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「日米分断」失敗 焦る習氏、強硬姿勢を転換 太田氏ら要人の訪中活発化
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140626/frn1406261148003-n1.htm
2014.06.26 夕刊フジ
【北京=矢板明夫】一昨年秋の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化を受けて、1年半以上中断していた日中間の要人往来が、再び活発化し始めた。高村正彦自民党副総裁や、吉田忠智社民党党首らが相次いで北京を訪れたほか、26日からは太田昭宏国土交通相が訪中し、複数の閣僚と会談する予定だ。この時期に一連の日中対話が実現した背景には、日米分断を狙った習近平国家主席主導の外交が失敗に終わり、軌道修正を余儀なくされた中国側の事情があるようだ。
日中関係筋によると、太田氏は楊伝堂交通運輸相らとの間で、海難共同救助のほか、尖閣周辺海域に頻繁に侵入する中国公船に関し交渉する可能性もあるという。「今回の対話は結果が伴わなくても大きな意味がある」(同筋)とされる。
安倍晋三政権による対話呼びかけを拒否し続けてきた中国側が態度を軟化させたのは5月に入ってから。
中国外交関係者はその理由について、オバマ米大統領が4月末に訪日し、「尖閣諸島が日米安全保障条約の適用対象である」と米大統領として初めて明言したことが大きいと解説する。同関係者によると、習主席ら対日強硬派はオバマ発言に大きな衝撃を受けたという。習政権がそれまで、歴史問題などでの“対日共闘”を米国に呼びかけるなど、大きな外交課題として取り組んできた「日米分断」が奏功しなかったことが明らかになったためだ。
これ以上、日本に高圧的な態度を取り続けると、東シナ海で米軍と直接対決する場面が増える恐れがあり、中国共産党内の改革派から「早急な対日関係改善」を求める声が高まったという。日本からの投資や技術を熱望する経済界もこれに同調し、大きな圧力となったようだ。
習主席に対し、11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に、安倍首相と会談するよう求める声も党内で大きくなっており、「APECまでに、安倍政権から少しでも譲歩を引き出したい習主席とその周辺は、かなり焦っている」(共産党筋)という。
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