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20日、中国国務院の李克強(リー・カーチアン)首相とロシアのメドベージェフ首相はこのほど、第19回中国・ロシア首相定期会合を共同で主催した。写真は武漢・広州間高速鉄道。
北京・モスクワ間に高速鉄道、距離7000kmで建設費は24兆円に―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/a96146.html
2014年10月24日 9時33分
2014年10月20日、中国国務院の李克強(リー・カーチアン)首相とロシアのメドベージェフ首相はこのほど、第19回中国・ロシア首相定期会合を共同で主催した。会合では、双方が「モスクワ‐カザン」高速鉄道発展協力覚書に調印し、この高速鉄道プロジェクトを発展させ、最終的に北京へ延伸させることで合意した。この合意により、総延長が7000kmを超える高速鉄道が誕生して北京とモスクワを結ぶことになり、北京から鉄道でモスクワに行く場合、これまで6日間ほどかかっていたのが2日間に短縮されることになる。京華時報が伝えた。
メディアの分析によると、この高速鉄道の建設は中国と隣国の関連産業に相当な利益をもたらすという。また中国の西北内陸エリアの貿易上の地位を向上させ、中国製品を西アジアや欧州で販売する上での便宜をもたらし、シルクロードの復活にプラスになるというが、問題点はどこだろうか。
▼問題点1:マイナス40度の極寒に耐えられるか
同鉄道のロシア区間は緯度が非常に高い。ほとんどの部分が北温帯に属すとはいえ、鉄道は寒冷な気候で、冬が長く、亜寒帯気候に属するシベリア地域を通過しなければならず、鉄道建設の技術、設備、車両には高い要求がつきつけられる。
中国北車株式有限公司の関連部門の責任者は16日の取材に答える中で、「単に技術的な面でいえば、中国には高緯度の寒冷エリアで高速鉄道を建設・修理する能力が完全に備わっており、大連からハルビンに至る高速鉄道がそのよい例証だ。中国北車は中国国内で唯一、高緯度・寒冷エリア向け高速鉄道車両を提供する企業であり、製造する高緯度・寒冷エリア向け高速鉄道の許容最低温度はマイナス40度で、防雪密閉性、断熱保温性、空調による暖房、水系統の凍結防止などに関する技術的要求も満たしている」と話す。
▼問題点2:予算は1兆5000億元
鉄道専門家の大まかな算定によると、北京からモスクワに至る鉄道の総延長は7000kmを超え、この高速鉄道に出資するのがロシアであれ中国であれ、建設には一体どれくらいの資金が必要になるのだろうか。
先に発表された研究報告では、高速鉄道の建設コストの計算について次のような見方が示された。海外での高速鉄道の建設修理をみると、1kmあたりのコストは0.5億ドル(約53億円)に達する。中国の高速鉄道技術はコストを抑えることに成功しており、1kmあたりのコストは0.33億ドル(約35億円)だ。
7000kmを上回る新高速鉄道の建設修理コストをざっと計算すると、中国以外の国が手がける場合は3500億ドル(約37兆2000億円)以上になるが、中国が手がける場合は2300億ドル(約24兆4000億円)以上、人民元に換算すると1兆5000億元以上となる。
▼問題点3:技術と資源と引き換え
北京‐モスクワ高速鉄道が議事日程に上がっただけでなく、その他の高速鉄道数本も準備が進められている。国境を越えた高速鉄道は関係国が多く、沿線各国が建設に出資する、運営に関わるといった問題が出てくる。このため国境を越えた高速鉄道では協力をめぐる問題の解決が欠かせない。
中国工程院(工学アカデミー)の王夢恕(ワン・モンシュー)院士は取材に答える中で、「こうした国境を越えた高速鉄道の建設には原則がある。中国側が資金を出し、技術を出し、設備の建設を出し、完成後は沿線各国が運営に参加するという原則だ。この過程で、中国側は関連各国と話し合いを進め、高速鉄道の建設修理と引き換えに現地の資源を獲得することとし、そのために長期的に効果を上げる協力メカニズムを構築して、中国が資源を利用できるよう保障する」と述べた。
また王院士は、「目下計画中の国境を越えた高速鉄道数本は、こうした理念に基づいて話し合いと作業が進められている。『技術と資源との引き換え』という方法により、中国と周辺諸国との連携が進み、各国間の貿易往来がスムースになるほか、中国は自国に不足する資源の輸入が保障され、石油や天然ガスの輸入ルートの運営がスムースになる」と述べた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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