http://www.asyura2.com/14/china4/msg/602.html
Tweet |
中国「高級官僚2万人」のために存在する「食品特別供給センター」〈週刊新潮〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140813-00010003-shincho-cn
週刊新潮」2014年8月7日号
「君がどんなものを食べているか言ってみたまえ。どんな人間かを言ってみせよう」(ブリア・サヴァラン)。よしんば、このフランスの大食通にこう迫られたとて、北京に集まる無慮(むりょ)2万の高級官僚が口を割ることはない。何せ彼らは、庶民の食卓にはのぼらない、ことに貴重で安全な食物をこっそり口にしているのだ。そして、その食材を管理するのが、「食品特別供給センター(特供)」である。
***
1949年の建国以来、中国では、指導者に対して食材が“特別提供”されてきた歴史がある。わけても故郷である湖南省・長沙の鮮魚を好んだ毛沢東は、これを専用機で毎週のように空輸させていたという。
爾来(じらい)、あくまで属人的だったこの仕組みが、国家機関として確立されたのは、2005年4月のこと。当時、化学肥料まみれとなった農作物や過剰に成長ホルモンを投与された家畜、そして水質汚染が猖獗(しょうけつ)し、社会問題化していた。
「そういった汚染食物から高官の健康を守る目的で、この組織は作られました。様々な約束事をクリアした農場や放牧場だけが、特供の指定を受けることができるのです」
と解説するのは、さる全国紙の中国特派員である。
「野菜も家畜も、自然環境での生育・飼育が絶対条件。また、遺伝子組み換え技術の応用はおろか、農薬の使用さえ認められない。1項目でも基準以下だと、指定を外されるのです」
差し当たって、遼寧省の米、湖北省の水産物、雲南省の茶葉、内モンゴルの牛・羊肉が、厳しい審査を潜り抜けて“特供御用達”となり、官僚の美食を支える。
■安全な食べ物といえば
施設はそれぞれ2メートルの鉄柵で囲まれ、出入口には警備員が常駐している。一般人は近づくことができず、それとは対照的に、高官を乗せた黒塗りの車が時折滑り込み、品定めをしていくこともあるのだ。
「環境保護区に指定される北京郊外の西山なる地区にも、高級官僚専用の野菜や果物の生産基地があります。大都市といえばPM2・5ですが、そこはうんと空気が澄んでいましたね」(在北京のジャーナリスト)
むろん、こうした“ユートピア”の存在は、拡大する格差に喘ぐ庶民の手前、積極的に喧伝されることはなかった。
「ともすれば、彼らがたきつけられ、暴動を起こしかねない。それゆえ当局は、組織に関する報道を厳しく検閲しています」
と、ジャーナリストの高口康太氏が指摘するように、内外のメディアが何かにつけてスクープしても、政府は特供の存在を否定し続けたのだった。
それが、あにはからんや、今回の摘発により、
〈偉い人は、食品安全の問題に関心がない。彼らは特供食品を食べているから〉
〈中国で安全な食べ物といえば、特供食品だけだ!〉
などと、ウェブ上では、民衆の憤怒の声が、いや増しに高まっているのだ。
瓢箪(ひょうたん)から駒のような話だが、早晩、高官が吐露せねばならぬ日がやってくるはずだ。どんなものを食べているか、を。
「特集 中国から来る『汚染・腐敗』食材から身を守れ!」より
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。