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カネと腕力では世界の尊敬を勝ち取れないと気付いてほしい〔PHOTO〕gettyimages
ああ、かわいそうな中国世界中からこんなに嫌われて 「成り上がり者」の無礼な振る舞いに、エリザベス女王も呆れ果てた
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39806
2014年07月15日(火) 週刊現代 :現代ビジネス
女王に会わせないとドタキャンするぞと脅したり、出場もできないW杯の試合時間を変更させようとしたり、「成金国家」の振る舞いに世界中が呆れ顔。こんな隣国、まともに相手にしても仕方がない……。
■常識外の難癖をつける
「英国は狭量でケチ、偏見に満ちた『沈みゆく帝国』にすぎない」
6月16日、中国の李克強首相が英国を訪問した。だがその翌17日、中国で最も読まれている新聞である、共産党系の国際紙『環球時報』が、このように英国のことをこき下ろした。トップ級の外交が行われているさなかに掲載するには、まったく不適切な内容だ。
李首相訪英の裏側で、いったい何が起きていたのだろうか?
李克強は天然ガス買い入れやロンドン市場での人民元取り扱いの拡大など、邦貨で3兆円規模の巨額の商談をかかえて訪英していた。ところが、せっかく中国が多くの「土産」を抱えてきたのに、英国側の対応が充分に丁重でなかったとへそを曲げたらしいのだ。
英経済紙フィナンシャル・タイムズは、今回の混乱の原因を次のように分析している。
「李克強はロンドンを訪れるにあたり、数十億ポンド規模の貿易・投資契約を発表する国家のトップにふさわしい歓待を受けるつもりでいた。ところが、英国政府が用意したヒースロー空港での出迎え計画の中身を見てみると、レッドカーペットが短すぎた。そこで中国政府は『飛行機からVIP待合室まで敷かれるカーペットが3m足りない』と苦情を申し入れた。この申し入れを受けた英キャメロン首相の首席補佐官は、『心配すべきことはもっと他にあるだろう』と取り合わなかったという」
カーペットの長さがたった3m足りないというだけで、ごねられた英国の官邸スタッフはたまったものではない。
実は中国側は、訪英前にも「エリザベス女王が李首相との面会に応じないのならば、英国訪問を取り消す」と脅していた。その背景には、ここのところ習近平国家主席の陰に隠れて、存在感を示せない李克強の「なんとしても女王と面会し、習近平との広がった差を挽回したい」という思いがあったと言われる。他国の政治家の権力闘争のために、伝統ある王室を「人質」に取られた英国人たちは憤懣やるかたない様子だ。
■すぐ歴史問題を持ち出す
「われわれは、新たな『世界の支配者』に額ずいた。かわいそうな女王陛下は、中国の首相のもてなしを強要されたのだ」(デイリー・メール紙)
「女王は、李克強が生まれる前から玉座についている。臣民からどのように愛と忠誠を捧げられているのか。どうすれば誰にも疑問をさしはさまれずに、王位を継承させられるのか―中国の首相はそれを知りたかったのだろう。なにせ、この国が海外に向けて発信できる『ソフトパワー』といえば、パンダと雑技団、それにプロパガンダぐらいしかないのだから」(BBCのウェブサイト)
英国有力紙の記者は、呆れ顔でこう語る。
「外交というのは国益のぶつかりあいでもあるので、水面下でさまざまな激しい応酬があるのは当然のことです。しかし、今回の中国のやり方はあまりに稚拙で乱暴。外交儀礼以前の問題です。
実は昨年末もキャメロン首相が訪中した際、李首相とのディナーをドタキャンされました。カネをちらつかせれば、何でも思い通りになるという礼を失したやり方に、英国政府関係者たちは頭を抱えていますよ。今回は経済関係の強化という実利がはっきりしていたので、表面上はとりつくろっていましたが、腹の底では完全に中国人を『成金』扱いしています」
