28. 2015年1月11日 23:02:44
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仏テロ 同時籠城の3人射殺、人質4人死亡 仏にテロ組織網浸透 産経新聞 1月11日(日)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000045-san-eurpパリ周辺図(写真:産経新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000045-san-eurp.view-000 【パリ=宮下日出男】フランス風刺週刊紙シャルリー・エブドの本社が銃撃された事件で、仏捜査当局は9日午後5時(日本時間10日午前1時)頃、逃走中の容疑者2人が立てこもったパリ北東のダマルタンアンゴエルの印刷会社に強行突入し、2人を射殺した。その直後には人質事件のあったパリ東部ポルトドバンセンヌのユダヤ系食料品店にも突入し、犯人の男を射殺した。現場では人質4人の死亡が確認された。 印刷会社に立てこもったのはアルジェリア系フランス人兄弟のサイド・クアシ(34)、シェリフ・クアシ(32)の両容疑者。食料品店の籠城犯は、8日に女性警官ら2人が死傷した銃撃事件の実行犯とされるアメディ・クリバリ容疑者(32)。仏メディアによると捜査当局は9日、先に身柄を拘束した18歳の男性を「事件とは無関係だった」として釈放した。 クリバリ容疑者と一緒に行動していた内縁の妻、アヤト・ブメディアン容疑者(26)は逃走中で、当局が行方を追っている。犠牲になった人質4人は突入前に死亡していたという。 一方、AP通信は9日、イエメンの国際テロ組織アルカーイダ系武装組織「アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)」のメンバーの話として、今回のテロを預言者ムハンマドの名誉が汚されたことへの報復として、「(AQAPの)指導部が指示した」と報じた。 AQAPの幹部は同日、テロをたたえるメッセージを短文投稿サイト「ツイッター」などに投稿。また、組織の宗教指導者はネット上に公表した声明でフランスに対する新たなテロ実行を警告した。 オランド仏大統領は9日夜、国民向けのテレビ演説を行い、「われわれは圧力に屈服しない自由な国民だ」と強調した。 仏テロ バルス首相「対応失敗」 監視下にもかかわらず重武装 産経新聞 1月11日(日)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000046-san-eurp 4容疑者の関係図(写真:産経新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000046-san-eurp.view-000 【パリ=内藤泰朗】フランスの風刺週刊紙シャルリー・エブド本社襲撃をはじめとする一連の事件は、イスラム過激思想の信奉者がフランス国内で周到にテロ・ネットワークを構成している事態が浮き彫りとなり、仏政府に衝撃を与えた。欧州各国は多数のイスラム系住民を抱えており、多国間連携によるテロ対策の強化が急務となってきた。 立てこもった印刷会社で殺害された兄弟のうち、弟のシェリフ・クアシ容疑者と、パリ東部のユダヤ系食料品店に人質をとって籠城したアメディ・クリバリ容疑者は射殺される前の9日、それぞれフランスのBFMテレビとの電話インタビューに応じ、犯行の背景などについて語った。 それによるとシェリフ容疑者は、AQAP最高幹部のアンワル・アウラキ容疑者(2011年死亡)から指導を受け、「任務を命じられていた」と語った。 一方、クリバリ容疑者は同テレビに、一連のテロはクアシ兄弟と連携して実行したことを認めた。 ◆「警察署襲撃を」 米CNNテレビによると、クリバリ容疑者と一緒に行動した後に逃走したアヤト・ブメディアン容疑者は昨年、シェリフ容疑者の妻と約500回にわたり電話で連絡を取っていた。 フランスのメディアによると、クリバリ容疑者は籠城中に複数の仲間に電話をかけてパリ周辺の警察署などを襲撃するよう依頼し、同時テロを起こそうとしていたが、特殊部隊の突入で未遂に終わった。