http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/529.html
Tweet |
「秋葉龍一のねごと」ブログ
http://akiba1.blogspot.jp/2014/02/blog-post_26.html
放射能汚染で、ぼくたちは手賀沼の豊かな漁場をうしなった
千葉県の北西部に手賀沼という大きな「沼」がある。
その周囲は38キロあり、山手線の34.5キロと比較すると、その大きさが想像できるだろう。
ここはかつて風光明媚な景勝地で、この沼を見下ろす我孫子の高台には志賀直哉、武者小路実篤、柳宗悦、中勘助、滝井孝作など、白樺派の文人たちが住んでいた。
現在では夏になると柏市と我孫子市が共催する花火大会があり、沼の周囲には大勢の人たちがつどう。
ぼくの好きな我孫子図書館はこの沼のすぐ畔にあり、そこには犬も入れる大きな公園があって、愛犬が元気なときはよく散歩に連れて来た。
また、この沼はコイ、フナ、ウナギ、エビ、そして名物の佃煮となるモツゴなどが獲れる豊かな漁場だった。
しかし、この沼が人の食用として獲れる魚の漁場だったのは、2011年3月半ばまでだ。
これ以降、この沼で獲れた魚を、ぼくたちはいっさい食することができなくなり、この沼で生計を立てていた漁師たちは、漁に出ることができなくなった。
その理由は、もちろん東電福島第一原発事故による放射能汚染のためだ。
手賀沼が「日本一」で有名だったことがある。
それは「日本一汚い沼」という、あまり名誉な一番ではないが。
大規模な浄化が進み、10年以上前に「日本一」は返上した。
日本一汚い沼で獲れた魚でも食用にすることはできたのだけど、一度の原発事故で、もうこの沼で獲れた魚をぼくたちは食べることができない。
放射能汚染というものが、いかにとてつもなく激しい「汚染」なのかが実感できる。
この沼に漁に出られ、獲れた魚を食べることができるのは、いったいいつの日なんだろう。
数十年先か数百年先、それとも……。
ああ、ぼくたちの世代は、なんて恐ろしいことをしてしまったのだろう。
先祖にも、そして未来に生きる人たちにも……。
きのう25日、安倍政権は原発の再稼働を進めるエネルギー基本計画の政府案を決定した。
(参考資料『朝日新聞』ちば東葛面2014年2月26日朝刊)
http://akiba1.blogspot.jp/2014/02/blog-post_26.html
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素36掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。