http://www.asyura2.com/14/china5/msg/276.html
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中国の名門、清華大学で学生との質疑応答に応じるフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO=10月22日、北京(AP)
中国・習主席の著書に「いいね」連発のフェイスブックCEO 露骨なすり寄りに広がる波紋
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141223/frn1412231015001-n1.htm
2014.12.23 夕刊フジ
世界最大の交流サイト(SNS)、フェイスブック(FB)の創業者兼最高経営責任者(CEO)、マーク・ザッカーバーグ氏(30)が最近、中国のネット行政を統括する「国家インターネット情報弁公室」のトップ、呂魏氏(54)を米カリフォルニア州のFB本社に招き、習近平国家主席(61)の最新著書を褒めちぎっていたことが9日、分かった。FBをはじめほとんどのSNSが使えない中国だが、ネット人口は全世界の4分の1に当たる6億人。この超巨大市場に食い込むためのなりふり構わぬすり寄りぶりに波紋が広がっている。
■ネット行政トップと
中国の最高国家行政機関、国務院が管理運営するニュースサイト「中国網(チャイナネット)」が最初に報じ、AP通信や米紙USATODAY、英紙デーリー・テレグラフ(いずれも電子版)といった欧米メディアが後追いしたのだが、中国網の報道は衝撃的だった。
「FB創業者、習近平から学ぶ」と題した中国網の記事は、2人が会った日時は明かしていないが、添えられた写真にはザッカーバーグ氏のオフィスで破顔一笑して机に座る呂氏と、その横に愛想笑いしながら立つザッカーバーグ氏の姿がある。机の上には英語など9カ国語に翻訳された習主席の近著「中国の統治」がさりげなく置かれているという構図だ。
記事によると、この著書についてザッカーバーグ氏は呂氏に「同僚にも読んでもらいたくて彼らの分も買ったよ。僕は彼らに中国式の社会主義を理解してほしいんだ」と話し、FBの社員にも中国の社会主義を学ぶよう勧めていることを明かした。
“ネット検閲”が日常化している中国本土では、FBやツイッターなどのSNSやグーグルなどの検索エンジンは体制批判を助長する恐れもあって事実上使用できない。だが、FBは中国本土の企業に対するオンライン広告の販売強化などを目指し、香港に続き北京に事務所用のスペースを借りたという。中国網が伝えたザッカーバーグ氏の言動は中国本土でビジネスを展開するためのロビー活動であり、“おべんちゃら”なのだ。
■アップル、グーグルも
中国当局への対応に気を配る米ネット企業はFBだけではない。中国網によると、アップルのティム・クックCEO(54)やグーグルのラリー・ペイジCEO(41)、アマゾンのジェフ・ベゾスCEO(50)らも訪米した呂氏と相次いで個別に会談。クック氏はアップルが近く発売する時計型端末「アップル・ウオッチ」をみせながら、「部外者でこの機器を手にしたのは、あなたが最初です」とご機嫌をとり、ペイジCEOはグーグルが開発中の自動運転車に呂氏を乗せたという。
なかでもザッカーバーグ氏の中国熱は際立っている。熱心に中国語を学び、10月の北京訪問の際は、清華大学で約30分間、学生との質疑応答に応じ、「中国は困難(な市場)だが、僕は挑戦することが好きだ」などと中国語で訴えた。
人権活動家は失望
中国当局に対するザッカーバーグ氏の露骨なまでのすり寄りに、中国の人権活動家らは失望と怒りの声をあげている。中国の著名な民主活動家、胡佳氏(41)はテレグラフ紙に「彼はネットの天才かもしれないが、中国の政治に対する理解度は3歳児並みだ」とこき下ろし、「(インターネットを規制する)中国における敵のトップ3は共産党、習近平、呂魏なのだ」と強調した。
一方、北京人民大学の張明教授(政治学)はテレグラフ紙に、ザッカーバーグ氏の一件は驚くに値しないと明言。「彼はビジネスマンであり、ビジネスとは所詮ビジネスなのです」と冷ややかな見解を示した。
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