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6日、浙江大学の唐睿康教授が率いる研究チームはこのほど、「細胞に服を着せる」という手段を開発した。これによって「万能血」を作り出せば、血液型を合わせなくても、すべての患者に輸血できるようになる。写真は瀋陽の献血活動。
中国人科学者が「万能血」を開発、異なる血液型でも輸血が可能に―中国紙
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140609-00000013-rcdc-cn
Record China 6月9日(月)8時20分配信
2014年6月6日、輸血する場合もされる場合も同じ血液型でなければならない。これは私たちの暮らしの常識だ。浙江大学の唐睿康(タン・ルイカン)教授が率いる研究チームは、「細胞に服を着せる」という手段を開発した。これによって「万能血」を作り出せば、血液型を合わせなくても、すべての患者に輸血できるようになる。この研究結果はイギリス化学会の学術誌(電子版)に掲載された。人民日報が伝えた。
科学の常識によると、人の血液型は赤血球の表面にあるタンパク抗原によって決まる。A型の赤血球の表面にはA抗原、B型にはB抗原が存在する。輸血の際、患者の血液中の抗体が提供者の赤血球の抗原を識別する。血液型が合わない場合は、抗体はこの血を「外来種」として定義付け、攻撃を仕掛ける。これによって致命的な結果がもたらされるのだ。
科学者はこれまで、「万能血」を作る方法を模索してきた。これは輸血、特に緊急時の珍しい血液型の輸血にとって、非常に重要な意味を持つ。英エディンバラ大学の科学者はかつて、体内の幹細胞を遺伝子技術により体外で培養し、「万能血」を得るという提案を行った。これは理論上は実現可能だが、費用が高くつく。
唐教授のチームは6年前、卵の殻が中身を守ることからひらめきを得て、細胞に服を着せるという方法を発明した。実験室内で「殻」を持つ細胞を作り、異なる機能と特性を細胞に与える。このやり方を赤血球の改造に用いれば、細胞表面の抗原が察知されない「万能血」を作ることができる。
この研究は臨床応用の将来性を示したが、唐教授は「現時点では一つの技術的手段に過ぎず、臨床応用するためには、動物実験と臨床前の実験を行う必要がある」と述べた。
専門家は「緊急時にスムーズに輸血できるよう、もしくは珍しい血液型のストック不足を補うため万能血を大量に確保すれば、医療衛生にとって価値ある資源となる。現在の研究はABO型のみで、今後は珍しいRhD型の研究を実施する必要がある」と語った。(提供/人民網日本語版・翻訳/YH・編集/TF)
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