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南京大虐殺記念館で開かれた追悼式典に出席した習近平国家主席(左)ら=13日、中国江蘇省南京市(代表撮影・共同)
南京事件77年で習主席に“ジレンマ”対日改善模索も「歴史問題で安倍氏に妥協できず…」板挟み
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141214/frn1412141054005-n1.htm
2014.12.14 夕刊フジ
【南京=河崎真澄】中国の習近平国家主席は江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」で行った13日の演説で、対日関係改善を求める意向もにじませる一方、「人類史上の暗黒の一ページで虐殺の事実の改竄(かいざん)は許されない。13億人の中国人民は事実の否定を受け入れない」などと、南京事件をめぐるかたくなな姿勢をみせ、安倍晋三首相の歴史認識を念頭に、警戒感をあらわにしている。
習政権は来年を「抗日戦争と反ファシズム戦争の勝利70年」と位置付けており、反日感情が高まる恐れがある。経済成長の鈍化などで日本との関係改善の道も探りたいが、「共産党内部の権力闘争や国内の世論を考慮すると、安倍首相の靖国神社参拝など歴史問題では妥協できないジレンマ」(日中関係筋)に陥っているようだ。
中国中央テレビは同日の番組で、「(日本の)右翼勢力が(南京事件や日中戦争に関する)歴史の真相を隠そうとしている」などと主張し、歴史認識の差を一切認めないと強調した。
習氏は演説で南京事件の犠牲者数を「30万人」と述べたが、事件に関する中国メディアの報道には「三十数万人」のほか「34万人」などとする根拠不明の記述も見られた。習氏はまた、8年間の日中戦争で中国に3500万人の死傷者が出たとも述べた。
習氏は「少数の軍国主義者が侵略戦争を起こしたことを理由に、その民族を敵視すべきでなく、罪は国民にはない」と呼びかけた。1972年に日本との国交正常化を目指した毛沢東や周恩来らが、「軍国主義者と一般国民」を区別する原則の「二分論」を改めて持ち出したとみられる。
長期化も予想される安倍政権に改善姿勢を訴えるとともに、日本の一般国民を取り込みたい思惑も透けて見える。
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