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<ボイス>中国の反日感情は伝統的な思想?「矛盾が生じれば中国人は相手を排斥する」―中国歴史学者
http://www.asyura2.com/14/china5/msg/215.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 12 月 04 日 11:04:26: igsppGRN/E9PQ
 

3日、中国の歴史学者として世界的に有名な余英時氏は、「外国を排斥することは、中国の一種の伝統的な思想だといえる」と発言している。写真は南京市の本屋で売られている日本関連の書籍。


<ボイス>中国の反日感情は伝統的な思想?「矛盾が生じれば中国人は相手を排斥する」―中国歴史学者
http://www.recordchina.co.jp/a98455.html
2014年12月4日 4時39分


2014年12月3日、中国の歴史学者として世界的に有名な余英時(ユー・インシー)氏はかつて、「1つの民族の一部の歴史問題は、往々にしてその民族の現代の思想に影響を及ぼす。そしてその歴史問題はその民族にとってますます敏感な問題となる」と話している。

中国の伝統的な思想について余氏は、「外国を排斥することは、中国の一種の伝統的な思想だといえる。その原因は多くあるが、外国人との間に矛盾が生じれば、当然その外国人を排斥するようになる。『外国人にも言い分がある』などと発言した日には、即座に『裏切り者』の烙印を押される」と中国の反日感情と思わせる中国人の思想について説明している。(翻訳・編集/内山)

 