フランス国内には依然、3容疑者に同調する過激思想信奉者のネットワークが存在する可能性が極めて高い。 シェリフ容疑者は約10年前、イラクで米軍と戦うアルカーイダ要員をフランスから送り込む「ビュット・ショーモン」と呼ばれる地下組織に関与しており、仏治安当局は、当時の人脈を徹底的に洗い出す方針だ。 ◆発見・制圧に時間 クアシ兄弟は、仏保安当局などの監視対象になっており、米国が入国拒否リストに2人を記載していたとされる。にもかかわらず、AK47自動小銃や手榴弾(しゅりゅうだん)、強力なダイナマイト15本やロケットランチャーといった強力な武器を所持していた。 仏当局は、特殊部隊やヘリコプターを含む総勢約9万人を投入したが、2人をただちに発見できず、制圧に時間を要した。 バルス仏首相は9日夜、情報収集の欠陥など治安面での対応の「失敗」を認めた。仏政府は「テロリスト予備軍の数があまりに多い」としており、今後は過激派構成員の監視方法や武器の管理など、治安体制の抜本的な見直しが避けられない状況にある。仏政府は10日、パリ周辺の宗教施設や観光施設へのテロ攻撃を警戒し、数百人単位の治安部隊を追加配備した。 仏紙銃撃テロ 聖戦めぐり“元締”の地位争奪? イスラム国vsアルカーイダ系、存在感誇示で凶行か 産経新聞 1月10日(土)20時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150110-00000557-san-m_est 【カイロ=大内清】フランスの週刊紙本社銃撃事件に関与したとみられる国際テロ組織アルカーイダ系勢力は、イラクやシリアで台頭したイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」との間で、ジハード(聖戦)の“元締”の地位をめぐり競合する関係にある。今回の事件では、存在感を誇示することで過激派の間で名声を高める狙いもあるとみられる。 実行犯の1人が訓練を受けたとされる「アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)」は、昨年12月発行の英字機関誌インスパイアで、「(少人数によるジハードは)情報機関も予測しづらい」などと指南する記事を掲載し、欧米でのテロを呼び掛けていた。 2009年にイエメンとサウジアラビアの武装組織が合併して成立したAQAPは、拠点のイエメンで反政府武装闘争を展開。同年には米デルタ航空機の爆破未遂事件を起こすなどしている。メンバーは地元部族を中心に数百〜千人程度とされる。 ■破門後に急成長 これに対し、シリア内戦の過程で台頭したイスラム国は、アルカーイダ本体から「破門」されながらも、昨年6月に全イスラム教徒を率いるとする「カリフ制国家」の樹立を宣言。他のアラブ諸国や欧米から多数の戦闘員や資金を集める存在に急成長した。 アルカーイダ系勢力にとっては、究極的なカリフ国家建設に向け信仰の敵を倒すジハードの先導者としての地位をイスラム国に奪われつつあったといえる。 AQAPは13年、事件で犠牲となったシャルリー・エブド紙のステファン・シャルボニエ編集長(47)を含む「暗殺対象者リスト」を発表。編集長は今回、実際に殺害された。 AQAPが実行犯にどの程度、指示や支援を与えていたかはなお不明だが、AQAPにとっては海外でのジハード成功を喧伝(けんでん)する絶好の機会となった形だ。仏国内で、同紙襲撃に連鎖する形で別のテロ事件が発生したことも、アルカーイダ系の求心力を高めることにつながる可能性がある。 米大統領、協力と警戒継続表明 産経新聞 1月11日(日)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000048-san-n_ame 【ワシントン=加納宏幸】オバマ米大統領は9日、フランス週刊紙本社銃撃などを実行した3容疑者が射殺されたことを受け、「フランス当局者の勇気により差し迫った脅威は解消されたと期待している」と表明するとともに、引き続きフランスに協力していく考えを示した。南部テネシー州での演説で語った。 オバマ氏は、「状況は流動的だ」と指摘。仏政府が依然、テロの脅威に直面しており、警戒を緩められないとした。「フランスは最も古い同盟国。今日も明日も米国はフランスの人々とともにある」とも強調した。 