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http://mewrun7.exblog.jp/21678709/
2014-02-13 06:06
先日、『東電が舛添当選を歓迎・・・』で、東京電力の幹部が、都知事選での舛添要一氏の当選を受けて、安堵していた話を書いたのだけど。
http://mewrun7.exblog.jp/21671774/
東電に限らず、全国の電力会社も、自民党や経産省の原発推進派も、彼らと結託している原子力ムラの方々も、今回の都知事選の結果をさぞ喜んでいるのではないかと察する。(~_~;)
安倍自民党は、当初、今後の国の原発政策などを記した「エネルギー基本計画」を1月に決める予定だったのだが。「原発はベース電源」などと記し、原発政策を重視して行く姿勢が、都知事選の中でやり玉になるのを警戒&与党内の脱原発派にも配慮して、先送りすることにした。
菅官房長官は、とりあえず、内閣府が募集した国民のパブコメなども参考にして、慎重に時間をかけて決めることにしたと説明していたのだけど。
でも、舛添氏が勝ったらこっちのもんで。結局、経産省が作った原案通りに、イケイケの原発推進政策を示すような計画を、今月中に決めることにしたようだ。(-"-)
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『安倍晋三首相は10日の衆院予算委員会で、政府が原発政策も含めて策定中のエネルギー基本計画について「現実を見据え、責任をもって実現可能かつバランスの取れたものを取りまとめる」と述べた。東京都知事選で脱原発を主張した候補が敗れたのを受け、原発再稼働に前向きな姿勢をにじませた発言とみられる。
首相は、将来の電源構成に関して「新たなエネルギー基本計画を踏まえ、再生可能エネルギーの導入、原発再稼働の状況を見極め、できるだけ早くエネルギーのベストミックスの目標を設定する」と述べた。
原発輸出も堅持する方針を示し、「相手国の意向や事情をしっかり踏まえ、制度整備や人材育成への支援も行う」と語った。(産経新聞14年2月10日)』
『政府は国の中長期のエネルギー政策を示す新たな「エネルギー基本計画」で、原子力発電を「ベース電源」と位置づけ、原子力規制委員会が安全を確認した原発については再稼働させることを明記する方針を固めた。
月内にも閣議決定することを目指す。
経済産業省の有識者会議は昨年12月、原発を「基盤となる重要なベース電源」とする原案をまとめた。しかし、与党内からも、「原発の役割を重視しすぎている」との批判が出た。このため、政府は1月に予定していた閣議決定を見送り、内容の修正を検討していた。
9日投開票された東京都知事選では、原発の「即ゼロ」を訴えた細川護熙元首相らが敗れた。政府は原発の活用に一定の理解が得られる、と判断。原発を「ベース電源」とする位置付けは修正しないことにした。(読売新聞14年2月11日)』
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民主党の野田内閣は、12年夏に、政府として、中長期の「エネルギー計画」を作成。「2030年代までに原発ゼロを実現する」として、「脱原発」の方向に舵を切る方針を決めたのだが。
自民党の安倍内閣は、昨年、民主党政権時のエネルギー計画を抜本的に見直すと宣言。経産省に作らせた原案に記されていたのが、「原発は基盤となる重要なベース電源」という言葉だった。(~_~;)
これは「今後も原発の稼動を維持し続けて、電力源として使って行く」=「原発ゼロは目指さない」ことを宣言するに等しいものがあるのだが。
この「ベース電源」という言葉は、一定量の電力を安定的に供給できる特長を表す専門用語だそうで。経産省は、電力会社&その団体(電気事業者連合)などの意向に応じてこの言葉を用い、原発継続の方針を明らかにしようとしたのではないかと言われている。(~_~;)
<一応、経産省も(形ばかりの?)諮問委員会を作っていたのだけど。この原案は官僚が作ったんだよね。^^;>
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実際、先月、安倍内閣が「エネルギー基本計画」の閣議決定を見送った上、一部閣僚や自民党議員が「ベース電源」などの言葉を修正する可能性を示唆した時には、電力会社はかなり不快感を示していた様子。
