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中国長老が汚職撲滅に「待った」:江沢民と胡錦濤の両氏:周永康元政治局常務委員に縄を掛けるかどうかのせめぎ合い
http://www.asyura2.com/14/china4/msg/132.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 4 月 10 日 19:41:06: Mo7ApAlflbQ6s
 


 中国国民に知れ渡った問題だから、縄を掛けるしかないでしょ!
 ここまできて、裏でお咎めだが表立ってのお咎めはナシで済ませば、習主席の威信はガタガタになってしまうだろう。

 最高指導部経験者には縄を掛けないというのなら、はじめから周永康元政治局常務委員は裏で処理し、表に出さない用にしなければダメでしょ!

 こんな記事が出たのならなおさらだね。

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『ニューズウィーク日本版』2014−4・15
P.20

「中国長老が汚職撲滅に「待った」

 中国の習近平国家主席が就任以来、重点課題に据えてきた汚職撲滅。存命中の2人の元主席がその推進に待ったをかけたと、英経済紙フィナンシャル・タイムズが伝えた。

 江沢民、胡錦濤の両元主席がここ数週間、相次いで撲滅キャンペーンの行き過ぎを控えるよう習に忠告したというのだ。
 同紙は消息筋の話として、江が「反汚職キャンペーンの『足跡』が大きくなり過ぎてはいけない」と習に忠告したと伝えている。胡も同様の忠告をしたと、汚職一掃に取り組む当局者の1人が証言しているという。

 折しも元公安トップの周永康が近々汚職容疑で逮捕され、起訴されるという臆測が飛び交っている。習の主席就任以来、周の側近や家族が次々に逮捕され、報道によれば周自身も事実上自宅に軟禁されているらしい。
 周は中国共産党の最高意思決定機関である中央政治局常務委員会の元メンバー。起訴されれば、中国共産党の歴史で初めて最高指導部のメンバーが刑事事件で告発されることになる。

 江と胡は過去に周の追放を認めており、周を守るために習政権に物申したのではなさそうだ。
 ただ、周が裁判にかけられれば、それが前例となり、最高指導部でも汚職取り締まりの対象となる。江と胡がそうした事態を危惧している可能性は十分にある。
 中国共産党内の汚職取り締まりには政治的な思惑が絡む。伝統的に、中国の括導者は就任するとすぐ汚職容疑で政敵を追放し、自分の味方を指導部に入れてきた。
 習の場合は、経済の構造調整を断行するため、既得権益にしがみつく抵抗勢力を排除する手段として、汚職取り締まりを利用しているようだ。

 江と胡が物申したことで、習が党指導部内でどの程度求心力を持っているかも明らかになるだろう。習は短期間にケ小平に次ぐほどの権力を掌握したとみられている。ただし、強大な決定権を持ったとされるケですら、八大元老と呼ばれた党長老の1人にすぎず、ほかの7人の意見を無視できなかった。

 習も長老2人の忠告に逆らうことはなさそうだ。江は高齢にもかかわらず、今も政治的機敏さを発揮。現在の常務委員の大半は江沢民派だ。習の次の第6世代の指導部では胡錦濤派が主流を占める公算が大きい。胡に逆らえば、習は次世代にしっぺ返しを食らうだろう。

ザカリー・ケック」

 

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コメント
 
01. 2014年4月11日 11:48:45 : MEJkFnPqrk
習は胡・江に逆らえる筈もないし、逆らう気も無いだろう。 と言っても国内に蔓延る汚職官僚の取り締まりは止めるわけには行かない。 上には目をつぶって、下には厳しく取り締まることが可能かどうか。 長老は別扱いにして、他は取り締まるとすれば、自分自身と自分の派閥はどうすると言うのだろうか。 一人だけで何かできる筈もないから、取締りから外れるものが多くなっていく。 それでは納得できないとして反旗を翻すものが出てくる。 特に軍幹部の取り締まりは、殆ど不可能と言う事になってしまう。 途中でお茶を濁せば、今度は自分自身の立場が危なくなる。 どのように始末をつけるのか見ものだね。 

