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汚職で立件の中国共産党元最高幹部 前妻の死亡事故で再捜査
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140923-00000010-pseven-cn
NEWS ポストセブン 9月23日(火)7時6分配信
中国共産党の不正捜査機関、党中央規律検査委員会から「重大な党規律違反」で審査・立件されている元党最高幹部、周永康・元党政治局常務委員(元党中央政法委員会書記)が14年前の前妻の自動車事故死に関して、事故に見せかけて殺していた可能性が出てきたことから、同委員会は周氏を殺人の疑いでも捜査することを決定した。
殺人が立件されれば、周氏は中国共産党史上、刑事罰に問われる最初の最高幹部経験者となる。ロイター通信が党高級幹部の話として伝えた。
周永康は江蘇省無錫市の西前頭村という122世帯しかない寒村の出身。小さいころから頭が良く、中学の教師の推薦で蘇州の重点中学(現蘇州中学、高校に相当)に進学。1961年、19歳で北京石油学院(現中国石油大学)勘探学部に入学。
卒業後の1967年に黒竜江省の大慶油田からの配送の要地である遼寧省にエンジニアとして配属され、石油マンとしての道を踏み出す。1970年には同省の遼河油田開発の作戦指揮部に転勤となり、副局長にまで昇進。前妻の王淑華さんとは、このころ結婚する。王さんも石油関係の仕事に就いていた。
ところが、2人は1997年に離婚する。原因は周氏の浮気といわれている。周氏は1996年に中国石油最大手の中国石油天然ガス集団の社長にまで出世しており、女性関係が派手だったらしい。周氏は1998年に国土資源大臣に就任、2000年には四川省党委書記に栄転するなど政治の世界に入り、着々と最高指導部入りの道を歩んでいく。
王さんは2000年、北京市郊外での会議の休み時間に散歩に出かけたところ、軍用のナンバープレートをつけた車にはねられ死亡した。現場は見晴らしが良く、車もそれほど走っていないところで、通常ならば、運転手が歩いている人に気づかないことはないだけに、当時からこの交通事故は、周氏による謀殺ではないかとのうわさが流れた。
身柄を拘束された運転手はすぐに釈放され、無罪放免となっている。母を慕っていた二男の周涵氏は「事故は父親の周永康が仕組んだものだ」と主張し、いまも父親である周氏とは絶縁状態で、その後、この二男の行方も分からなくなった。このため、「二男も(周氏に)謀殺された」(一部香港メディア)との憶測やうわさが絶えない。
周氏は王さんの死去1年後、28歳も年下の中国国営中央テレビ局の美人リポーター、賈暁?さんと再婚している。
いずれにしても、党中央規律検査委が14年間の王さんの交通事故を殺人事件として再捜査するということは異例中の異例だ。周氏が謀殺したとの何らかの確証がなければ、再捜査するはずはないと考えるのが普通だ。
周氏の審査・立件の本丸である汚職については、周氏の親族や石油天然ガス集団や四川省時代などの部下ら合わせて300人以上も逮捕されていることから立件は間違いない。収賄の額は9000億元(約1兆5000億円)といわれており、それだけでも死刑は免れない。
「それにも関わらず、殺人事件の立証を目指すのは周氏の悪逆非道ぶりを際立たせて、完全な有罪であることを証明することで、元最高幹部を追い込もうという習近平国家主席の思惑が働いている」と北京の党幹部筋は指摘する。
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