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コメント
 
01. 2014年12月05日 06:18:43 : jXbiWWJBCA

【第537回】 2014年12月5日 有井太郎
どこでも行っちゃう! あんなものまで買っちゃう!円安で押し寄せる外国人観光客の恐るべき「景気力」
日本を訪れる外国人観光客の数が急増している。日本政府観光局によると、1〜10月累計の訪日外国人客数(推計値)は、過去最高となる1100万9000人を記録したという。アベノミクスによる円安の進行や、激減していた中国人観光客などの増加がその理由と言えそうだ。興味深いのは、日本人観光客とは異なる彼らの行動トレンドだ。外国人観光客たちは、日本のどこへ赴き、何を買い、何を食べまくっているのか。彼らの恐るべき「景気刺激力」と、時ならぬ外国人バブルにわく現場を詳しくリサーチしてみよう。(取材・文/有井太郎、協力/プレスラボ) 
右を見ても左を見ても外国人だらけ
「外国人バブル」にわく国内の観光地
 なんという外国人の多さだろうか――。
 10月下旬、秋も深まり紅葉の季節に入りつつある日光。週末の午後に東武鉄道日光駅に降り立つと、駅前は観光客でごった返していた。
 人口約8万5000人、栃木県の北西部に位置する日本随一の観光地である日光市には、毎年多くの観光客が押し寄せる。ここにきて一際目立つのが、外国人観光客の多さだ。
 日光東照宮、中禅寺湖、華厳の滝、日光江戸村など有名な観光スポットが周辺に集まり、日本屈指の人気温泉街・鬼怒川温泉にも近いこの地域は、もともと外国人に対応した宿泊・滞在施設が多く、国際観光都市として発展してきた経緯がある。それに加えて1990年代末に「日光の社寺」が世界遺産に登録されてからは、ますます多くの外国人が訪れるようになった。
 しかし、観光案内所の職員によると、「最近の外国人観光客の増え方は例年にも増して顕著な気がする」という。東武鉄道で東京スカイツリーとつながっているため、スカイツリーと日光観光を兼ねる外国人が増えている影響が大きいのだという。50〜60代と思しきグローバルとは無縁そうな中高年のボランティアたちが、列を成す外国人相手に英語を駆使して観光案内をする姿を見るにつけ、「ただの国内の観光地ではない」という空気を感じる。
 行楽日和の晴天の日などは、タクシー乗り場に観光客の列ができることも多く、1時間待ちのこともある。「タクシーを貸し切りにして市内の観光地を巡り、1日で数万円落としてくれる外国人もいる」とホクホク顔で語るのは、やっとつかまえたタクシーの運転手だ。
 今年の外国人観光客の増加ペースやその経済効果については、詳しい統計が発表されないとわからないが、少なからぬ地元民は「外国人のお蔭で景気がいい」という印象を持っているようだった。
10月時点ですでに年間最高を更新
外国人はなぜ日本に押し寄せるのか?
 このような現象は、なにも局地的なものではない。日本全体で起きているのだ。日本政府観光局が発表した統計によると、1〜10月累計の訪日外国人客数(推計値)は、1100万9000人に上ったという。これは、前年同期比27.1%の“急増”であり、過去を振り返っても、年間で最高だった2013年の1036万人をすでに上回っている。
 同局では、「年間で1300万人前後になる見込み」と考えており、まさに日本は今、外国人御用達の「人気海外旅行スポット」になっていると言っていいだろう。
 時ならぬ「外国人観光客バブル」の背景には、いったいどんな事情があるのか。羽田空港で国際線が増便されたこと、東南アジアの訪日ビザが緩和されたこと、領土問題や靖国問題で落ち込んでいた中国人観光客が大幅に増加したことなど、いくつか理由は考えられるが、最大の要因は足もとで急速に進んだ円安だと見られている。東日本大震災の影響で、2011年以降はしばらく外国人観光客の足踏みが続いたものの、復興が進み、さらにアベノミクスの異次元金融緩和で円安傾向が顕著になると、「待ってました」とばかりに外国人観光客が増え始めたのだ。
 円安の影響は、日本を訪れた外国人の行動にも表れている。先ほどの日光にて、駅前の土産物屋に話を聞いてみると、「名物の生湯葉セットを10個も中国人が買ってくれた」「ご当地キャラクター商品を全種類買って行く白人の家族がいた」など、“大人買い”する外国人が多いという声が聞こえてきた。
「物価が高い」と観光客から敬遠されることも少なくなかった日本において、これだけ消費行動が促進されている背景には、間違いなく円安の影響があるだろう。輸入インフレによる家計負担の増加など、負の側面も報道される円安だが、「日本の観光立国化」「地方創生」といった成長戦略の面から見れば、少なからぬメリットも生んでいるようだ。