言うまでもなく日本も、尖閣問題をはじめとする外交問題で隣国のやり口に悩まされてきた。とりわけこの数年で、両国間の反日・嫌中ムードはすっかり定着してしまった。しかし「中国の横暴で無礼なやり方にいちいち目くじらを立てていたら、身が持たない」と前出の英国紙記者は語る。
「日本も経験していることだと思いますが、なにか思い通りにならないことが出てくると歴史問題を持ち出して、いろいろな難癖をつけてくるのが中国の常套手段です。中国の学校では、かつて英国が行った植民地支配や阿片戦争のせいで、国の発展が大きく遅れたと教育しています。現在のチベットやウイグルで起きている共産党政権による弾圧を知らない子供でも、大昔の英国人の残虐行為についてはすらすら話せるのですから、困ったものです。
結局、中国は民主主義や自由という観念を持たない別の文明の国だと割り切るしかないと思いますよ」
中国の態度に眉をひそめているのは英国だけではない。今年2月のソチ五輪では、あのプーチン大統領すらも、中国の強引さに手を焼いていたという。
「2月7日にオリンピックの開会式が行われたのですが、習近平が『なんとしても各国の代表に先駆けて、一番にプーチンと会談したい』とゴリ押ししたのです。
プーチンはテロ警備の視察でスケジュールが一杯だったので、開会式で顔を合わせればいいと考えていたのですが、習近平は『それでは他の国の元首たちと同列になるからいやだ。自分だけ特別扱いしてほしい』とごねて、結局、開会式の前日にテロ警備の現場に乗り込んで強引にプーチンとのツーショットを写真に撮らせました。それを見ると習近平は満面の笑みを浮かべていますが、プーチンの笑顔はひきつっていますよ」(日本の外務省関係者)
■ぜったいに謝らない
英国やロシアといった大国が相手でも、この横柄な態度なのだから、中国が莫大な投資をしているアフリカに行けば、まさに傍若無人の振る舞いだ。
「'12年に中国が150億円出資して、エチオピアのアディスアベバにアフリカ連合本部ビルが完成しました。落成式典には共産党ナンバー4の賈慶林が訪れ、これ見よがしに巨大な『金色の鍵』を渡して顰蹙を買いました。まるで『このビルを建ててやったのはわれわれなのだ』と誇示するようでしたからね。
しかもビル内部のさまざまな表示がすべて中国語で書かれていて、建物内で『迷子』が続出した。さすがに困って、あわてて英語表記を加えたそうです」(前出の外務省関係者)
中国は、欧米諸国が援助を尻込みするような独裁政権に対しても資金援助を惜しまず、その見返りに石油や鉱物などの天然資源を手に入れてきた。今年5月にエチオピアを訪れた李克強は、アフリカ全土に中国製の鉄道網をはりめぐらせるという壮大な構想を発表している。だが、現地の人々の目は冷たい。ガーナ人のエンジニアは語る。
「中国人は他人の知識や技術を平然と盗んで商売をします。何でもカネで解決しようとするし、汚職まみれ。彼らがアフリカに進出してきて、恩恵を受けているのはワイロを受け取る政府の高官ばかりです。これでは植民地時代となにも変わりませんよ」
すっかり経済大国としての自信をつけた中国は、「経済の次は文化だ」と意気込んでいる。例えば、政府の肝煎りで'11年に始まった北京国際映画祭だ。しかし、その運営方法はとても「文化国家」とは言えないような代物だという。北京のフランス大使館関係者はこう嘆く。
「中国政府が多額のおカネを出して、世界中からスターや映画人を呼び寄せるのですが、肝心の映画作品に関しては無頓着。開催前日になってもどのような作品がどこの映画館で上映されるかもわからない。
結局、彼らは開会式にキアヌ・リーブスやキャメロン・ディアスのようなセレブを呼んで、派手な演出をしたいだけなんです。『どうだ。我々もカンヌ映画祭みたいなイベントをできるんだぞ』と見せつけたいのでしょう。しかし、現場には映画人も観客も評論家も不在で、とても映画という文化を大切にしているとは思えません」
昨年、映画祭に招待されて北京を訪れたフランス人映画監督リュック・ベッソンは苦笑交じりで、日本人の映画関係者にこう打ち明けた。
