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習近平氏 (共同)
習政権の“制裁”か…J・チェン息子逮捕、裏にチラつく権力闘争の影
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140823/frn1408231529003-n1.htm
2014.08.23 夕刊フジ
香港の映画スター、ジャッキー・チェン(60)の息子で歌手のジェイシー・チャン容疑者(31)が中国の警察当局に麻薬使用の疑いなどで逮捕された。世界的アクション俳優の子息が犯した薬物スキャンダルは衝撃を与えたが、その裏で、習近平国家主席と江沢民元国家主席による熾烈な権力闘争の影響がチラついている。「江氏の権威失墜が、今回の逮捕劇を招いた可能性がある」(専門家)というのだ。一体どういうことなのか。
「これは何だ?」
箱に入った巻きたばこのようなものを示し、問い詰める捜査官。帽子をかぶった男性が観念したようにつぶやく。
「大麻です」
国営の中国中央テレビが19日に放送したのは、麻薬押収現場での生々しいやりとりだった。
捜査官に厳しく追及されるこの男性。北京市の警察当局が14日に麻薬使用の疑いなどで拘束したジェイシー・チャン容疑者だ。中国紙、新京報(電子版)によると、チャン容疑者が身を寄せていた北京市の住宅から大麻約100グラムを押収。同容疑者に大麻を売った中国人らも逮捕されたという。
香港紙、アップル・デイリーは、チャン容疑者が北京市の自宅で開いた麻薬パーティーに芸能関係者ら120人が参加したなどとして事情聴取を受けたとも報道した。歌手として中国芸能界で活躍していたチャン容疑者の逮捕をきっかけに、現地メディアは、中国芸能界の麻薬汚染の実態をこぞって報じ始めた。
影響は父親のジャッキー・チェンにも及んだ。事件が明るみに出た18日夜に代理人を通じ、「息子には自分がしたことに対してしかるべき責任をとってほしい」と謝罪のコメントを発表した。
ただ、今回の逮捕劇について、単なる麻薬スキャンダルではないと読み解く者もいる。
中国共産党の高級幹部の子弟「太子党」の一員でもある貿易関係者は「ジャッキーは、政権べったりの体制側の人間として知られていた。これまで数々の権力者に擦り寄ってきたのだから、自分の人脈を使って、息子のスキャンダルをもみ消すこともできたはずだが…」と首をかしげる。
ジャッキーは、胡錦濤政権時の2011年、米国で胡氏とともにオバマ米大統領主催の晩餐会に参加。最高指導部入りがささやかれていた頃の薄煕来・元重慶市党委書記=収賄罪などで無期懲役の判決=に接近し、英国留学中だった薄氏の息子の大学でのパーティーに駆け付けたこともある。
中国共産党内でのロビー活動に熱心だったにも関わらず、わが子がさらし者になるのを防げなかったことになる。
『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)の著者で評論家の宮崎正弘氏は、「ジャッキーは、香港返還前は共産党に批判的だったが、返還後に体制になびいた変節組だ。彼は、政府の諮問機関的な役割を果たす『中国人民政治協商会議』で、現役の全国委員会の委員も務めている。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)と同時期に開かれる会議で、共産党体制の正当性を宣伝するための舞台装置のようなもの。そんなバリバリの体制派であるジャッキーの息子が狙われたということは、共産党政権内のパワーバランスの変化のあおりを受けた可能性がある」と指摘する。
習近平政権は、現在、「反腐運動」と銘打った腐敗撲滅キャンペーンを展開している。「ハエも虎もたたく」として、地方役人から党の大幹部まであらゆる既得権にメスを入れている。
その最大のターゲットに据えているのが、「上海閥」を牛耳って党内に穏然たる影響力を持つ江沢民元国家主席だ。
先月には、「上海閥」の大物である周永康・前政治局常務委員が失脚したが、今回の逮捕劇の裏にも、習政権が敷く「江沢民包囲網」の影が見え隠れする。
「香港出身のジャッキーは江氏と近い関係にあり、ジャッキーだけでなく香港系の財閥の多くは江氏と昵懇(じっこん)の仲だ。香港最大財閥『長江実業グループ』会長の李嘉誠氏は特に江氏と懇意だった。その李氏は習近平体制になった途端、中国大陸から投資マネーを大量に引き揚げている。江氏の影響力低下を見越してリスク回避を図ったのは明らかだ。逆にジャッキーは、江氏の威光が陰ったことで手を出されたのではないか」(先の宮崎氏)
果たして真相は…。
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