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福島第1汚染水 トリチウム処理に決め手なし 選択肢は4つだが…
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140211/dst14021123240017-n1.htm
2014.2.11 23:23 産経新聞
東京電力福島第1原発の汚染水問題で、現在の浄化装置で除去できないトリチウムの具体的な処理方法の検討が進められている。放出、浄化、貯蔵、埋設−。政府は4つの選択肢を検討した上で、年度内に結論を出す方針だが、いずれも決定打に欠ける。最終的に地上タンクの汚染水は100万トンを超える見通しで、汚染水処理の前進が急がれている。
政府の汚染水処理対策委員会は昨年末、平成32年度までに汚染水問題を「ほぼ収束させる」との工程表を公表。だが、トリチウムの扱いだけが未定で、その処理の方向性が定まった段階で工程表は完成となる。
汚染水に含まれる放射性物質のうち、トリチウムだけが多核種除去装置(A(ア)L(ル)P(プ)S(ス))で浄化できない。工程表では、ALPSを本格稼働させトリチウム以外の放射性物質を除去した上で、当面は地上タンクに保管することになる。
作業部会ではトリチウムを(1)基準値未満に薄め海や大気中へ放出(2)新たに除去装置を開発し分離(3)地上タンクなどで長期保管(4)固形化して地中に埋設−の4つの選択肢を検討している。
原子力規制委員会は「基準値以下に薄めた上で海へ放出すべきだ」(田中俊一委員長)と主張。また、約5800トンのトリチウム汚染水が生じた米スリーマイル島原発事故ではボイラーで熱して気化させ、風向きや環境への影響を計算した上で少量ずつ大気中へ拡散させる「強制蒸発」による処理が行われた例もある。だが、福島では海洋放出に地元住民の反対が根強い。
汚染水からトリチウムだけ分離する試みは廃止措置中の新型転換炉「ふげん」(福井県)で前例があるが、1トン当たり約2千万円の費用がかかる。1日30キログラムしか処理できず、32年度末までに生じる100万トン超を処理するのは困難だ。
タンクなどで長期保管するには新技術の導入が不可欠だ。大手ゼネコンは福島第1構内に計100万トンの汚染水を貯蔵できる大規模地中タンクの建設計画を提案。埋設では、地下水研究者などが地下100〜500メートルに汚染水を注水し、地上からの隔離を提唱する。地層が“浄化装置”として作用し、仮に地上付近に達しても無害化されるとしている。(原子力取材班)
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トリチウム 三重水素と表記される。原発事故のほか、宇宙線が空気と反応することで生成され、雨水や海水、飲料水にも含まれる。例えば、雨水の濃度は1リットル当たり約1ベクレル。半減期は12年だが、人体や魚介類が体内に取り込んでも半分は10日で排出され、ほとんど体内に蓄積されることはない。人体への影響は放射性セシウムの1千分の1とされる。国の放出基準値は1リットル当たり6万ベクレル。
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