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中国、成長率鈍化は経済失速の予兆か? 構造改革の証か? 金融システム黄信号http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150129/frn1501291130004-n1.htm
2015.01.29 夕刊フジ
中国経済が岐路に立たされている。天安門事件による国際社会からの経済制裁で前年比3・8%に落ち込んだ1990年以来という低い成長率。一連の数字を構造改革の“証”と見るか、国際社会が警戒する中国経済失速への予兆と見るか、判断は分かれる。
習近平指導部は構造改革の痛みと安定成長への軟着陸を意味する「新常態(ニューノーマル)」をキーワードに、21世紀に入って初めての成長鈍化傾向の説明を試みている。3月5日開幕の全国人民代表大会(全人代=国会)で公表する2015年の成長率政府目標は、14年の7・5%から7・0%前後まで一気に引き下げられる見通しだ。
上海対外経済貿易大学の陳子雷教授は14年のGDPを受け、「経済成長の質は決して悪くない」と説明する。陳氏は成長率7・4%の構成要素を消費3・4%▽投資3・2%▽輸出が0・8%−と分析している。消費主導の成長は先進国型だ。
中国の経済政策は「社会不安の抑圧」が原点だ。最大のインフレ問題は、昨年12月は消費者物価指数が前年同月比1・5%で4カ月連続1%台と安定した。製造業からサービス業への産業構造の転換が進み、7%成長で750万人分の雇用確保にメドがたった。「公共投資を増やせばすぐに2ケタ成長に戻せるが、習指導部はそうしなかった」と陳氏は指摘した。
確かに経済構造の変化は評価すべきだ。だが、過去の負の遺産は容易に消し去れないのも事実だ。地方政府が号令をかけた不動産投資では、需要のない高層マンション群や無駄な公共施設の建設による「鬼城(ゴーストタウン)」が多数残された。不動産市況は急落を続け、金融システムの安定性にも黄信号がつく。
花形だった輸出企業は労働賃金の上昇で国際競争力が急低下。日本企業など生産拠点を東南アジアに移す動きが加速している。大気汚染を始めとする環境汚染も深刻さを増すばかりだ。
こうした重荷を背負いながら、どう構造改革を進めるのか。12年に誕生した習指導部が初めて独自に策定する16年からの「第13次5カ年計画」がカギとなる。
大きな課題は2点ある。インフレや雇用問題、さらなる不動産市況の悪化など社会治安の維持にかげりが出る局面で、昨年11月に突然行った利下げなど、カンフル剤を打って構造改革にブレーキをが必要なケースも十分ありうる。さらに江沢民・元国家主席を頂点とする上海閥など、共産党内や独占的な国有企業にはびこる既得権益層との果てなき権力闘争に勝ち続けることも不可欠だ。
習指導部が「新常態」という状況は、苦悩に満ちたいばらの道に違いない。
(上海 河崎真澄)
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