02. 2014年4月11日 14:39:05 : nJF6kGWndY
蓄財1.5兆円、周永康は中国一の汚職役人か

清朝を貪った権臣と並び称される資産の全貌

2014年4月11日(金)  北村 豊

 中国史上に名を残した“権臣(権力を握る臣)”の1人であり、清朝<1644〜1912年>史上で最大の豪商であると同時に最大の資産を持つ官吏であったと言われる人物は、“和珅(わしん)”<1750〜1799年>である。和珅は満州族の“旗人(支配階層)”に属する貧しい家に生まれたが、清朝の宮廷に仕えると第6代皇帝の“乾隆帝(けんりゅうてい)”<1711〜1799年>に見出され、寵臣として取り立てられて立身出世を遂げ、“軍機大臣(皇帝の個人秘書)”にまで上り詰めた。

和珅が倒れて、嘉慶帝は腹いっぱい

 その後、和珅は乾隆帝の第10皇女を長男の嫁に迎えて“皇親国戚(皇帝の親戚)”となったことで大権を握り、その権力をほしいままにして汚職に明け暮れるとともに自ら商売を行って富を蓄積した。しかし、その栄華は“乾隆上皇“の死によって終わりを告げた。そのわずか5日後に、和珅は親政を始めた第7代皇帝の“嘉慶帝(かけいてい)”<1760〜1820年>によって弾劾されて失脚し、その10日後には死を賜って自害した。まさに波乱万丈の人生であったが、後世の人々は和珅を「権勢並ぶ者なく、国家に匹敵するほどの富を持った」という形容詞を付けて“貪官汚吏之王(汚職役人の王)”と呼んだのだった。

 和珅はなぜそう呼ばれたのか。失脚した和珅は家財を没収されたが、その内容は白銀2000〜3000万両<注1>と全国に所有する広大な土地および数百カ所の不動産であった。和珅が国民から搾取して蓄えた財産は白銀8〜11億両に上ったし、和珅が所有した黄金と白銀に骨董や宝石類を加えた財産の総額は清朝政府の財政収入の15年分を上回っていたと言う。なにしろ、和珅は18世紀最大の富豪であり、その富はロスチャイルド家の創始者である「マイアー・アムシェル・ロートシルト(Mayer Amschel Rothschild)」のそれをしのいだと言われている。当時、和珅の失脚を知った庶民は、“和珅跌倒, 嘉慶吃飽(和珅が倒れて、嘉慶帝は腹いっぱい)”<注2>とはやし立てたという。

<注1>“白銀”は貨幣としての「銀」の呼称。“両”は「テール」とも呼ばれる銀貨の通貨単位。
<注2>「腹いっぱい」とは和珅から没収した富で清朝は財政的に余裕ができたことを意味する。

 さて、中国共産党による専制統治が65年目を迎えている中華人民共和国に、清朝の和珅と並び称される人物がいるというのである。その人物とは誰あろう、中国共産党の元中央政治局常務委員の“周永康(しゅうえいこう)”である。

 2012年3月15日に重慶市党委員会書記の“薄煕来”が失脚するまで、周永康という名前は“胡錦涛”を総書記とする中国共産党中央政治局を構成する常務委員9人のうちの1人としてしか、日本では余り知られていなかった。周永康は元総書記である“江沢民”のグループに属すると言われていたが、目立ちたがり屋の“江沢民”とその大番頭で元国家副主席の“曾慶紅”という二大巨頭の陰に隠れた存在で、日本のメディアが大きく報道することがなかったことも、日本で知名度が低かった一因かもしれない。

石油・天然ガスを掌握し、上り詰める

 周永康は江蘇省無錫市出身で、1942年12月生まれの71歳。1961年に“北京石油学院”探査学部地球物理探査学科へ入学して、1966年に卒業したが、在学中の1964年には中国共産党へ入党している。1967年に黒龍江省の“大慶油田”に配属となり、1970年から1985年までの15年間を遼寧省の「遼河石油探査局」に勤務した。1983年には遼河石油探査局長にまで伸し上がったが、その後の目覚ましい栄達ぶりは以下の通りである。

1985〜1988年: 中国政府“石油工業部”副部長
1988〜1996年: 「中国石油天然ガス総公司」副総経理<注3>
1996〜1998年: 中国石油天然ガス総公司総経理
1998〜1999年: 中国政府“国土資源部”部長
1999〜2002年: 四川省党委員会書記
2002〜2003年: 中央政治局委員、中央政法委員会副書記
2003〜2007年: 中央政府局委員、中央政法委員会副書記、公安部長
2007〜2012年11月: 中央政治局常務委員、中央政法委員会書記