2015.1.10 12:03 【仏紙銃撃テロ】 欧州各首脳、11日の国民集会で仏と連帯「共通の治安システムを」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150110-00000557-san-m_est 【フランス週刊紙銃撃テロ】 【パリ=宮下日出男】欧州各国の首脳は9日、フランス週刊シャルリー・エブド紙銃撃事件などを受け、仏国民の団結を示すために11日に開催される国民集会に参加する意向を相次ぎ表明した。欧州全体でテロへの抗議やフランスへの連帯をアピールする。 参加を表明したのは英独伊やスペインの各首相のほか、欧州連合(EU)のトゥスク大統領やユンケル欧州委員長ら。市民ら数十万人の参加が見込まれている。 キャメロン英首相は集会への参加について「シャルリー・エブドを支えた価値をたたえる」と表明した。メルケル独首相は「こういうときだからこそ、仏独友好の示すことが重要だ」と強調。イタリアのレンツィ首相は「(ユーロという)共通の通貨を持つように共通の治安・諜報システムも持つべきだ」とEU全体のテロ対策向上の必要性を訴えた。 仏テロ 欧州の反イスラム伸長 事件の傷痕、強まる不信感 産経新聞 1月11日(日)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000049-san-int 【パリ=宮下日出男】フランス風刺週刊紙シャルリー・エブド本社への銃撃事件に端を発した一連のテロは9日、容疑者の殺害で一応の終幕を迎えたかにみえる。だが、事件が残した傷痕は深い。イスラム教徒への不信が強まり、「反移民」などを掲げる政党には一段の追い風となる恐れもある。その影響は仏国内にとどまらず、欧州の動揺は簡単に収まりそうにない。 オランド仏大統領は9日夜、「狂信者はイスラム教徒とは関係ない」と述べ、過激派との関係が指摘されるアルジェリア系移民の実行犯らと他のイスラム教徒を区別し、国民に団結を訴えた。国民に反イスラム感情が拡大するのを強く懸念しているためだ。 だが、ある年金生活の男性(62)は「分かっていても、疑心暗鬼にならざるをえない」と語る。 シャルリー・エブドの銃撃事件が起きた7日、国内では「屈服」という小説が出版され、注目された。将来、イスラム教徒の大統領が同国に誕生し、シャリーア(イスラム法)に基づき統治する内容だ。 景気低迷などで移民増加への不満が強まる中、「イスラム教の影響が暮らしの中で強まっている感じがする」と男性は漏らす。別の40代の店員は「移民差別は強まる」と明言した。 今回の事件でイスラム教徒への不満が強まると、利するのは極右政党の国民戦線(FN)との見方が大勢だ。ルペン党首は9日夜、「イスラム主義者はフランスに戦争を仕掛けた」と主張し、その監視や国境管理の強化の必要性を訴えた。 オランド大統領はこれに先立つ同日、ルペン氏を大統領府に迎えた。状況について話し合うためで、他党党首も招いたとはいえ、異例の対応だ。だが、11日にパリで予定される国民集会への出席は認めず、FNの主張に共感する有権者の反発を招くともみられている。 中東から帰国した若者がテロを起こす懸念もあり、イスラム教徒への不安が強まっているのはフランスだけでなく、その不安を好機とみる勢力もいる。 ドイツでは東部ドレスデンで昨秋から実施されている「反イスラム」デモが拡大。デモを企画するグループは「パリをみろ。イスラム主義者は暴力と死が解決策と考えている」と主張。反欧州連合(EU)や反移民を掲げる英国独立党のファラージュ党首は、実行犯らを“スパイ”呼ばわりし、英国でも起こりうると強調した。 反イスラム的な機運が高まり、これらの勢力が一段と伸長すれば、イスラム系の若者がさらに過激化する土壌ともなる。それは多様性と寛容を重視するEUの精神と逆行する動きであり、英ロンドン大学キングス校過激化・政治暴力研究国際センターのニューマン所長は「欧州社会にとり危険なときだ」と強調している。 仏籠城の3人射殺 新たなテロ不安「これで終わりではない」 産経新聞 1月11日(日)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000050-san-eurp 【パリ=内藤泰朗、宮下日出男】パリ市内や近郊で相次いだ銃撃テロ事件の3容疑者殺害から一夜明けた10日、パリは静かな朝を迎えた。