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除染の効果について 小出裕章
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7539775.html
とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
湯浅:
今日のテーマはですね。除染技術の実用化が4件だけで採算と効率性に課題があるていう、その報道についてという話題なんですが。福島の原発事故で除染に役立てるために、国が開発を支援した新技術の大半が実用化されないままだと、で効果が認められた62件のうち、実際に現場で使われた技術はわずか4件。
14億円の税金をつぎ込みながら宝の持ち腐れ状態というところに問題意識を持って話を伺いたいという風に思っているんですが、そもそも小出さんは除染は移染だと仰っていますよね。
小出さん:
そうです。
湯浅:
要するに放射性物質をAというところからBという場所に移すのが除染なので、総量としては減るわけではないのだというご意見。その上で、この件をどうご覧になっていますかね。
小出さん:
はい。今、湯浅さんが正しく仰って下さったとおりに、今国などが仰っている除染というもので放射能を消すことが出来ないのです。
ですから、どっかからどっかに放射能を移動させなくてはいけないのですけれども、最大の問題は移動先がないということです。まあ、国などは中間貯蔵施設というのをどこかに押しつけてなんとかしたいと言っているのですけれども、そんなものを押し付けられる方からするとそんなものまっぴらごめんなわけですし、国がいくら中間といっても押しつけられてしまえばそこが最終になってしまいますのでなかなか見つけることが難しいというのがあります。
それから、その次はですね、技術の開発というのをそれぞれやるわけですけれども、環境は実はものすごく複雑なのです。例えば、機械を使ってどこかの表土をはぎ取ろうとしてもですね、平らな所ならば、なにがしの手段を開発できるかもしれませんが、山だったりすれば一体、そういうことをどうするのだとなってしまって、結局、機械ではできない、人間でやるしかないということになってしまって、いくら開発したところで実際には効果的でもないし、お金もかかりすぎるし、役に立たないという状態になってしまっています。
湯浅:
実用実績のある4件というのは水を使わない壁面の除染とか、超高圧の水や薬品で洗浄効果を高める技術などがあって、その他に開発した事業者が自社での除染作業で使った例などもあるけれども、技術的にはあまり普及していないという話があって、大元の大元をたどると技術の問題ではないというか、技術で解決できる問題ではないということだと思うのですが、これ採用とされたものと採用されてないものとに技術的な優劣っていうのはあるんですかね。
小出さん:
国や東電の方からみてこれなら使えそうだなと思うような差はあるのでしょうけれども、結局実用実績のある例えば4件なんかは水を使わない壁面の除染というのがあるわけですけれども、それは様々な技術があるけれども、壁面なんてものは環境のうちのほんのわずかな部分なのですね。
ほとんどは要するに道路があったり、畑であったり、田んぼであったり、森林であったりするわけですから、結局、そんな技術は役に立たないということなのです。要するに、どんなことをやっても消せませんのでとにかくどこかに移す、移す場所を確保するということが一番のネックだと思います。
湯浅:
まあ、それでトイレのないマンションという話になるわけですけれども。国が選定方法を変えるということで、国の地元から手をあげるという方式から国がある程度地域を選定していくんだという方向性を出していますが、どういうことになりそうだと小出さんみてますか。
小出さん:
はい。要するにこれまでの国のやり方というのは、地域的に本当に困窮した地域に原子力発電所を押し付けてきたわけですし、こういう汚染したものも困窮した地域に押し付けるのだろうと私は思います。
すでに中間貯蔵施設というのを各府県でどこかに1か所選べというようなことを迫っているわけですし、双葉郡の双葉町、大熊町、楢葉町で18平方キロメートルの地域を国有化するなどという案も出しているわけです。
本当に、社会的に困窮してですね、どうしようもないところにまたしわ寄せをもっていくというそういうことになるのだろうと私は思います。非常に残念ですけれども、この国というのはそういう国のようです。
湯浅:
人によっては電力の消費量に応じてね、負担するべきだと仰っている方もいるわけですけれども。
小出さん:
はい。それはいわゆる使用済み燃料、それを再処理した高レベル放射性廃物というものを、最終的な処分場をですね、それに関してそうすべきだとおっしゃっている人がいて、私はそれがいいと思います。
ですから、東京が何よりも莫大なわけですから、東京で放射能のゴミをそれなりに引き受けるというぐらいのことをやるべきだと思います。ただし、今国がやろうとしていることはそういうこととはまったく違います。例えば、最終処分場というのは深い竪穴を掘って、その底に横穴を掘ってそこに埋めるといっているのですが、横穴の面積は約10平方キロメートルだといってきました。
湯浅:
横穴の面積。
小出さん:
はい。地下深いところにつくる処分場の面積ですね。つまり、3キロ×3キロ、或いは3キロ×4キロと。いうぐらいのところを処分場にするといっているのですね。そして、その広さは地上も国有化だといっているのです。
しかし、そんなこと都会で出来る道理がないのです。つまり、国としては初めから過疎地に押し付けるということを基本方針にしているわけですから、電力の使用量ごとに引き受けるということははじめからもう論外だとして彼らは進めています。
湯浅:
その3キロ×4キロの立地を確保したら、どれくらいの使用済み燃料を入れられるのですか。
小出さん:
今、日本としてはガラス固化をするといっているわけです。2万トンを超えるような使用済み燃料をガラス固化をしてとにかくそれを全部そこに入れるというような案になっています。でも、ガラス固化そのものが出来ないわけですし、国がやろうとしている計画自身が絵に描いた餅のようになっていまして、今までどおりのことはできないと思います。
http://www.rafjp.org/koidejournal/no57/
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