<注3>1988年の国務院機構改革により、石油工業部は廃止となり、「中国石油天然ガス総公司」が設立された。1998年7月には同総公司の基礎の上に「中国石油天然ガス集団公司(CNPC)」が新たに設立されて現在に至っている。

 こうして見ると、1985年に遼河石油探査局長から石油工業部副部長に大抜擢されたことを転機として、周永康は出世街道を驀進したことが良く分かる。1961年に北京石油学院へ入学して以来、周永康は一貫して石油畑を歩んだが、1985年から1998年までの13年間は「石油工業部→中国石油天然ガス総公司」という形で、中国の石油部門における本流に身を置き、トップとして君臨した。この中国経済の屋台骨を支える石油・天然ガスを掌握して、自己の支配下に収めたことがその後の出世の足掛かりとなり、最後は胡錦涛政権の中枢たる中央政治局常務委員9人のうちの1人にまで上り詰めたのだった。

 しかし、薄煕来を弾劾するかどうかを決める政治局常務委員会の会議でただ一人、薄煕来を擁護したのは周永康であり、その後の調べで薄煕来と結託して総書記に就任した後の習近平を引きずり降ろして覇権を握る計画があったことも明らかになった。

失脚で露わになる巨万の富

 2007年に周永康が中央政治局常務委員として就任した“中央政法委員会書記”の座は、200万人以上の規模を誇る武装警察および公安警察の指揮権を握っていたので、武装警察および公安警察を支配下に置くことにより、周永康は隠然たる勢力を築き上げていたことがその背景にあった。薄煕来の次に弾劾されるのは周永康だという噂は中国全土に流布したし、2013年1月に習近平が汚職・腐敗の撲滅を目指す「トラ退治とハエ駆除」を宣言した際にも、その最終目標は“大老虎(大トラ)”の周永康であるとする憶測が飛び交った。

 ところが、中国共産党には「“入局不死, 入常不刑(中央政治局委員になれば死刑はなく、中央政治局常務委員になれば刑罰に問われない)”」という不文律の“免死金牌(免罪符)”があり、中央政治局常務委員を務めた周永康を罰しようにも罰することはできないとされていた。中央政治局常務委員会の会議を招集した習近平は、この免罪符を取り消す決議を行ったと言われており、周永康を弾劾する時期は刻一刻と迫っているというのが大方の見方である。

 2013年3月に党総書記の習近平が国家主席と中央軍事委員会主席に就任し、その権力を確立すると、周永康の腹心たちは腐敗した「トラ」として次々に失脚して行った。周永康はすでに捕えられて内蒙古自治区“包頭市”にある軍事基地内に監禁されていると言われており、その息子の“周濱”を始めとする家族や多数の親族も捕えられていると見られている。

 このような状況下に中国国内で流布しているのが、清朝の和珅と並び称される周永康の富という話なのである。

 それでは、その周永康の富とはどれほどのものなのか。海外に拠点を置く中国語ニュースサイトは、「最近、中国大陸で中国政府によって押収された周永康家族の品目リストなるものが盛んに伝えられている」として、次のようなリストを報じている。なお、このリストには、2013年12月2日、2014年1月10日、1月22日に、北京市検察院、遼寧省検察院、江蘇省検察院、山東省検察院、広東省検察院が捜査命令を下達し、周永康およびその家族が7つの省・市に持つ29軒の住宅を3回にわたって捜査・押収したものが含まれているとされる。

【1】金、銀および金貨:4万2850グラム
【2】現金:
《人民元》1億5270万元(約25億7150万円)
《米ドル》275万ドル(約2億8500万円)
《ユーロ》66万2000ユーロ(約9420万円)
《英ポンド》1万ポンド(約170万円)
《スイスフラン》5億5000万フラン(約645億6450万円)
―――――――――――――――――――――――――――――
小計:(約675億1690万円)

【3】各種乗用車、軍用ジープ、中型バス:62台
【4】有名な絵画:推計市場価格8〜10億元以上(約135〜168億円)
【5】銃器類:国産の76型、96型、99型ピストル各5丁、ドイツ製、ロシア製、英国製、ベルギー製ピストル各3丁、各種口径の実弾1万1000発余り
【6】封鎖・凍結された銀行預金、証券、債権の状況:
(a)銀行預金:12社の金融機関の133軒の支店などに所有していた人民元口座647口、外貨口座117口、そのうち、匿名、他人名、偽名、公司などの各名義の口座が930口。これら口座にあった金額の合計総額は377億3360万元(約5680億7380万円)
(b)証券:石油、航空、名酒、金融などの証券、市場価格513億元(約8640億円)。外国証券および債券、推計価値1.7億元(約28億6300万円)