だが、事件発生から3日間に17人の命を奪った一連の事件収束を喜ぶ雰囲気はない。「これで終わったわけではない」−。パリ市民の正直な感想だった。「花の都」を突然襲ったテロはパリ市民を震撼(しんかん)させ、悲しみと将来のテロへの不安が広がっている。 薄暮に包まれた建物からオレンジ色の煙が上がり、激しい銃声と耳をつんざく爆発音が響き渡る−。 フランスの風刺週刊紙シャルリー・エブドの本社を銃撃し、立てこもり現場で「殉教」を予告していた兄弟のサイド・クアシ(34)、シェリフ・クアシ(32)の両容疑者が突然、フランス北東部セーヌエマルヌ県ダマルタンアンゴエルの印刷会社の扉を開け、包囲網を徐々に狭めていた特殊部隊に銃撃戦を挑んできた。 9日夕。田園風景と閑静な住宅街が交じり合う郊外の一角は、硝煙の臭いが漂う戦場の様相を呈した。 特殊部隊は同時刻、別の男が人質を取り立てこもっていたパリ東部ポルトドバンセンヌのユダヤ系食料品店で扉を破り突入。叫びながら逃げ出す人質たちと銃撃を繰り返す隊員たちが入り乱れて混乱に陥った。 周辺に住む女性は「バン、バン、バンと激しい銃声の後、ドーンと爆発音が聞こえた」と興奮気味に語った。“市街戦”は数分で終わった。 食料品店の周辺は完全に封鎖され、警察は住民らに屋内への退避を呼びかけ、閉店する店もあったが、女性は「(外出を)恐れたら(テロリストに)敗北することになる」と考え、あえて外に出てきたという。 容疑者は特殊部隊の手で殺害されたが、今回の事件では週刊紙の編集長らがテロの犠牲になり、「言論の自由」が脅かされる事態となった。 女性はテロリストが「寛容の国フランスを汚した」と切り捨て、「許せない」と憤りをあらわにした。 一方、パリ中心部では、会社員の女性(31)が「ようやく緊張から解放された感じがする」と安堵(あんど)の表情をみせた。 しかし、パリ市内は重装備の治安部隊員らであふれ返っていた。女性は警察車両のサイレンを聞く度に新たなテロに遭遇しかねないことへの「不安を感じていた」という。 建築家の男性(37)は、国内で起きた衝撃的なテロ事件に「まず最初に感じるのは悲しみだ」と犠牲者を悼んだ。 仏テロに「旅行大丈夫か?」問い合わせ相次ぐ 産経新聞 1月11日(日)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000051-san-int ■外務省「人の集まる場所避けて」 フランスの風刺週刊紙銃撃事件やその後の立てこもり事件を受け、国内でも追悼の動きが広がっている。一方、旅行者から不安の声も寄せられる中、外務省は警戒を呼びかけている。 フランス政府公式のフランス語学校「アンスティチュ・フランセ東京」(東京都新宿区)は、事件発生を受けて建物の入り口に記帳台を設置。連日、記帳する人や献花が絶えないという。11日午後2時からは追悼イベントを行う予定だ。 在日フランス大使館も記帳台を用意したほか、フェイスブック上に「弔問記帳簿」を設置。「お悔やみ申し上げます」など、多数のメッセージが寄せられている。 一方、外務省にはフランス旅行を予定している人から「大丈夫か」といった問い合わせが相次いでいる。同省はホームページに「テロの標的となりやすい不特定多数が集まる場所は可能な限り避けるように」などと注意喚起を出した。旅行会社も対応に追われている。「HIS」によると、パリへの旅行客にアラブ系店舗やイスラム教関連施設に近付かないよう注意を促したという。今後の渡航客に目立ったキャンセルの動きはないが、治安状況や航空便への影響などの問い合わせは寄せられているという。 パリに住む日本人の間でも不安が広がっている。パリ市内で雑貨店を営む牛尾瑞紀さん(41)によると、有名な観光地であるモンマルトルのサクレ・クール寺院からは一気に人がいなくなったという。フランスでは銃撃事件が起きた7日から冬のバーゲンが一斉に開始されたが、「人が集まるところは避けるように言われ、デパートなど小売業者は大きな打撃を受けている」と話す。牛尾さんは「個人主義が当然のフランスが、ここへ来て『私はシャルリー』の張り紙を張ったり、国旗を手にしたり、一気にまとまって驚いている」と戸惑いも口にした。 |