしてきました。
今取り組んでいる労働争議の一例をちょっとだけお話しますと、
汚染水にまつわる仕事についている労働者がいます。
彼は1日8時間の労働以外に朝残業2時間、そして晩に残業2時間
1日12時間の作業を毎日強制されていました。
放射線作業というのは危険労働ですから、
1日2時間以上の時間外勤務というのは労働安全基準法の違反行為です。
それを日々、毎日強制されていました。
そして彼の話によると、政府のロードマップ、それから政治的なスケジュール、
そして、東電からの強い意向によって、毎週毎週ノルマがきつくなったというふうに言っています。
で、彼は「本当にもう体がしんどくて動けない」
「もう毎日こんな仕事なんかできない」というふうに訴えて、
「仕事ができない」という抗議を具体的に示したところ、
その下請けの社長から、即日の解雇、そして宿舎からの即日の退去を要求されました。
で、これもですね、
解雇は1カ月前の解雇通知が必要ですので、違法行為です。
そのような様々な労働相談と労働争議を今私たちは取り組んでいます。
そしてこの2月3月は、被ばく労働者統一春闘というふうに位置づけまして、
多くの労働者からの要求をとりあげてひとつの統一要求を作りました。
で、昨日東京電力と除染作業の元請けの一つである前田建設工業に対して、
その統一要求書を提出して、回答を要求するという行動を行いました。
で、社前で抗議行動を行いました。
午後からは関係する厚生労働省、経済産業省、環境省に対して同様の要求書を突き付け交渉を行いました。
ただ、この収束作業や除染作業というのはそういう劣悪な労働環境であるという事だけが問題なのではありません。
それらは被ばくを前提とした労働であるという事が最大の問題です。
今収束作業の労働者は多くの人が累積被ばく20ミリシーベルトで解雇されています。
もちろんそのまま即解雇という事自体も問題なんですが、
20ミリシーベルトという数値がどういう数値か?
これは同じ割合で被ばくをしていけば、
「毎年0.1%ずつ癌になって死亡する人が増える」そういう割合です。
「なんだ、0.1%か」というふうに思われる方もいるかもしれません。
しかし今収束作業に入っている労働者は、1日3000人います。
その0.1%と言えば3人。
その3人は他の仕事をしていれば死ななかったのに、
収束作業に入った事によって「死ぬ」という事が予定されている3人なんです。
被ばく労働というのはそういうある割合で死ぬのを前提とした労働なんです。
これを非人間的な労働と言わずしてなんと言いましょうか!
その一方で「被ばく労働を止めよう」というのは実は簡単な事です。
でも、今、そういうふうに言ったら、
あの福島第一原発の労働者はみんな引き上げてくるしかありません。
そのようになったらどうなるか?
おそらく核燃料は再び臨界を起こして、
それこそ手を付けられない壊滅的な状況になるというふうに想像が付きます。
私たちはすでにそういう、
ある割合の人達を犠牲にしてしまう様な社会を選びとってきてしまったわけです。
私たち一人一人にそのような責任があります。
私は今、ですから、ここで是非皆さんにお願いしたいことは、
「収束作業を急げ」とか、
「廃炉作業を加速化しろ」とか
「漏れた汚染水をすぐに回収しろ」とか、
そういう言い方をしないでいただきたい。というふうにぼくは思っています。
「急いで処理をしろ」ではなくて、労働者の安全を第一として、
「慎重に回収しろ、作業しろ」そのように要求していただきたいというふうに僕は思っています。
今、収束作業と除染作業の労働者のその7割が地元福島の労働者です。
この原発事故によって、故郷を奪われ、財産を奪われ、家族を失った福島の人達に、
今もなおこういう仕事を押し付けている。
これが私たちの、この社会の現実です。
このような、非人間的な行動をなくすには、
もちろん「脱原発」それしかありません。
しかし脱原発というのは単にエネルギー政策を転換させる、再稼働を許さない、全ての原発を即時廃炉させる、
それだけで終わるものではありません。
廃炉させるには廃炉作業があります。
その後に廃棄物の管理作業があります。
私たちはもう、気の遠くなるような長い時間、
この被ばく労働の問題と向き合っていかなければならないんです。
ですから、「脱原発」というのは、ただ単に政策の選択の問題ではありません。
誰かを踏みつけにしていく様な社会。
あるいは誰かを犠牲にしていく様な社会。
その上で経済や産業が発展していく様な社会を、私たちは拒否する!
そのためのリスクと努力。
それこそが脱原発を得るのではないでしょうか。
都市が地方社会を犠牲にするのではなく、
格差や差別を許さない
誰もが共に一緒に生きていく社会を具体的にこれから模索する。
そういう取り組みを一緒にしながら、この脱原発運動を共に進めていきたいというふうに思っています。
共にがんばりましょう!
東電本店前で原発作業員らデモ
2014年03月14日 19:58 AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3010352
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