 では、今や一大勢力となった外国人観光客たちは、どこへ赴き、何を買い、何を食べまくっているのか。そのトレンドを詳しくリサーチしてみよう。
コケシ、天丼、骨董品、伏見稲荷まで
日本人とは異なる外国人の消費性向
 外国人観光客のトレンドを語る上で欠かせないポイントは、(1)日本人観光客とは異なるモノや場所に興味を持つ、(2)SNSなどや友人の口コミを動機として、特定のスポットに大挙して押しかける、(3)どんなところにも行き、何でも買い、何でも食べ、何でも体験する積極性を持っている、といったものだ。これから紹介するケース全てについて、こうした傾向が読み取れる。
 たとえば、前述の日光市で聞き込みをした結果、浮かび上がって来たのが、日本人観光客にとってはどうということもない店で、どうということもない土産物や食事を大量に消費する彼らの姿である。
「日光独自の名物ではないコケシ、フクロウの置物などを珍しがっていくつも買っていく」「ざるそば、天丼、刺身を1人で一度に注文する白人がいた」「古びた骨董屋に若い白人のグループが押しかけ、埃をかぶった日本手ぬぐいや日本刀のレプリカを手に取って、大騒ぎしていた」といった具合だ。
 外国人のこうした消費性向を裏付けるランキングデータを、もう1つ紹介しよう。世界最大級の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」では、サイトに寄せられる口コミを元に、「外国人に人気の日本の観光スポット2014」を発表している。そこで1位に輝いたのは、京都の伏見稲荷大社だった。もちろん、有名な観光地ではあるが、日本の数ある人気スポットを抑えて伏見稲荷が1位に輝いたのは、日本人にとって少し意外ではないだろうか。
 伏見稲荷大社のほど近く、伏見稲荷参道商店街に店舗を構える土産屋「末吉餅」に話を聞くと、「お客様のうち、全体で5〜6割は外国人です。午前中はもっと多くて、7割ほどを占めますね」という声が聞かれた。
 外国人観光客の多くは、中国や台湾、さらにはシンガポールなどのアジア圏が多いようで、「1年ほど前から極端に増えてきた」という。末吉餅の方は外国人観光客と簡単な英語でコミュニケーションをとっているようだが、彼らのほとんどは「友人からの情報や、SNS上の口コミをきっかけに訪れているようです」とのこと。
 さらに、「伏見稲荷の素晴らしさを外国人に聞くと、『赤い鳥居と山の緑、そして空の青。この3つのコントラストが素晴らしい』と口を揃えていいますね」と語った。
 なお、彼らと日本人観光客との違いを尋ねると、「とにかく日本人より積極的。たとえばお土産を買う時も、彼らはどんどん値切ってきますよ」と笑った。
人気レストランNo.1は大阪の焼き肉店?
遅い時間帯はお客の半分以上が外国人
 トリップアドバイザーでは、「外国人に人気の日本のレストラン2014」も同様に発表しているが、こちらも日本人にとっては少し意外な結果となった。日本のレストランといえば、寿司などの日本食を提供する店が選ばれるのかと思いきや、トップに輝いたのは、大阪の焼肉店「松坂牛焼肉 M 法善寺横丁店」だったのだ。
 同店を経営するライトハウスの巽益章社長は、「外国人がいない日はなく、21時以降の遅い時間帯は、お客様の半分以上が外国人になる」という。
「当グループでは、店員が簡単な英語を学ぶなどして、4年ほど前から外国人観光客の受け入れ態勢を整えてきました。そのサービスが良かったのか、外国人の間に口コミで評判が広まった形です。お店では、マスに日本酒を注ぐときなど、いかにも日本的な演出をするととても喜んでくれますね。なので、そういった演出も意識的に取り入れて、盛り上げるポイントをつくっています」(巽氏)
 日本的な演出と、言葉の壁を取り払った店のサービス。それらに好感を持った外国人観光客が、口コミで別の外国人に自分が体験した感動を伝えていく。こうした「好感度の連鎖」により、人気ナンバー1レストランになったと言えよう。
 巽氏も、外国人観光客の積極性には驚いたという。「お店を訪れる外国人の多くが、まだ来日前にウェブサイトから予約してくるんですよね。『○○から聞いたんだけど〜』というケースがほとんどです。そして来店すると、店員が英語をしゃべれるので、『もしよかったら、次に行くお店の予約を取ってもらいたい』と相談してくる人もいます。こういう行動は、外国人ならではでしょうね」と、その理由を口にする。
