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2014年07月07日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆中国共産党1党独裁北京政府が、「体制末期の症状」を示し始めている。2014年5月28日夜、中国山東招遠市のマクドナルド店内で、カルト教団「全能神」(東方閃電、実際神)6人の信徒が伝教拒否の女性客を殴り殺したいわゆる「山東招遠カルト殺人事件」が発生。このとき、当時店内にいた目撃者が撮ったビデオが、ネットを通して全土に流れ、大衝撃を与えた。
犯人グループ6人のリーダーは、女性の体のなかに憑りついている「悪魔」を追い出すと払おうと、「てめえは悪魔だ!鬼だ!永遠に地獄に落ちればよい」などと叫びながら、懸命に命乞いしている女性を椅子と金属パイプで殴り続けた。そのうえ、犯人グループ女性は、「てめえらも死にてぇのか!」「来るなら殺すぞ!」などと周りの人々に脅しをかけ、止めに入った店員を小突き回した。殴り続けられた女性は、病院に運ばれたが死亡したという。
全能神(創始者は趙維山)は1970年代末に、中国のキリスト教系新興宗教である。米国から中国に入ってきた教団から派生、1991年にキリスト教の一派として黒竜江省にて誕生した。全能神は、中国共産党を「巨大な赤い龍」と呼んで、1党独裁北京政府を打倒して、新国家を樹立すると主張している。
このため、北京政府は2000年、「全能神は邪教だ」と認定し、本格的な弾圧に乗り出している。しかし、全能神は、以前から中国で勢力を張っている新宗教「法輪功」(創始者は、李洪志)よりも強い組織力を誇っている。一旦入信すると、脱会するのは難しいと言われている。しかし、信者になれば金銭をもらえることから、貧富の格差が広がっている社会的背景に、中国で信者を増やし勢力を拡大し続けているという。
◆法輪功は、北京政府による苛烈な弾圧を受けてきた。江沢民国家主席が1999年7月20日、公に法輪功学習者への弾圧を開始した。「中南海事件」が発端だった。1999年4月25日、中国・北京市内の「北京政府」の中枢部「中南海」周辺で、法輪功学習者約1万人が組織的に集結、中南海を包囲し、座り込み、中国政府に抗議などの示威運動を行った。江沢民国家主席は、「これを放置しておくと、共産党を支持者を凌駕するようになり、体制が崩壊する」と危機感を強めたのである。
苛烈な弾圧により死亡した法輪功のメンバーは、これまでに3397人に達しているという調査結果もある。このため、国連の専門機関は、北京政府に対して、弾圧を止めるよう警告し、詳細な調査を行うよう要求し続けており、米国連邦議会が2011年、迫害停止を求める605号決議案を可決している。
◆しかし、中国共産党1党独裁北京政府と「全能神、法輪功」の対立構図は、「マルクス、レーニン、毛沢東」という「宗教化している共産主義イデオロギー」VS「新興宗教」といういわば「宗教戦争」の様相を示している。言い換えれば、「富と権力を独占し腐敗した中国共産党」VS「貧しい大多数の人民」という新しい「階級闘争」でもある。貧しい大多数の人民は、夢も希望も持てない厳しい生活苦のなかで、「新興宗教やカルト」に「せめてもの救い」を求めている。要するに「命以外に失う物がなにもない人民」の強さが、信仰心の強さの源泉になっている。
中国は、有史以来、政権が崩壊期を迎えると必ずと言っていいほど、新しい宗教団体や組織が増殖して、政権を揺さぶり始める。
古くは、中国後漢末期の184年に太平道の教祖・張角が起こした農民反乱「黄巾の乱」は、後漢の衰退を招き、三国時代に移る一つの契機となった。農民たちは、目印として黄巾と呼ばれる黄色い頭巾を頭に巻いていた。小説『三国志演義』では反乱軍を「黄巾賊」と呼んでいる。
近くは、清朝末期の1850年の「太平天国の乱」である。洪秀全を天王とし、キリスト教の信仰を紐帯とした組織太平天国による大規模な反乱であった。これが清朝崩壊の原動力となった。
そしていま、中国共産党1党独裁の中華人民共和国は、「人民」ではなく、「汚職共産党員」の共和国と化し、「全能神、法輪功」によって大規模な反乱を招こうとしている。
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