関西電力の八木社長は、わざわざ記者会見の席で、「原発が重要な電源である」ことを示す表現を維持するように要求していた(圧力をかけようとしていた?)ほどだ。^^;
『関西電力の八木誠社長は27日夜、原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置付けたエネルギー基本計画案を政府が修正することについて「原子力が大切な電源という趣旨がきちっと織り込められるような表現にしてほしい」と述べた。福井県美浜町で記者団の質問に答えた。
電気事業連合会(電事連)会長を務める八木社長は「表現自体はお任せしたい」としながらも、「資源が乏しい我が国で原子力は大切な電源という認識だ」と強調した。美浜町の山口治太郎町長も記者団の取材に「(修正が)どういう方向にいくのか」と懸念を示し、今後の動向を注視する姿勢を示した。
政府は、電源としての原発依存度を引き下げるとともに、再生可能エネルギーへの取り組み強化をより明確にする方向で修正作業に着手した。与党内では、2月9日投開票の東京都知事選まで基本計画の議論はできないとの声が出ている。(福井新聞14年1月28日)』
<ちなみに関西電力&グループ会社は、公取委に送電線の発注の談合が見つかっちゃったんだよね。(~_~;) (*1)>
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電事連は、自民党議員にも原発推進策を後押しするように文書を配っていたのだけど。その中にも「原子力が重要な電源であるとの位置づけを明確化する」ことや「再稼動を迅速に行なう」ことなどが記されていたとのこと。<経産省が作った原案と同じような内容なんだよね。(・・)>
さらには、原子力発電の規模維持のために、原発の新増設や建て替えが必要であることとか、再稼動を迅速に行なうことなども記されていたという。(~_~;)
『電力業界が自民党議員に配った原発推進の「模範回答」
安倍政権が策定を進めるエネルギー基本計画の閣議決定を前に、電力会社などでつくる電気事業連合会(電事連、会長=八木誠・関西電力社長)が自民党議員に原発の必要性や新増設を訴える文書を配っていたことが30日、わかった。同党が計画内容について行った党所属国会議員へのアンケートについて、原発推進の立場で答えるよう促す内容。原発新増設は政権の方針も超えており、業界が自らの利益を前面に押し出した形だ。
朝日新聞が入手した電事連の文書によると、エネルギー需給の基本方針として「原子力が重要な電源であるとの位置づけを明確化する」と強調。「原子力発電を一定程度の規模を確保する」として、「そのための新増設・リプレース(建て替え)の必要性を明確化する」とした。安倍晋三首相は新増設について「現在のところまったく想定していない」としている。
再稼働についても、文書は「安全の確認された原子力の再稼働を効率的かつ迅速に行う」と明記。核燃料サイクルも「着実に推進する」としている。(朝日新聞14年1月31日)』
『電力各社でつくる電気事業連合会(会長・八木誠関西電力社長)が自民党議員に対し、原発を重要な電源と位置付け、新増設の必要性を明確化するよう文書で働き掛けていることが31日分かった。党が新たなエネルギー基本計画の作成に向けて実施している全議員アンケートに「模範解答」を示しており、原発推進を促している。
ただ、安倍晋三首相は原発の新増設は「想定していない」と表明している。電力会社側の露骨なロビー活動が浮き彫りとなった。
電事連は共同通信の取材に対し「いろいろな機会を通じてエネルギー政策に関する考えを説明している。詳細は回答を差し控える」とコメントした。(共同通信14年1月31日)』
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ただ、連立与党の公明党は、脱原発を公約に掲げており、原発政策の推進には慎重な立場。さらに、自民党内の脱原発派も「重要なベース電源」という表現を用いることに反対する意向を示している。
『自民党の脱原発派議員でつくる「エネルギー政策議員連盟」の河野太郎衆院議員らが12日、首相官邸に菅義偉官房長官を訪ね、政府がエネルギー基本計画原案で「重要なベース電源」とした原発の位置付けを見直すよう求めた。菅長官は「与党としっかり議論しながら進めていく」と述べるにとどめた。
この後、河野氏は記者団に「エネルギー基本計画は自民党でやってきた議論が全く無視され、衆院選公約で国民に約束したことも反映されていない」と述べ、政府の対応を批判した。(時事通信社14年2月11日)』