 口コミで聞いた情報を頼りに、予約をしてまでそのスポットへと足を運ぶアクティブさ。そして、値切りや次の店の確保までお願いしてしまう積極性。それこそが、外国人観光客の特徴と言える。
サルが店員を勤める地方の居酒屋を
めがけて世界中からお客がやって来る
 そのような積極性は、「世界的に有名な日本の居酒屋」をも生み出した。居酒屋「かやぶき」は、栃木県にある全30席ほどの小さな店舗。しかしここは、数匹のサルがスタッフとしておしぼりなどを運んでくれるという“変わり種”の店舗だ。メディアでもたびたびその姿が報じられたが、日本人以上にサルのスタッフに食いついたのが外国人だった。
「今ではお客様の8割が外国人ですね。アメリカやヨーロッパ、オーストラリアやブラジルなど、様々なところから足を運んでいただいています」と語るのは、居酒屋かやぶきのスタッフ。アメリカのCNNやドイツの国営放送といった世界の大メディアが取材に訪れ、それをきっかけに軒並み外国人が来るようになったという。
「海外の人からすれば、サルは貴重な存在のようで、日本でいうコアラみたいな感覚を持っているみたいですよ」と、前述のスタッフは続ける。外国人客とのコミュニケーションはなかなか難しいようだが、それでも「サルが出てくるととにかく喜んでくれて、お客様が代わる代わる抱っこしています。最後には『アリガトウ!』といって、私ともハグしてくれますね」と笑顔を見せる。
 外国人にとって日本のサルは“アイドル”のようだ。野生のサルが温泉につかるスポットとして有名な、長野県の地獄谷野猿公苑も、外国人観光客が年々増加しているという。
 きっかけとなったのは、2006年の「ネイチャーズ・ベスト国際写真コンテスト」で、地獄谷野猿公苑職員の萩原敏夫さんの作品「SNOW MONKEY & BABY」がグランプリを受賞したこと。同公苑によると、2012年時点で外国人客は全体の22%を占めており、その後も増加している様子だ。温泉に入るサルを、スマートフォンのカメラで必死に撮影しようとする外国人の様子なども、国内のニュース映像で盛んに報じられている。
お酒がなくてもロボットショーでフィーバー
止まらない外国人観光客の恐るべき「景気力」
 さらに、外国人が海を渡って追いかけるのはサルだけではない。アニメやゲーム、さらにはロボットといったサブカル文化に触れるのも、彼らにとって欠かせない“日本観光”だ。たとえば、数々の巨大ロボが客前でショーを繰り広げる新宿歌舞伎町の「ロボットレストラン」も、彼らが足を運ぶ一大観光スポットとなっている。
 ロボットレストランの広報によると「店内は、いつも外国人が8割くらいですね」と、こちらも客の大半を外国人が占めている模様。2年前にオープンしたこの店の噂はすぐに海外へ広まり、外国のメディアやSNSを足がかりに一気に拡散。オープンして半年後には、もう外国人が多数訪れるようになったという。他の人気スポットの事情と重ね合わせて考えてもわかることだが、彼らの中で流行をつくられる大きな要素は、間違いなく「口コミ」。外国人観光客の拡散力、恐るべしと言えよう。
 また、先ほど触れた外国人特有の積極性は、ロボットレストランでも見られるようだ。「外国人の方たちは他のお客様とすぐフレンドリーになりますし、何よりお酒を飲まなくても、『アー・ユー・レディ?』のかけ声だけで盛り上がってしまうんですよね」(広報)
 さらに同店のショーには、ランダムに選ばれた一般客が参加できるものもあり、外国人は「最初こそ戸惑いながらも、すぐに諦めて楽しみながら参加してくれます」(広報)という。日本人だと後ずさりしてしまいそうな場面でも、外国人は思い切って飛び込んでいくようだ。
 日本全国の観光スポットを求めて、飛び回る外国人観光客たち。その様子を調べていくと、とにかく積極的に日本文化に触れようとする姿が印象的だ。興味があれば地方の小さな居酒屋にも行き、都心でロボットのショーにも参加する。何より、様々な人気スポットが口コミによる拡散から生まれているのは、自分の体験を発信すること、情報を受け取り現地に足を運ぶことの両方に、彼らが並々ならぬ積極性を発揮するからだろう。
 日銀の追加金融緩和により、円安は依然として進行中。となると、まだまだ外国人観光客の足が衰えることはなさそうだ。報道によると、都市部でマンションを「大人買い」するために、物件の品定めに来る外国人富裕層も増えているという。
 まさに外国人観光客の「景気力」は、恐るべしである。あなたも今後、様々な地域、様々な街で、「どこでも行っちゃう」「あんなものまで買っちゃう」「なんでも食べちゃう」外国人観光客の姿を、目にすることが増えるだろう。
http://diamond.jp/articles/-/63222

