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習近平が大粛清 いま中国軍内部で起きていること(1)
http://wjn.jp/article/detail/4692239/
週刊実話 2015年5月7日 特大号
中国の習近平国家主席が軍部掌握に向け、「大バクチを打った」と評判になっている。習指導部が突如、中国人民解放軍のトップである郭伯雄上将(72)を拘束したことが、このほど明らかになったからなのだ。
中国軍部に詳しい事情通が言う。
「粛清された郭氏は、胡錦濤前国家主席時代から230万人に及ぶ人民解放軍を率い、一時は中央軍事委員会第一副主席にまで上り詰めた“軍部のドン”。その人物が突如、拘束され、郭派閥ともいえる人民解放軍の約半数に不穏な空気が漂っている。一歩間違えば習主席に対する暗殺クーデターが起きかねない状況で、習氏もそれを覚悟でこの粛清に踏み切ったと見られているのです」
複数の関係筋の話を総合すると、習政権が郭氏を拘束した理由は汚職の疑い。すでに軟禁状態だった同氏を、4月9日に党中央規律検査委員会幹部が身柄拘束を通告したことが判明しているが、実はこの軍部粛清の動きは、それ以前から蠢き始めていたのである。
「発端となったのが、今年3月に立件された郭氏の息子、郭正鋼浙江省軍区副政治委員の収賄容疑です。指導部は息子を締め上げ、郭氏が軍事委副主席時代に部下から賄賂を受け取り、昇進や軍用地の転売などに便宜を図った容疑を固めたというのです」(同)
また、習政権は昨年6月にも軍部を粛清。膀胱がんで病床にあった人民解放軍のナンバー2・徐才厚氏(今年3月に病死)をも、収賄で失脚させているのだ。
「“東北の虎”と呼ばれた徐氏は郭氏に次ぐ軍の実力者だったが、指導部は同氏が病気療養中であるにもかかわらず、他の軍幹部に気づかれないように電撃的に拘束した。この時にも『習主席は、胡錦濤政権の息がかかった軍幹部を根絶やしにするつもりか!』との声が上がり、一時、軍内部には不穏な空気が蔓延したほどなのです」(同)
もっとも、習氏がこうした策略に打って出た裏には、背に腹は代えられない理由が存在するという。
実は習政権下では、同主席を狙う暗殺未遂事件が頻発しているともっぱらなのである。
全国紙の北京特派記者が言う。
「習政権は汚職官僚の撲滅を矢継ぎ早に進めているが、この政策への反発からか、すでに同氏を狙った暗殺未遂事件が6回も起きていると評判なのです。その直近の事件とも言えるのが、今年2月に陝西省西安市で起きた爆弾テロ。この時、習氏には同地の視察スケジュールが組まれていたが、宿泊予定のホテルに爆弾が仕掛けられ、それが事前に発見されたというのです」
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習近平が大粛清 いま中国軍内部で起きていること(2)
http://wjn.jp/article/detail/5261791/
週刊実話 2015年5月7日 特大号
また、米CIA筋の関係者がこう語る。
「国家主席就任が確実視された'12年8月には、習氏が出席予定の共産党指導部の会議室から時限爆弾が発見され、前後には毒殺未遂事件も起きている。まさに暗殺計画はこれまでにも、スレスレで回避されてきたと言えるのです」
一説には、こうした暗殺未遂事件の多くは、江沢民元国家主席の流れを酌む周永康前政治局常務委員が指示していたともいわれてきた。その同氏が昨年12月に収賄罪で摘発されたことから、一時はこの動きも鳴りを潜めるかとも見られたが、実情は全く逆の様相を呈しているのだ。
「軍部とは別に、共産党内にも粛清された江沢民一派や胡錦濤一派の怨念が渦巻いている。汚職撲滅を掲げ、政敵を次々と殲滅している習氏が、出身派閥ともいえる太子党官僚の汚職にフタをし続けているからなのです。そのため、党内には『徐氏は病死ではなく暗殺された』『今こそ正義の知略(クーデター)を振るうべきだ』との声が渦巻いているのです」(前出・CIA筋関係者)
もっとも、習氏もこうした動きは織り込み済み。自らの危険を回避するために、ここにきて急速に身辺警護を強めているという。
前出の特派記者がこう明かす。
「習氏は昨年暮れから年明けにかけて警護隊の大幅な人事刷新を行い、腹心部隊で固めたのです。その筆頭が北京軍区全体の統括トップに任命された宋普選氏。また、北京軍区の中でも習主席や党幹部らが居住する中南海を護る司令塔に藩良時氏、中南海警備部隊のトップに王寧氏を就任させた。さらに北京管区の武装人民警察のトップに王建平氏を任命。これら重要ポストの大半は、習氏が中国トップに上り詰めるきっかけとなった浙江省共産党委書記時代の腹心ばかりなのです」
また、習氏の過剰な自衛ぶりはこれだけではない。この3月には、中南海と「全国人民代表大会」の特別警護を任務とする党中央弁公庁警衛局のトップである曹清局長を、いきなり解任。副局長を後継に就任させたほどなのだ。
「実は、この突然の人事刷新の裏には、警備局内で画策されたクーデターが発覚したためともいわれている。曹氏がこれに関与していたかは判然としないが、今では習主席は党や警察、軍の幹部らに強い不信感を抱いており、食事の際には毒見をさせているとの噂も噴出している。また、地方視察の際にも当日に警備陣の総入れ替えをしたり、移動ルートの変更も少なくないのです。そのため、さらなる危険を冒してでも、軍部の掌握に手を付けたと見られている。習氏にしてみれば政敵の排除は、もはや戦争と同じなのです」(前出・中国軍に詳しい事情通)
もしもこれが事実なら、攻防戦はまだまだ続くはず。習近平主席が“返り血”を浴びる日は、そう遠くなさそうだ。
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