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福島・飯舘村の線量計/(C)日刊ゲンダイ
除染作業員は「ワケあり」だらけ 3日で逮捕された新入りも 原発除染アルバイト体験記
http://gendai.net/articles/view/newsx/147759
2014年2月5日 日刊ゲンダイ
「草刈りだけで1日1万7000円、月40万円は堅い」「個室のビジネスホテルで3食付き」――。
そんな甘い誘いに乗り、原発除染作業員として福島県に乗り込んだ、元サラリーマンの中村義男さん(仮名、61歳)。実際は、「1日9000円」「2階建て民家の6畳一間2人部屋」「食事は自分持ち」で地獄の3カ月を過ごしたわけだが、同じ地獄の住人である作業員仲間はワケあり人生の個性的な面々だった。
40歳と言いながら、顔のシワから50歳を越えているのは確実と思われたのが通称“山ちゃん”。初対面で中村さんが挨拶して名前を言ってもニコリともしない。卓上プレートで焼き肉をつつくばかりでダンマリ。口を開いたと思ったら部屋にある3つのロッカーを指して「2つは俺が使う」「布団は入り口側に敷け」。
中村さんは思わず“おまえは牢名主か、バカヤロー”と怒鳴りたくなったそうだが、肌着から毘沙門の絵柄が透けて見え、反射的に「ハイ」と返事をしたという。
「なぜ、除染の仕事に就いたんですか」と恐る恐る聞くと、「アホ、あんたと同じだ。カネに決まっとろうが」と返ってきたそうな。
1週間後、同室になった“サギ”さんには、もっと驚いた。
初め「山田一郎(仮名)、38歳です。今日から皆さんの仲間に入れてください」と、日焼けした笑顔で愛想よく自己紹介していたのだが、3日後に警察から「窃盗で留置している」と身元照会があって大騒ぎになった。作業員仲間のオカマの安ちゃんは、「彼が来た日から毎日1000円札が1枚足らなかったの。彼が1枚だけ抜き取っていたのね。私のタイプだったのに」と怒り、現場監督も「松川駅に着くなり、女房に送りたいから前借りさせて」と請われ、「8万円も渡した」と嘆く。
彼は、除染作業のベテランという電話での売り込みに、現場監督が即決した作業員だった。だが、3日後にスーパーで家電部品を盗んで捕まり、その後の調べで各現場を転々として盗みとサギを繰り返していたことが明らかになった。
下請けの現場監督として海外のプラント建設に携わってきたという作業員もいた。本人いわく、「オレ、女がいっぱいいてカネがかかって仕事やめられないんや。耐震工事などでどこでも働けるが、ここはラクだからなあ」。
前職はブラック企業の居酒屋で板前をしていたという、20代の若者は夜、パチンコに通っていた。そこでの実入りがいいと、「今日はあっちに行くわ」と言って除染作業を休んで朝からパチンコに通った。
当初は、ヤクザ者が除染現場を闊歩(かっぽ)していると思っていたが、現場ではダンプから草刈り機までさまざまな資格が必要。意外にも、怖いだけのヤクザ者は、ただアゴで使われる存在だった。作業員に地元出身は少なく、むしろ九州・沖縄など遠くから集められていることに、中村さんは、あらためて除染作業のいかがわしさを感じている。
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