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人民解放軍、ベトナムとの武力衝突見越して準備 習政権は軍を掌握しきれず…(ZAKZAK)
http://www.asyura2.com/14/china4/msg/284.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 5 月 30 日 19:10:15: igsppGRN/E9PQ
 

13日に公開されたベトナム沿岸警備隊の船(手前)に体当たりする中国海警局の艦船(同警備隊提供・共同)


人民解放軍、ベトナムとの武力衝突見越して準備 習政権は軍を掌握しきれず…
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140530/frn1405301820006-n1.htm
2014.05.30 夕刊フジ


 習近平国家主席率いる中国が南シナ海で暴走している。西沙(パラセル)諸島近海でベトナムとの海上バトルが激化。中国人民解放軍(中国軍)が、ベトナム軍との武力衝突を見越して準備を進めている形跡もあり、緊迫した状況が続いている。国際社会のルールを無視する暴挙は、沖縄県・尖閣諸島での挑発行動とも重なる。専門家は利益優先で暴走する軍と、それを掌握しきれていない習氏の危うさを要因に挙げる。

 豊富な天然資源が眠る南シナ海で、中国とベトナムのつばぜり合いが続いている。

 ベトナム漁業監視部隊は28日、西沙諸島付近にある中国の石油掘削施設への接近を試みたベトナム船に中国船が体当たりし、ベトナム船が軽い損傷を受けたと発表した。

 ベトナム側によると、中国は軍の艦船7隻に加え、海警局の船36隻を含む約120隻を展開。同日朝には、中国船によるベトナム船への放水もあったという。

 「中国による挑発行動は日に日にエスカレートしている。放水や船の体当たりだけではない。中国船がベトナム漁船に照明弾を発射したり、漁船に横付けして乗組員を袋だたきにしたり。中国側の攻撃で、ベトナム船が沈没する事態にもなった」(外交関係者)

 中国は、今回の石油掘削について、国有企業「中国海洋石油」によるプロジェクトとしている。だが、事業の一環というのは表向きで、背後に中国軍が控えているのは明らかだ。現地に軍艦が派遣されたほか、上空に偵察機やヘリが展開しているのも確認されている。

 『日米中アジア開戦』(文春新書)などの著書がある中国の民主活動家・陳破空氏は「ベトナム漁船を取り囲む中国漁船も軍が送り出したものであることは間違いない。乗組員のほとんどは、一般市民に偽装した『便衣兵』で、派遣された『海警局』も実態は軍隊の延長だ」と解説する。

 昨年7月に国家海洋局を再編する形で発足した海警局は、公安部の影響下にある組織で、銃器で武装した「第2の海軍」と称されている。

 一触即発の緊張が続く西沙諸島では今後、事態が深刻化する危険があるという。

 『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)の著書で知られるジャーナリストの富坂聰氏は「南シナ海での権益拡大は、胡錦濤政権時代から企図してきたこと。中国政府は一歩も引かない構えだ。ベトナムの出方次第では、大規模な武力衝突に発展する事態もありうる」と危ぶむ。

 実際、今回の事態に絡んで気になる動きがあった。

 中国の内情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「ベトナム国内で起きた反中暴動の直後、中国陸軍が中越国境に部隊を配備した情報がある。18日から19日にかけて中国当局がチャーター便を出して7000人の駐越中国人を国外に脱出させた。有事を見越しての行動であるのは明らかだ」と語る。

 開戦となれば、中国軍は、西南海域の防衛にあたる南海艦隊を派遣する公算が大きい。広東省湛江市の軍港から駆逐艦やフリゲート艦が出動し、軍備で劣るベトナム軍を一気に制圧する構えだ。

 尖閣諸島をめぐっては、海警局所属の船舶を中心に何度も領海を侵犯し、5月24日には、中国の戦闘機が、東シナ海中央部の日本の防空識別圏で、自衛隊機に異常接近した。

 東シナ海と南シナ海の双方で、中国は挑発行為を繰り返し、日本やベトナムが、挑発に乗ってくるのを待っているかにみえる。軍事攻撃の口実を得るためだ。

 ただ、習氏率いる中国は一枚岩ではなくバラバラだという観測もある。先の陳氏がこう明かす。

 「軍は、周辺国との衝突をあおることで、毎年2ケタの軍事費増加を維持することもできる。石油掘削も軍部の新たな権益づくりという意味合いがある。習氏は習氏で、軍部の腐敗を一掃する政策を進めているが、実は、軍内部の(習氏に対する)反対勢力を排除し、自分の腹心を抜擢し、軍権を固めるのが目的だ。現在も権力闘争は続いている」

 軍事費の増加しか考えない軍が暴走し、利益集団である軍を掌握するために習氏が躍起になっているかのような構図。言い換えれば、いまだに軍を掌握できていないために、習氏は先走る軍をコントロールできずにいるともいえる。

 日本とベトナム双方での蛮行は、図らずも、習政権の不安定さをさらけ出している。


 

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