http://www.asyura2.com/14/cult13/msg/308.html
Tweet |
「コシミズさんはいらっしゃいますか?」
いぶかしげな顔で玄関に出てきた長男の知憲さんは、見知らぬ男に応対してしまったことを少し後悔した。はじめから居留守を使えばよかった、見るからに変な奴じゃないか。
「今、おりませんが・・・・・・・・」すかさず初老の訪問者はコシミズの長男に質問を投げ返した。「それではお母上は?」「いえ、おりません。」
「そうですか・・・これはつまらぬものですが」紙包みを差出すそぶりをみせながら、男は隠し持っていた改造銃を取り出しコシミズ家長男の腹部を狙い撃った。バキューン。
コノヤロー、と叫びながら追撃を避けるために奥へ下がる知憲さん。男はそのままレンタカーで逃走した。
全国指名手配を受けた男は、しばらくして兵庫県内で逮捕される。
男がコシミズ家を襲った理由とは過去の同僚の死に上役コシミズが関与したことで、リベンジを果たすためであった。「コシミズの命を受けたコシミズの部下が、若い二人に無実の罪を着せて殺した」と男は語った。
昔の話でもう刑事追求できなくなっているため、最後の手段として男はコシミズ銃殺への決意を募らせたのだった。それが本人でなく、子供相手の天誅劇と化したことは、おそらくマッドマックスも理解に苦しむだろう。
詳しくは
1983年12月の話。
撃たれた知憲さんは、一命をとりとめたものの、精神を病み余生を医療から解放されることはなかった。撃った男は、懲役12年の実刑判決を受け服役するも、精神病者専用の収容所に移転させられ薬漬けに。40年の時代を経た平和の時代に起こった私刑、戦時中よりおざなりにされた軍内殺人事件への制裁テロは、あまり美しい結果を招いたとはいえない。
コシミズを撃った男は、数年前、兵庫県の自宅にてさみしくこの世を去った。
(写真と、文には関連性はないかもしれません。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。