河野氏らは、このエネルギー計画は、自民党が2012年の衆院選で「早期に原子力に依存しなくても良い経済・社会構造の確立を目指す」と公約したことに違反すると主張。
また、河野氏が民主党の近藤昭一氏らと作っている「原発ゼロの会」でも、経産省に「エネルギー計画」の見直しを求める提言を出している。(・・)
<原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけた経産省案を撤回し、原発ゼロへの道筋を明確にすること、再生エネルギー比率を高めること、原発輸出をやめること、建設中の原発を含めて新増設は認めないことなどが記されていたです。>
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また、維新の会も、党内にエネルギー調査会を設けて、「脱原発」実現の方法を具体的に検討するという。(・・)
『日本維新の会国会議員団の片山虎之助政調会長は30日の記者会見で、党にエネルギー調査会を新設すると発表した。原子力や再生可能エネルギーの在り方を検討する。片山氏は、原発について「2030年代までにフェードアウトさせる」との維新の方針の実現に向け、「一番厳しい廃炉基準や(安全)規制基準、(原発事故被害者への)賠償基準」が必要だと語った。(時事通信14年1月30日)』
橋下維新の会は、もともと脱原発志向が強かったのだが、石原代表や平沼国会代表などは旧太陽族の多くが、原発推進の立場。<原子力の軍事利用や核武装にも積極的な人が多かったりして。(>_<)>
それゆえ、維新は太陽族と合流してから、脱原発の主張をトーンダウンさせていた感じがあったのだけど。
維新の会は、ここに来て、太陽族と袂を分かつことも辞さず、「結いの党」との合流を考えるようになっているため、また脱原発路線をアピールするつもりでいるのではないかと察する。(・・)
既に民主党や生活の党、共産党、社民党は、多少、目標時期にはズレがあるものの、脱原発の方針を固めていることから、自民党の一部や公明党も一緒になって活動できれば、国会でも大きな抵抗勢力を作ることができるかも知れない。(++)
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最近、福島原発の汚染水の問題もちらほら報道されていたのだと、TVなどにはほとんど取り上げられくなっているような感じが。(~_~;)
これは、都知事選の最中の2月6日に出ていた記事なのだけど・・・。
『東京電力は6日、福島第1原発屋外で、1〜3号機の原子炉へ注水するための汚染水が漏えいしたと発表した。汚染水にはストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり2800ベクレル程度含まれているという。
東電によると、6日午前11時5分ごろ、作業員が一時貯蔵用タンクにつながる配管から汚染水が漏れているのを発見。水中から固体異物を除去する器具の圧力を表示する計器付近で漏れており、その弁を閉めたところ、漏えいは止まったという。漏えい量は約600リットルと推定され、地面に染み込んだ。
漏れた汚染水は、ガンマ線を出すセシウムや塩分は大幅に除去されている。東電が汚染水を貯蔵するタンク群を囲むせきの水を外部に放出する際の暫定基準値はストロンチウム90で同10ベクレル未満。
東電は原子炉注水に影響はないと説明している。(時事通信14年2月6日)』
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また選挙終了後の2月11日には、東電が汚染水タンクが置かれたコンクリート床にひびが入り、汚染水が地下に染み込んだ可能性があると発表したという。
『東京電力は11日、福島第一原発で汚染水をためたタンクが置かれたコンクリート床2カ所にひびが入っていたと発表した。周囲には雪が積もっており、溶けてひびから地下に染み込んだ可能性があるという。東電が雪溶け水を調べたところ、セシウムやストロンチウムが検出された。
ひびがあったのは、昨年8月に高濃度の汚染水300トンの漏れが見つかったタンク群の近く。長さ12メートルと8メートルのひびが入っているのを、パトロールで見つけた。雪が溶けた水からはセシウムが1リットルあたり最大58ベクレル、ストロンチウムが同2100ベクレル検出された。東電によると、寒さでコンクリートにひびが入った可能性があるという。(朝日新聞14年2月11日)』