 

[12削除理由]:管理人:関連が薄い長文

02. 2014年12月05日 07:13:31 : jXbiWWJBCA

漢化を進めれば進めるほど嫌われる中国
中国株式会社の研究(259)〜10年ぶりの新疆ウイグル自治区
2014年12月05日(Fri) 宮家 邦彦
 この原稿はウルムチ発ビシュケク行き航空機の中で書いている。これで筆者の居場所が分かる読者は相当の国際通だろう。ビシュケクとはキルギス共和国の首都。キルギスは、北はカザフスタン、南はタジキスタン、西はウズベキスタンと接する中央アジアの山国だ。では、なぜ「中国株式会社の研究」に書くのかって?

 それはキルギスの東方国境が中国の新疆ウイグル自治区と接しているからである。

ウルムチ経由の中央アジア


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地図
航空写真
 今回は変わったルートでビシュケクに到着した。昨日朝羽田から北京に入り、中国国内線に乗り換えてウルムチで1泊。ウイグルが今も中央アジアかどうかを再確認するためだ。

 ビシュケクはウルムチから2時間足らず。時差も2時間なので、ウルムチを午後に出発すると、ビシュケクにはほぼ同時刻に着く。

 キルギスの時間がおかしいのではない。ウルムチの時間が驚くことに北京時間と同じだからである。

 今回は北京空港で初めてトランジットを経験した。国内線ウルムチ行きは結構混んでいたが、ウイグル族らしき乗客はほとんど見かけない。ファーストクラスの最前列には賢そうな漢族の共産党幹部らしき紳士が座っていた。

 ウルムチ到着後、現地党幹部連中が丁重に出迎えていたので、恐らく間違いないだろう。往きの飛行機の中から、既に新疆での北京と漢族の優位は明白だった。

 機内も相変わらずである。漢族の中国人は大声で喋り捲り、何度注意されても離陸直前まで携帯電話での通話をやめようとしない。エコノミー席の乗客がキャビンに入りきらない大型手荷物をファーストクラスのキャビンにまで無理やり持ち込もうとする。

 「そこまでするか」とは思ったが、中国では「毎日が生存競争」であることをふと思い出した。そうだ、驚いてはいけない。俺はまた中国に帰ってきただけなのだ。

変わり果てたウルムチ


ウルムチ中心部の漢族の看板(写真はいずれも筆者撮影)
 ウルムチを訪れるのは10年ぶり、前回は在北京日本大使館の広報文化を担当していた頃だ。ウルムチの博物館に日本政府の文化無償協力で機材を供与した。その引渡し式に出席した記憶があるので間違いないだろう。

 当時のウルムチはまだ漢族のプレゼンスが比較的小さく、市内中心部でも大きなアラビア文字のウイグル語に小さく漢字が添えられた広告や宣伝が主流だった。

 あれから10年。今回驚いたのは、市内中心部のほとんどすべてのホテル、オフィスビル、商店街などの看板、サイン、広告が大きく漢字で書かれ、ウイグル語が事実上消えつつあるように思えたことだ。

 漢字の大きさに比べれば、ウイグル語による広告やサインは申し訳程度のサイズでしかない。話には聞いていたが、新疆ウイグル自治区の「漢化」はもはや不可逆的現象だ。今回はこのことを実感させられた。

変わらない博物館

 今回再びあの博物館を訪れた。10年前の小さな建物は2005年に全面改修され、巨大な博物館に生まれ変わっていた。中には歴史文物陳列館、新疆民族風情陳列館など新しいコーナーが追加されていたようだが、1つだけ昔と変わらないことがあった。

 それは、この新疆ウイグル自治区の博物館に「ウイグル人の歴史と文化」を紹介するコーナーがほとんどないことである。

 10年前も同じだった。当時は漢族の館長さんからウイグル関係の展示がない理由として「博物館の大改修のため」という説明を受けた覚えがあるのだが、やはりあれは嘘だったのか。

 それでも、当時よく聞かされた「遅れた新疆ウイグル地域に共産党が文明をもたらした」とする実に尊大なプロパガンダはもうなくなっていた。さすがに、あのキャッチフレーズは評判が悪かったのだろう。

