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2012年11月の共産党大会で揃い踏みした(左から)胡錦濤、習近平、江沢民の各氏。表情は穏やかだが熾烈な権力闘争を演じている(ロイター)
習主席を背後で操る黒幕の正体とは… 中国「仁義なき抗争」に突入
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140731/frn1407311820006-n1.htm
2014.07.31 夕刊フジ
習近平国家主席率いる中国が「仁義なき戦い」に突入した。最高指導部メンバーだった周永康・前政治局常務委員の失脚にまで発展した権力闘争を背後で操っているのは、胡錦濤前国家主席だというのだ。専門家は胡氏の狙いについて、「周氏の後見人である江沢民元国家主席一派の追い落とし」と指摘。その先には「習氏の失脚」も見据えているという。ベールに包まれた中国権力の奥の院で、何が起きているのか。
香港フェニックステレビは30日、中国当局が、周氏本人と家族から900億元(約1兆5000億円)相当の財産を押収したと報道した。「石油閥のドン」として腐敗にまみれた実態をうかがわせるエピソードだ。
だが、今回の失脚劇が単なる汚職事件だと見る向きはほとんどない。
周氏は、江氏率いる上海閥(江沢民派)の重鎮。すでに党籍剥奪された徐才厚・前中央軍事委員会副主席も、制服組トップとして軍部における江氏の代理人的存在だった。同じく江沢民派の郭伯雄・元軍事委副主席の息子も軍の規律検査部門に連行されたと報じられた。
つまり、一連の反腐敗キャンペーンは、隠然たる影響力を持つ江沢民派を潰し、習近平体制の権力基盤を固めるための政局−というわけだ。1980年代後半まで血で血を洗う抗争を展開していた中国指導部だけに、国民の関心も高まっている。
中国版のツイッター「微博(ウェイボ)」では、中国のVIPを診察する北京の人民解放軍総医院(301病院)で、江氏が揮毫(きごう)した看板が29日に取り外されたとの噂が出回っているほか、息子を連行された郭氏が女装して上海の空港から国外逃亡を図ったとの説まで浮上している。
国家主席に就任して2年にも満たない習氏が、ここまで大規模な権力闘争を仕掛けた理由は何か。
中国事情に精通する評論家の石平氏は「背後にいるのは胡錦濤氏だ。胡氏は国家主席在任中に江沢民派からいやがらせを受けた恨みがある。警察・治安に影響力がある周永康氏も、軍を握っていた徐才厚氏や郭伯雄氏も現役を引退した。胡氏はこれをチャンスとみて、習氏をけしかけて江沢民派を追い落とさせている」と分析する。
胡氏といえば、改革志向が強い「中国共産主義青年団(共青団)」出身者で構成するグループ(団派)のリーダー。共産党高級幹部の子弟らの「太子党」を権力基盤とする習氏とは相いれない立場だが、江沢民派の影響力をそぐため「敵の敵は味方」とばかりに手を握ったということか。
しかし、江沢民派つぶしに成功すれば、次は太子党と団派の抗争が勃発する可能性もある。
これに備えてか、習政権は6月、胡氏の腹心である令計画・党中央統一戦線部長の兄、令政策氏を「重大な規律違反」のかどで公職から解任している。令計画氏は、息子が高速道路でフェラーリを酒酔い運転中に事故に遭い、女性2人とともに死亡したスキャンダルを抱えている。習氏は江沢民派攻撃を続ける一方、団派への牽制も忘れていないのだ。
前出の石平氏は「胡錦濤氏としては、令計画氏を早く切り捨てたいから、かえって好都合だ」と述べ、こう続ける。
「胡氏の最終的な狙いは習氏の失脚だ。習氏は『賄賂もダメ、愛人もダメ』という反腐敗キャンペーンの先頭に立ったことで、軍部の恨みを買っている。民族問題や対外関係もうまくいっておらず、習氏に混乱の責任を取らせて院政を敷こうとしているのではないか」
太子党、団派、江沢民派が入り乱れて主導権争いを繰り広げる光景は、まさに「21世紀版三国志」といえる。
習氏はこの争いを勝ち抜き、中国共産党トップに君臨し続けるのか。それとも、過去のトップのように失脚の憂き目に遭うのか。周氏の失脚劇は、長い戦いの始まりといえそうだ。
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