14. taked4700 2014年3月10日 12:25:29
: 9XFNe/BiX575U
: 2STi1BkCoE
>>13ご返事ありがとうございます。 >まず、日照の件ですが、こちらをご覧下さい。 >日射量マップ/NEDO >http://app7.infoc.nedo.go.jp/colormap/colormap.html >年間の日射量を見ると、中央高地・東海・瀬戸内を除けば、本州内はほぼ11〜13の範囲に収まります。発電量が最大となる5月のデータを見ると、東北・北陸の日射量は関東を上回っています。これは、日本の穀倉地帯がどこかを考えれば、十分納得できる値です。 多分、本当は分かったうえでおっしゃっていると思うのですが、太陽光の変動が大きな問題なのです。特に、北海道・東北地方の場合は電力需要変動と発電量の変動が同期しません。つまり寒冷化する時期に発電できないのがこの地域の太陽光です。結果的に、春夏の時期の昼間に北海道・東北は発電をすることになりますが、この時期は当然関東以西でも太陽光発電の好機であり、北海道や東北から送電する意味があまりありません。 >積雪についてはあまりご経験が無いと推察されますが、ある程度の傾斜のある屋根であれば気温の上昇に連れて自然に落下します。仮に長期間パネルを覆ったとしても、もともと発電量の少ない時期なので影響は少ないと思われます。 屋根の傾斜があれば積雪問題を回避できるのは分かっています。しかし、そのことは同時に太陽光を受けるパネルの角度が太陽に対して高角度になることを意味していませんか?結果的に太陽光をあまり受けることが出来ずに発電量が低下するはずではないかと思います。もちろんパネルの角度を自動調節するなどのことはできるのでしょうが、高価になるばかりで維持も大変ではないでしょうか。 >メガソーラーを引き合いに出しておられますが、太陽光発電の利点は小規模であっても採算が取れることです。インターネットが開発されたきっかけは、集中情報システムが有する脆弱性の認識です。それゆえ、太陽光発電の主流はメガソーラーではないと考えられます。 まず、「太陽光発電の利点は小規模であっても採算が取れること」ということはかなり注意して考える必要のあることです。つまり、ここでいう採算とは買い取り価格がかなり高く設定されているから採算が取れるということであり、本来的に低廉なエネルギー供給が出来るという意味ではないからです。現在すでに各家庭の電気代に付加されている余分な電気代はほぼすべて太陽光発電買い取りのためです。つまり、現在の火力発電と比べても太陽光はコストが高いのです。小規模であっても、メガソーラーであっても、太陽光が増えれば増えるほど電気代は現行と比べて高くなるだけです。それでいいのであればいいのですが、現状以上に電気代が上がれば日本の企業の多くは海外への移転をするしかないはずではありませんか? >>雨や曇天の時、昼間であっても太陽光はほとんど発電しません。この問題はどうしますか?昼間で暑かったり寒かったりして、電気を使うことはありますから、その時に電力供給するためには火力発電をバックアップとして持つ必要があります。または、原発です。 >この問題は、発電量のみが無変動であれば解決する訳ではありません。結局は需給ギャップが問題となります。原発を維持するためには、巨大蓄電池である揚水発電が欠かせませんでした。それだけでなく、『オール電化』などと称して、余った夜間電力の叩き売りも行っていました。 おっしゃっている問題は原発だから起こっていたことです。原発は大規模化するほうがいろいろな意味で経済性があがったため、出力調整のできない100キロワット以上の原発を造った結果、揚水発電やオール電化などと言うことが言われだしたのです。つまり、地熱発電であれば、そもそも中規模電源ですから、需要変動の差があまりありませんし、また出力調整も原発に比べて簡単にできます。 >蓄電装置の方は、とりあえず集中方式でも仕方が無いかと思われますが、いずれは燃料電池による分散方式が普及するでしょう。 自分も燃料電池によるエネルギー分散化が進むと思っています。ただ、かなり仕組みが複雑になるはずで、普及には相当に時間がかかると思えます。 >車でもハイブリッドが大人気ですから、いざという時の火力発電はあったに越したことは無いでしょう。 この部分については、おっしゃっていることがよく分かりません。車のハイブリッド化と火力発電を残すことは関係がないように思えます。 >>つまり、太陽光は実際にはほとんど火力発電の節約にはならず、単に買い取りだけをするという事態になりやすいのです。 >ここがよく分からないのですが、「火力発電の設備は維持しながら燃料は備蓄する」というのでは節約したことにならないのでしょうか。 311後、時々、ニュースで電力供給力に5%しか余裕がないというようなことが出てきました。つまり、現状の電力供給は需要量の10%程度余分に行われているのです。余った分は単に交流ですから電線上で消えてしまいます。現状の太陽光発電は、よほど大きなものであれば日照の具合を見て発電量を推測し、それに合わせて火力発電の調整をすることが出来ると思いますが、現状の多くの太陽光発電はスマートメーターの普及やまたはスマートメーターの機能自体がまだあまり十分ではないため、太陽光の発電量変動に合わせた火力発電の節減が全く行われていないのです。つまり、「火力発電の設備は維持しながら燃料は備蓄する」という燃料の節約にそもそもなっていないのです。 >>太陽光発電と消費地が離れている場合は、送電設備の稼働率が夜間や雨天の時にゼロになりますし >これは、地熱発電の方こそ問題であり、前記の分散型蓄電装置により解消していく性質のものです。 地熱について誤解をされています。地熱の資源量確認がされている場所は、確かに現状では国立公園など、電力消費地から離れていますが、現在技術開発が盛んに行われている温泉発電はまさに消費地で発電できますし、より大規模な高温岩体発電は日本のほぼどこであっても発電が可能になるものです。 更に、地熱は発電量の変動がありませんから、夜間でも雨天でも発電でき、そもそも太陽光が抱えているような問題はありません。よって、「地熱発電の方こそ問題であり」という言い方は明らかに誤解に基づくものです。 >>スマートメーターが普及していないということは、太陽光とか風力で発電された電気は単に買い取りがされているだけで、火力発電の節約には全くなっていないということです。 >スマートメーターは、車に例えればATに相当するものであって、需給を効率的に適合させることがその役目です。火力発電設備を余裕を持って維持しておくことは、必要なことだと考えます。 こちらは明らかに論点がずらされています。自分は「太陽光とか風力で発電された電気は単に買い取りがされているだけで、火力発電の節約には全くなっていない」と申し上げているのであって、「需給を効率的に適合させること」の必要性を否定しているわけではありません。自分が申し上げているのは、現状で太陽光や風力は「需給を効率的に適合させること」につながっていず、単に買い取りだけがされているということです。 世界的に見ても、太陽光によって火力発電の節減が出来ているところはない様子です。もし、他国で太陽光によって他の基幹電源の節減が出来ている例があればお知らせください。
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