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派閥解消のため粛清を続ける習氏が、裏で自らの派閥作りに邁進 (ロイター)
習主席、反腐敗運動の裏で“お友達人事” 腐敗再加速と混迷の恐れ
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150117/frn1501171803004-n1.htm
2015.01.17 夕刊フジ
中国に波乱の予感だ。「反腐敗運動」と銘打ち、既存派閥との熾烈な権力闘争を繰り広げる習近平国家主席が、自身の派閥形成を加速させているのだ。地方勤務時代の部下を次々と重要ポストに据え、さらに「ボディーガード役として防御態勢も固めつつある」(専門家)という。中国共産党内部では、誕生しつつある新派閥を、習氏がかつて党委書記(省トップ)を務めた省の名前から「浙江党」「浙江閥」などと呼び、警戒感を高めている。
「あの“お友達人事”を見て確信した。習近平氏は間違いなく派閥作りを本格化させている」
中国共産党の高級幹部の子弟「太子党」の一員で、貿易関係の会社を経営する中国人男性は、こう声を潜める。
男性が指摘するのは、昨年12月、中央宣伝部常務副部長に抜擢(ばってき)された黄坤明氏のことだ。
党の意向を中国内外に宣伝する「党の舌」である中央宣伝部。そのナンバー2に就任した黄氏は、習氏と浅からぬ関係にある。習氏は、2002年から07年まで浙江省党委副書記、党委書記を務めた。当時、習氏の下で地方幹部として働いたのが、黄氏だった。
黄氏はその後、浙江省杭州市の党委書記を務めるが、かつての「ボス」が、国家主席に上り詰めた13年、中央宣伝部に転じた。
「彼は習氏のブレーンの1人に数えられ、ともに浙江省で利権あさりをした『金庫番』ともいわれる人物。そんな子飼いの部下を党の要職に引き上げたのは、自分の派閥固めのためにほかならない」(先の太子党の男性)
江沢民・元国家主席率いる「上海閥」の大物、周永康・前政治局常務委員や、「団(共青団)派」トップの胡錦濤・前国家主席の側近だった令計画・人民政治協商会議副主席…。習指導部は昨年、「反腐敗運動」の名の下に政敵を次々と追い落としていった。
だが、その裏で、自身のかつての部下や仲間を「中南海(国会に相当)」に呼び寄せていたわけだ。
「習氏が作ろうとしている新派閥は、浙江省時代に関係を結んだ者が多いことから、『浙江閥』や『浙江党』などと呼ばれている。習氏が13年11月に肝いりで新設した『中央国家安全委員会』や『中央全面深化改革領導小組』などの組織を、自身の権力基盤を築くための人材の受け皿にしている」(日中外交筋)
昨年3月、浙江省党委常務委員から、その中央国家安全委秘書長に転じた蔡奇氏も、やはり浙江省時代の“お仲間”だ。
中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「こうした動きは昨年10月ごろからより加速している。『太子党』以外に明確な支持基盤を持たない習氏が、自らの利権集団を形成しようとしているのは明らかだ」と説明する。
派閥を形成しながら防御態勢も整えつつあり、「浙江省を包括する南京軍区の31軍司令官だった王寧氏を武装警察司令官に抜擢。同じく南京軍区の副司令官を務めた宋普選氏を首都防衛に従事する北京軍区司令官に選んでいる。信頼できる部下に、自分の周辺を固める紅衛兵、あるいはボディーガードの役割を務めさせる腹づもりなのだろう」と宮崎氏。
習氏は、浙江省だけでなく、1985〜2002年まで党籍を置いた福建省時代に培った人脈も活用している。
もっとも、腐敗撲滅を掲げつつ新たな利権を作ろうとするそのやり口には、党内外から警戒する声も上がっている。
エネルギー政策を担当する「国務院発展改革委員会」副主任が、劉鉄男氏から習氏の福建省時代の側近、何立峰氏に代わった際には、「何氏を処遇するために劉氏を失脚させたのでは」との噂が流れた。
宮崎氏は「習氏は、17年の党大会での人事で、権力の完全掌握を狙っている。いまはそのための布石を打っている段階だろうが、あまりに事を急ぎ過ぎ、敵を増やし過ぎているきらいがある。『上海閥』、『団派』から反撃されるリスクも残っている。『反腐敗運動』のパフォーマンスで国民の支持こそ受けているが、旧政権と同様に利権集団を作ろうとしていることが明らかになれば、国民から猛烈な反発を浴びるだろう」と危ぶむ。
新勢力の出現によって、中国共産党の勢力図は、さらに混迷の度を深めている。
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