「ホテルに到着しても、映画祭のテーマや進行について何一つ説明がない。現場はかなり混乱しているようでしたが、スタッフはそれについて申し訳なさそうにするでもなく、のらりくらりとしていました。『人に謝る』という習慣がないのでしょう。
あまりに退屈なので、散歩でもしようとすると、あわてて止められて、自由に外出もできない。ホテルは豪華で快適でしたが、『VIP待遇の囚人』になった気分でしたね」
現在開催中のサッカーのワールドカップでも、中国は大国としての存在感を示そうと必死だ。
「中国中央テレビ(CCTV)は300億円とも言われる放映権料を支払っており、FIFAにとってもお得意様なので、すっかりスポンサー気取りです。図に乗ったCCTVが『試合時間を中国の時間帯に合わせろ』とFIFAに要求したのですが、『中国チームは出場もしていないのに』と一蹴されました。
応援する自国チームがない中国メディアは、『すでに中国はブラジル大会に出場している。シュラスコ(ブラジルのバーベキュー)を焼くオーブンも、会場で配られるコンドームも全部中国製なのだ!』などと、虚しいコメントをくり返しています」(大手広告代理店関係者)
外交や文化イベントといった大きな舞台でなくても、中国人の傲慢な振る舞いは、いたるところで顰蹙を買っている。
とりわけ、同じ中国語文化圏でありながら、香港や台湾の人たちが大陸からやってくる観光客に対して向ける目には冷たいものがあるようだ。
今年4月、香港で起きたちょっとした事件が、中国のインターネット上で大きな話題になった。その事件とは以下のようなものだ。
香港の繁華街・旺角の道の真ん中で、中国本土からやってきた観光客が子供にオシッコをさせた。それを見咎めた香港人が現場の写真を撮ろうとすると、子供の親たちが怒ってつかみかかり、仲裁に入った人にまで暴力を振るい、警察沙汰になった。
■そこはトイレじゃない!
撮られた写真は中国版ツイッターの微博で瞬く間に広がり、さまざまな意見が寄せられた。「どうしてもトイレが見つからないならば、隠れて隅っこでするべきだ」と親を批判した中国人に対して、逆に「香港の犬」などと非難が殺到するなど、両陣営の「ののしり合い」は「文化戦争」の様相を呈した。しまいには前出の国際紙『環球時報』までが論戦に乗り出し、「香港市民は非常に神経質だ」と非難したほどだった。
同様の事件は、台湾でも起きている。昨年、高雄国際空港で、中国人が公衆の面前で子供に大便をさせたのだ。台湾で観光ガイドを務める陳惠芳さん(仮名)は語る。
「空港ですから、ほんの2~3分も歩けばトイレがあるというのに、呆れてモノも言えません。
故宮博物院でも、Tシャツを腹の上までまくり上げて、脱いだ靴でバタバタ体を扇ぎながら、ハダシで『芸術鑑賞』している観光客が多いので、よく注意されています。中国人観光客はツアーの途中でも『あなたの家の電気代はいくら?』『この仕事は儲かるの?』と、くだらない質問ばかりしてくるので、ガイドのあいだでの評判は最悪ですね」
ノンフィクション・ライターの安田峰俊氏は、「さすがの中国政府も観光客のマナーを改善しようと動き始めた」と語る。
「海外旅行に出かける人のために基本的なマナーブックを作って、啓蒙に努めています。しかし、その内容が、『おはよう・ありがとう・すみません・どうぞ、といった丁寧な言葉を使いましょう』とか、『ところ構わず大便をしたり、人前で鼻をほじるのはやめましょう』、『ホテルの電気湯沸かし器で即席ラーメンを作ってはいけません』など、本当に低レベルなもので唖然とします」
庶民がそのレベルだから、国のトップも無礼なのか、あるいはその逆なのか―ともあれ、世界中から白眼視されている隣人の言動にいちいち腹を立てても仕方がない。世界第2位の経済大国として「衣食は足りて」いるようだが、「礼節を知る」にはまだまだ時間がかかりそうだ。
「週刊現代」20014年7月12日号より
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