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【売春大陸中国】「掃黄」の後遺症 賃貸相場急落、愛人契約も標的「部屋ごと解約」
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140606/frn1406060830001-n1.htm
2014.06.06 夕刊フジ
★(3)
習近平政権が官民癒着の一掃の一環として、広東省東莞(ドンガン)市の性風俗店を2月初旬に一斉摘発した。売買春は中国で最高、死刑にも処せられる重罪だが、東莞市では警察、業者間の賄賂の横行で長らくお目こぼしが続いていた。そこにメスを入れた習政権だったが、意外な後遺症に頭を抱えることになる。ジャーナリスト、奥窪優木氏による現地リポート第3弾−。
「いい物件ありますよ。ぜひ中に入ってお話しさせてください」
東莞市内の不動産業者の店舗に張り出されていた物件情報を眺めていると、中から女性従業員が飛んで出てきた。契約する気など毛頭なく、立ち去ろうとする筆者の背中にも彼女は声をかけ続けていた。
その後、筆者は別の複数の不動産業者でも同じような体験をした。
そんな彼らの必死さの背景には、不動産市場の供給過剰があるようだ。2月初旬に大規模な掃黄(サオファン=性風俗摘発)が行われて以降、同市の繁華街に出現したシャッター通りの例を見ても、周辺産業の不振が要因の1つである。
「これまで上昇基調にあったテナント料相場が、掃黄をきっかけにぴたりと止まった」と話すのは、日本料理店を経営の日本人男性(42)だ。
「うちの店の物件オーナーも、長らくテナント料アップを要求していたが、何も言わなくなった。中国人特有の強気さで、物件オーナーの多くはまだテナント料を下げこそしていないものの、街の景気が停滞するなか、以前と同額を払う借り手はいないでしょう。契約成立ベースで見れば相場はすでに下がっているはず」
住宅用物件では、如実に賃貸相場が下落している。
地元メディアによると、掃黄から10日余りの間に、最低約2万円だった同市の2DKの月家賃相場は1万2000円ほどに低下。さらに最低約1万2000円からだったワンルームは、半額にまで値下がりしているという。出稼ぎに来ていた風俗嬢たちが同市から撤退したことにより、空室率が上昇したことが原因であるとみられている。
現地メーカー勤務の日本人男性(34)は、さらにもう1つの理由を明かす。
「この街には、お気に入りの風俗嬢やホステスを愛人として囲ってしまう男性も少なくなかった。しかし今回の掃黄は、愛人契約までを取り締まりの対象としていて、これまでマンションに囲っていた女性を『解約』する男性も続出しているんです。男女の同居の場合、婚姻証明書を確認するように警察からマンション側に通達が出ているという話もあり、『愛人マンション』として知られた物件の多くは、空室率が上昇している。たまらず売却を希望するオーナーもいるようですが、なかなか買い手は付かないようです」
果たして掃黄の号令を出した習政権は、不動産バブル崩壊のリスクまで計算に入れていたのだろうか。中国経済を陰で支えてきた性風俗産業をないがしろにした報いなのかもしれない。 =つづく
■奥窪優木(おくくぼ・ゆうき) 1980年、愛媛県生まれ。上智大経済学部卒。2004年に渡米、出版社・新聞社勤務を経てフリーに。07年から中国・広州で取材活動を開始。08年に帰国し、中国の社会問題を週刊誌などで執筆中。著書に『中国「猛毒食品」に殺される』(扶桑社)、『中華バカ事件簿』(同)など。
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