安倍首相は、東京五輪招致の場で、汚染水は「アンダー・コントロール」にあると明言。(>_<)
それもあって、安倍内閣&自民党は、福島原発の汚染水対策に全力で取り組む姿勢を示していたのであるが。
この他にも、原発内のアチコチで、汚染水漏れが起きていることが判明しており、全く収拾がつかないような状況にあるわけで。
安倍内閣が、福島原発の事故の対応を十分になさないまま、原発再稼動や原発輸出を行なうことには、疑問や批判を呈する声が多い。(-"-)
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しかも、こちらも選挙が終わった後の11日に、また東電が情報隠しをしていたことが報じられていたりして。(-_-;)
<昨年7月に汚染水の海水流入が発覚した時も、東電は先に情報を得ていたにもかかわらず、参院選の投票日が終わるまで、公表しなかったんだよね。(~_~;)
(関連記事・『森雅子〜選挙終われば、再稼動推進OK+東電〜選挙後に汚染水の海水流入公表』)>
http://mewrun7.exblog.jp/20839482/
『東京電力福島第1原発で昨年7月に採取された地下水から1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウム90が検出された問題で、東電がこの数値を同月中に把握していたことが10日、原子力規制委員会への取材で分かった。東電はこの値を今月まで公表していなかった。規制委へ報告した際にも、判明したのは最近と説明したが、その後把握した時期を訂正したという。
東電の説明が変遷したことで、同原発の汚染水濃度に関する不信感がさらに高まるのは必至。規制委は近く、東電から改めて詳しい説明を求める。(時事通信14年2月11日)』
東電は、今年の夏に、新潟にある柏崎刈羽原発を再稼動させる意向で、アチコチに働きかけているのだけど。
細川護煕氏らも都知事選で訴えていたように、どこよりも東電の原発再稼動だけは、許すわけには行くまい。(ーー)
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上にアップした読売新聞の記事に、『東京都知事選では、原発の「即ゼロ」を訴えた細川護熙元首相らが敗れた。政府は原発の活用に一定の理解が得られる、と判断』と記されていたのだけど。
残念ながら、都知事選では、脱原発候補が負けてしまったものの、どの世論調査を見たって、「原発ゼロに賛成」「原発再稼動に反対」「原発輸出に反対」の人の方が多いのは事実だし。国民は、決して、原発推進政策に理解を示したわけではないのである。(**)
先ほど野党だけでなく、与党の中にも「脱原発」を訴える動きがあるという話を書いたのだけど。 安倍内閣が安易に、原発推進を明記した「エネルギー計画」を決定したり、原発再稼動をどんどん実行に移したりしないように、ここから「脱原発派」の与野党議員、市民団体、そして何より国民が力を合わせて、電事連や原子力ムラを上回るぐらいの強〜いプレッシャーをかけて行きたいと思うmewなのだった。(@@)
p.s. 細川&小泉コンビも、宇都宮健児氏も(選挙で疲れているところ、恐縮だけど、)、今こそ、みんなで一緒になって、安倍政権の原発暴走の阻止のためにガンバって欲しいと思うです。
THANKS
*1
『関西電力が発注した送電線工事の談合疑惑で、公正取引委員会は31日、関電の担当者200人以上が予定価格を工事会社へ事前に漏らし、談合を助長したとして、関電に再発防止策を講じるよう申し入れた。
関電グループで東証1部上場のきんでん(大阪市)など76社の独占禁止法違反(不当な取引制限)も認定し、同日、うち61社に総額23億7048万円の課徴金納付、73社に再発防止を求める排除措置を命じた。
公取委の発表によると、関電は、鉄塔の間を結ぶ送電線や地中を通る送電線の関連工事で複数の会社を指名し、見積書を提出させて受注会社を決めている。
公取委は2012年11月までの3年間で約1330件、受注総額約294億円の工事で談合を確認。これらの見積書提出前、関電の設計担当者らは、指名会社を集めた現場説明会などで、非公表の予定価格を口頭で伝えていた。予定価格が記載された発注予定工事の一覧表を渡した担当者も数十人いたという。(読売新聞14年2月1日)』
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