 博物館に向かう前、ホテルの漢族スタッフに内々聞いてみた。ウルムチ中心部の人口は今7〜8割が既に漢族となっている。現地人であるウイグル人たちは徐々に同市南部の一角に追いやられているそうだ。その場所を聞きつけ、博物館訪問後タクシーで向かったが、そこには昔懐かしいウイグル族の「中央アジア」がしっかりと残っていた。

ウイグル族の悩み


ウルムチ市内のウイグル人地区
 市内南部にあるウイグル人地域は近代的なバザールと大きなモスクを中心に形成されていた。この場に立つと、10年前のウルムチ中心街を思い出す。

 一応大きなビルがあるにはあるが、一つ路地に入ると、そこでは過去数百年変わらないのではないかと思える中央アジア独特の雰囲気と匂いに圧倒される。

 それにしても、彼らウイグル人はあの文化も習慣も大きく異なる漢族とどう折り合いをつけているのだろう。

 この点が気になったのでバザールの中でいろいろ聞いて回ったが、率直に話してくれるウイグル人はさすがにいなかった。当然だろう、見も知らぬ外国人に余計なことを話すほど彼らは暇であるはずがないからだ。

 されば、彼らの断片的な言葉の中から筆者が感じ取った独断と偏見を思いつくままに列挙してみたい。

●ウルムチは近代都市であり、市内にウイグル系の伝統的ムスリムやジハーディストが多数いるとは思えない。いるとすれば、それはウルムチ以外のカシュガルやホータンなどであろう。

●ウイグル族の多くが一部の過激派ジハーディストを支持しているとも思えない。一般のウイグル人の不満は政治的なものよりも、むしろ経済的格差や不公平感によるものだろう。

●最大の不満は漢族との不平等感である。ウイグル自治区で石油・天然ガスを開発するのはいいとしても、開発するなら現地のウイグル社会にも利益を均霑(きんてん)してほしいというのが本音だろう。

●漢族による被差別意識も小さくない。ウイグル人の大半は真面目に暮らしているのに、「イスラム国」のごとき外国の影響もあってか、漢族に「テロリスト」呼ばわりされることは我慢ができないのだろう。

●近くウイグル語による民族教育が打ち切られるとの噂もあり、現在の子供の世代になると、ウイグル地域の「漢化」が一層進む恐れがある。ウイグル族の将来については漠然とした不安がある。

 といったところではなかろうか。要するに、もともとウイグル人自体は全員が反中国でも、反共産党でもなかったのだが、北京がウイグル地域の「漢化」を進めれば進めるほど、ウイグル人の「反漢族感情」が助長されてきたのだろう。

 そうであれば、北京は今のような居丈高な政策を一日も早くやめ、自治区に進出してくる漢族と現地ウイグル族との合弁・協力企業を増やしていけばいいのに、と思わざるを得ない。

ウイグル人と中央アジア


ウルムチ市内のモスク
 ウイグル人の話すウイグル語はいわゆる「テュルク系」言語であり、近隣諸国で文化的にウイグルに最も近いのはウズベキスタン、次がトルクメニスタンだと聞いた。

 ウイグル人も以前は遊牧系だったが現在は定住しており、同じテュルク系のモスレムでありながら、遊牧民系のカザフスタンやキルギスとは心理的にも一定の距離があるらしい。

 それでも、テュルク系だから、トルコには親近感がある。ウイグル人はトルコに3か月も住めば、日常会話は不自由なく生活できるという話も聞いた。これだけでも、ウイグル人のアイデンティティが実に複雑で重層的であるかが分かるだろう。

 こんな人々を力で支配できるわけがない。内政干渉をするつもりはないが、北京はもっと真摯に彼らの声に耳を傾けるべきではなかろうか。

 おっと、もう飛行機は着陸態勢に入った。次回はキルギスのビシュケクから眺めた中国についてご報告したい。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42386



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