計900億元は「中国一の富豪」

 上記のリストが正しいものかどうかは分からない。しかし、作った数字だとすれば、ずいぶんと手の込んだものであり、なおかつピストルの型式まで明記しているところを見ると、中国政府のしかるべき筋が敢えて漏えいした情報であるようにも思える。

 ちなみに、( )内に書かれている日本円に換算した金額だけを合計すると、約1.5兆円という計算になるが、これを人民元に直すと約900億元になる。米誌「フォーブス」が2013年3月に発表した「2013年世界富豪ランキング」で中国人の最高位は資産144億ドル(約860億元)で第128位となった大連市の実業家“王健林”であった。また、同氏は同じく「フォーブス」が2013年10月に発表した「2013年中国富豪ランキング」では資産860億元で第1位であった。周永康の富が900億元であるということは、周永康は王健林を抜いて中国第1位の富豪ということになるし、2013年世界富豪ランキングでは第69位に相当するのである。

 それにしても、中国共産党が実現を目指す究極の目標は、階級も貧富の格差もない、人々が全て平等な社会の建設だったはずである。にもかかわらず、その最高幹部である中央政治局常務委員を務めた人物が、封建社会の清朝の権臣と同様に巨万の富を築き上げていたことには驚きを禁じ得ない。

 とは言うものの、この数年間に限定しても、中国で汚職や腐敗によって富を蓄積した後に失脚した官僚を挙げたらきりが無いのが実態である。2013年9月にポータルサイト“騰訊網(QQ.com)”が「高官の汚職・腐敗金額」を報じたが、その内容は以下の通りである。<注4>

薄煕来(元重慶市党委書記): 約380億元 [政府認定額:2179万元] 《失脚年:2012年》
劉鉄男(元国家エネルギー局長): 約8.7億元 [政府認定額:1.5億元] 《2013年》
劉志軍(元鉄道部長): 約8億元以上 [政府認定額:6460万元] 《2011年》
許宗衡(元深圳市長): 約20億元以上 [政府認定額:3318万元]  《2009年》
張曙光(元鉄道部副総工程師): 海外口座に171億元 [政府認定額:4755万元]《2011年》
<注4>[ ]の内の政府認定額は中国政府が汚職・腐敗を通じて獲得したと公式に認定した金額。

周永康が倒れて、習近平は腹いっぱい

 上記から考えても、周永康が蓄えた富がいかに巨額であるかが分かろうというものである。話は清朝の和珅に戻るが、和珅の“家奴(家僕)であった“劉全”という男は、和珅の保護を受けて、“日擲千金(一日千金を惜しげもなく使う)”の資産家になったと言われている。これに対して、2013年3月に逮捕された“四川漢龍集団”の“劉漢”は、周永康が四川省党委員会書記であった時の“馬仔(手下)”で、周永康の権勢を頼りに暴力団のボスから実業家に転じ、四川省の“政治協商委員”を3期連続で務めた人物だが、彼の資産は400億元(約6740億円)に上ったという。和珅の方が家僕なら、周永康の方は手下の暴力団ボスと多少色合いは異なるが、いずれも大金持ちになったことに違いはない。また、手下が400億元なら、その親分たる周永康の資産が900億元というのは納得できる。

 何はともあれ、周永康の断罪が公表される日は近い。それが公表された暁には、清朝の和珅の例にならって、庶民は“周永康跌倒, 習近平吃飽(周永康が倒れて、習近平は腹いっぱい)”とはやし立て、周永康を「汚職役人の王」と呼ぶだろう。

このコラムについて
世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」

日中両国が本当の意味で交流するには、両国民が相互理解を深めることが先決である。ところが、日本のメディアの中国に関する報道は、「陰陽」の「陽」ばかりが強調され、「陰」がほとんど報道されない。真の中国を理解するために、「褒めるべきは褒め、批判すべきは批判す」という視点に立って、中国国内の実態をリポートする。

日経BP社


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